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過去10年でサンデーサイレンス(SS)系種牡馬の産駒が7勝・2着7回・3着5回と他を圧倒。1・2・3着独占が昨年も含めて3回あった。10年間の出走馬177頭のうち95頭がSS系なので「数で稼いだ」というイメージもあるが、勝率・連対率は全系統中トップ。皐月賞向きであることは確かだろう。
SS系以外のヘイルトゥリーズン系、ミスタープロスペクター系、ノーザンダンサー系が各1勝で横並びの印象。ナスルーラ系だけが結果を残せていない。
また連対馬の父13頭のうち、ネオユニヴァース、スペシャルウィーク、マンハッタンカフェ、ステイゴールド、ディープインパクト、シンボリクリスエス、キングカメハメハの7頭は芝2400m以上のGI勝ち馬。この7頭の産駒で計6勝・2着7回となっている。
残りの4勝・2着3回ぶんだが、ブライアンズタイム(日本ダービー馬や名ステイヤーを数々輩出)、テンビー(英2100m重賞1着)、アグネスタキオンとフジキセキ(ともに道悪の弥生賞勝利)、ゴールドアリュール(2000mのダートGI勝ち馬)と、いずれもパワー負けしないタイプ。ロゴタイプの父ローエングリンにも2200m、ダート、重馬場重賞での勝ち鞍がある。
全体としてスピードよりスタミナ&パワーの気配が強く漂っているのが特徴だ。
◎プラス評価……父サンデーサイレンス系
○プラス評価……父が2400m以上のGI勝ち馬
●マイナス評価…父がスピード型
●マイナス評価…父がナスルーラ系
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父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 7回 | 7回 | 5回 | 95頭 | 7.4% | 14.7% | 20.0% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 1回 | 2回 | 17頭 | 5.9% | 11.8% | 23.5% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 1回 | 2回 | 29頭 | 3.4% | 6.9% | 13.8% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 1回 | 0回 | 25頭 | 4.0% | 8.0% | 8.0% |
ナスルーラ系 | 0回 | 0回 | 1回 | 11頭 | 0.0% | 0.0% | 9.1% |
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2016.4.17 | 1 | 18 | ディーマジェスティ | ディープインパクト | ブライアンズタイム |
2016.4.17 | 2 | 3 | マカヒキ | ディープインパクト | フレンチデピュティ |
2015.4.19 | 1 | 2 | ドゥラメンテ | キングカメハメハ | サンデーサイレンス |
2015.4.19 | 2 | 5 | リアルスティール | ディープインパクト | Storm Cat |
2014.4.20 | 1 | 2 | イスラボニータ | フジキセキ | Cozzene |
2014.4.20 | 2 | 17 | トゥザワールド | キングカメハメハ | サンデーサイレンス |
2013.4.14 | 1 | 7 | ロゴタイプ | ローエングリン | サンデーサイレンス |
2013.4.14 | 2 | 14 | エピファネイア | シンボリクリスエス | スペシャルウィーク |
2012.4.15 | 1 | 14 | ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2012.4.15 | 2 | 9 | ワールドエース | ディープインパクト | Acatenango |
2011.4.24 | 1 | 12 | オルフェーヴル | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2011.4.24 | 2 | 4 | サダムパテック | フジキセキ | エリシオ |
2010.4.18 | 1 | 13 | ヴィクトワールピサ | ネオユニヴァース | Machiavellian |
2010.4.18 | 2 | 16 | ヒルノダムール | マンハッタンカフェ | ラムタラ |
2009.4.19 | 1 | 16 | アンライバルド | ネオユニヴァース | Sadler's Wells |
2009.4.19 | 2 | 4 | トライアンフマーチ | スペシャルウィーク | ダンシングブレーヴ |
2008.4.20 | 1 | 6 | キャプテントゥーレ | アグネスタキオン | トニービン |
2008.4.20 | 2 | 1 | タケミカヅチ | ゴールドアリュール | マルゼンスキー |
2007.4.15 | 1 | 17 | ヴィクトリー | ブライアンズタイム | トニービン |
2007.4.15 | 2 | 9 | サンツェッペリン | テンビー | オジジアン |
母父の系統別成績は以下の通り。各系統から万遍なく勝ち馬が出ているが、勝率ではナスルーラ系/SS系以外のヘイルトゥリーズン系/主要系統以外がリード。2着の多いノーザンダンサー系は連軸ならともかくアタマとしては狙いにくく、ミスタープロスペクター系も信頼感は今一歩だ。
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母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ナスルーラ系 | 3回 | 0回 | 3回 | 27頭 | 11.1% | 11.1% | 22.2% |
サンデーサイレンス系 | 2回 | 2回 | 3回 | 39頭 | 5.1% | 10.3% | 17.9% |
その他の系統 | 2回 | 2回 | 2回 | 19頭 | 10.5% | 21.1% | 31.6% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 6回 | 1回 | 48頭 | 2.1% | 14.6% | 16.7% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 0回 | 1回 | 34頭 | 2.9% | 2.9% | 5.9% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 0回 | 0回 | 10頭 | 10.0% | 10.0% | 10.0% |
1着馬の母父について現役時の重賞成績を見ると、トニービン(凱旋門賞)とメジロマックイーン(天皇賞)は2400m以上のG1ウィナーで、ブライアンズタイムもステイヤー系種牡馬。いっぽうSadler's Wells、Machiavellian、Cozzeneは欧米の1400m〜マイルG1勝ち馬。サンデーサイレンス産駒はマイルでも長距離でもGIを勝っている。母父は「マイルか長距離か」といったイメージで捉えたい。
○プラス評価……母父がナスルーラ系/SS系以外のヘイルトゥリーズン系/主要系統以外
○プラス評価……母父が2400m以上またはマイルのGI勝ち馬
●マイナス評価…母父がノーザンダンサー系/ミスタープロスペクター系
連対馬20頭のうち、単勝オッズ6倍以上だったのが10頭。うち9頭が父ヘイルトゥリーズン系(SS系含む)で、母父はトニービン、マルゼンスキー、ダンシングブレーヴ、Sadler's Wells、ラムタラ、メジロマックイーン、ブライアンズタイムとスタミナに富むタイプが目立つ。母の母の父は6頭がノーザンダンサー系だ。これらの条件を満たせば“穴馬”ということになるが、10頭中8頭の連対が2011年以前である。
逆に単勝オッズ6倍未満だったのも10頭。10頭中8頭の連対が2012年以降で、近年は人気サイド中心の傾向といえる。キングカメハメハ産駒2頭、ローエングリン産駒1頭もこちらのグループで、母父にはMachiavellian、Cozzene、Storm Cat、フレンチデピュティとマイラー型が混じるようになる。母の母の父はミスタープロスペクター系、ノーザンダンサー系、ナスルーラ系が3頭ずつだ。
◎プラス評価……人気サイド/母父がマイラー型(スタミナ型も可)/母母父は3系統
○プラス評価……穴馬サイド/母父はスタミナ型/母母父はノーザンダンサー系
下表の通り、連対馬の母系からは必ずといっていいほど2歳重賞〜3歳春のクラシックで上位に食い込んだ馬が出ている。血統的に“筋の通った”母系であること、2歳戦、皐月賞戦線、桜花賞やオークスなどで活躍した近親がいることが必須条件となりそうだ。
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年度 | 馬名 | 母馬 | 母系から出た主な活躍馬 |
---|---|---|---|
2007 | ヴィクトリー | グレースアドマイヤ | 日本ダービー1着のフサイチコンコルド |
サンツェッペリン | プラントオジジアン | サウスウエストS3着のキングオヴスキャット | |
2008 | キャプテントゥーレ | エアトゥーレ | 朝日杯3歳S2着のスキーキャプテン |
タケミカヅチ | カズミハルコマ | オークス1着のシャダイターキン | |
2009 | アンライバルド | バレークイーン | 日本ダービー1着のフサイチコンコルド |
トライアンフマーチ | キョウエイマーチ | 母馬自身が桜花賞1着 | |
2010 | ヴィクトワールピサ | ホワイトウォーターアフェア | 青葉賞4着のスウィフトカレント |
ヒルノダムール | シェアエレガンス | 祖母が仏2歳G1勝ち馬 | |
2011 | オルフェーヴル | オリエンタルアート | 朝日杯勝ち馬ドリームジャーニー |
サダムパテック | サマーナイトシティ | 四代母はCCAオークス2着 | |
2012 | ゴールドシップ | ポイントフラッグ | 青葉賞1着のガクエンツービート |
ワールドエース | マンデラ | 母馬自身が独オークス3着 | |
2013 | ロゴタイプ | ステレオタイプ | オークス3着のオリーブクラウン |
エピファネイア | シーザリオ | 母馬自身がオークス馬 | |
2014 | イスラボニータ | イスラコジーン | 独ダービー2着のEarl of Tinsdal |
トゥザワールド | トゥザヴィクトリー | 母馬自身がオークス2着 | |
2015 | ドゥラメンテ | アドマイヤグルーヴ | 母馬自身が桜花賞3着、その母はエアグルーヴ |
リアルスティール | ラヴズオンリーミー | 曾祖母は英仏1000ギニーなどG1計10勝 | |
2016 | ディーマジェスティ | エルメスティアラ | 英ダービー馬ジェネラス |
マカヒキ | ウィキウィキ | 曾祖母はアルゼンチン1000ギニー勝ち馬 |
◎プラス評価……母系から2歳重賞〜3歳春のクラシック上位馬が出ている
まずは人気サイドになることが予想される馬から。父は2400m以上のGI勝ちがあるSS系×母父はナスルーラ系/SS系以外のヘイルトゥリーズン系/主要系統以外の2400m以上またはマイルのGI勝ち馬×母母父はミスタープロスペクター系/ノーザンダンサー系/ナスルーラ系というタイプがベスト。
おおむね4番人気以下となりそうなら、父はSS系またはキングカメハメハ×母父はスタミナ型のナスルーラ系/SS系以外のヘイルトゥリーズン系/主要系統以外×母母父はノーザンダンサー系、という配合。
いずれにせよ母系から2歳重賞〜3歳春のクラシック上位馬が出ていることがマストだ。割引材料となるのは、父がスピード型/ナスルーラ系、母父がノーザンダンサー系/ミスタープロスペクター系、母系から活躍馬が出ていない、といったファクターである。
が、今回は各条件を完璧に満たす存在が見当たらない。人気が予想されるディープインパクト産駒の3頭、サトノアレス、カデナ、ファンディーナは、いずれも母父ノーザンダンサー系で取りこぼしの2着が心配。アウトライアーズも母父ノーザンダンサー系、コマノインパルスは父がナスルーラ系バゴ。アダムバローズ、スワーヴリチャード、マイスタイル、アメリカズカップは母父ミスタープロスペクター系で信頼感に疑問が残る。ウインブライトは母父がナスルーラ系アドマイヤコジーンだが、スタミナ型ではない。
となると、レイデオロはどうか。父キングカメハメハ×母父シンボリクリスエス、近親にディープインパクト。久々の実戦で人気を落としそうならむしろ好都合だし、人気になれば母母父ミスタープロスペクター系がプラス条件となる。
クリンチャーは父がディープスカイ×母父ブライアンズタイム×母母父はノーザンダンサー系Danzig。近親に兵庫ジュニアGP勝ち馬ミスイロンデルやハービンジャーなどがいる。またアルアインは父ディープインパクト、母父は米G2スーパーダービー勝ちのあるナスルーラ系Essence of Dubai、母は米G1馬、母母父はその他の系統と、こちらも完璧ではないものの魅力あり。
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父 | キングカメハメハ King Kamehameha 2001年 鹿毛(早来町) |
Kingmanbo 1990年(米) |
Mr.Prospectot 1970年(米) |
Raise a Native | Native Dancer |
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Raise You | |||||
Gold Digger | Nashua | ||||
Sequence | |||||
Miesque 1984年 |
Nureyev | Northern Dancer | |||
Special | |||||
Pasadoble | Prove Out | ||||
Santa Quilla | |||||
*マンファス Manfath 1991年 黒鹿(愛) |
Last Tycoon 1983年 |
Try My Best | Northern Dancer | ||
Sex Appeal | |||||
レイデオロ Rey de Oro(JPN) 牡 3歳 父13歳・母 8歳時産駒 2014年 鹿毛(安平町) |
Mill Princess | Mill Reef | |||
Irish Lass | |||||
Pilot Bird 1983年 |
Blakeney | Hethersett | |||
Windmill Girl | |||||
The Dancer | Green Dancer | ||||
Khazaeen | |||||
*シンボリクリスエス Symboli Kris S 1999年 黒鹿(米) |
Kris S. 1977年(米) |
Roberto | Hail to Reason | ||
Bramalea | |||||
Sharp Queen | Princequillo | ||||
Bridgework | |||||
Tee Kay 1991年 |
Gold Meridian | Seattle Slew | |||
Queen Louie | |||||
母 | ラドラーダ La Dorada 2006年 青鹿(早来町) |
Tri Argo | Tri Jet | ||
Hail Proudly | |||||
*レディブロンド Lady Blond 1998年 鹿毛(米) |
Seeking the Gold 1985年(米) |
Mr.Prospector | Raise a Native | ||
Gold Digger | |||||
Con Game | Buckpasser | ||||
Broadway | |||||
Wind In Her Hair 1991年 |
Alzao | Lyphard | |||
Lady Rebecca | |||||
Burghclere | Busted | ||||
Highclere |