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きさらぎ賞から頂点を狙うサトノダイヤモンド
前走きさらぎ賞は平均ペースを中団から追走し、勝負どころで前に接近すると、最後の直線では豪快に抜け出して3馬身半突き放した。勝ち時計の1分46秒9はレースレコード。強烈なインパクトを植え付ける勝ちっぷりで、一躍クラシック候補に名乗り出た。ディープインパクト産駒の良さを受け継いだ柔らかいフットワークに加え、力強さも持つ好素質馬。トライアルを挟まないローテーションは当初の予定通りだ。一応、2走前に多頭数の中、馬込みに入れる競馬は経験している。中山は初でも特に問題はないだろう。弥生賞組を打ち負かし、無敗での頂点を狙う。
朝日杯FSを豪脚で制したリオンディーズ
前走弥生賞は休み明けだったせいか、少し掛かり気味に先行。途中で折り合いはついたが、平均ペースを好位でレースを進めた。最後の直線に入ってすぐ先頭に立ち、そのまま押し切りにかかるところを、最後マカヒキに差されて2着に終わった。初黒星を喫したが、相手も強いし、悪い内容ではない。一度叩かれたことでガス抜きにもなるだろうし、中山芝2000mを経験できた点においても収穫は十分あった。母シーザリオの素質と、父キングカメハメハの良さが出た大物であることは間違いない。2歳王者のプライドにかけ、本番での巻き返しを期す。
注目の弥生賞を鮮やかに差し切ったマカヒキ
年明けの若駒Sを快勝した時点で、かなりの実力馬であることはわかっていた。前走弥生賞では2番人気に支持され、レースは最後方からの追走。4コーナー手前から外を回って仕掛けて最後の直線に入ると、抜け出したリオンディーズを目がけて末脚一閃。強烈な瞬発力で差し切り、無傷の3連勝で重賞初制覇を飾った。デビューからすべて上がりは最速。中山芝内回り・平均ペースで、上がり33秒6の脚を使った点が素晴らしい。ただ、今回は初めて多頭数の競馬となる。前走のように展開が向いて、うまく捌き切れるかどうかがカギだ。
ほぼ完璧な競馬をしながらもリオンディーズに差された朝日杯FSの方が、ショックは大きかっただろう。前走弥生賞は最初のスタンド前で少し引っかかったことと、2000mに対しての距離適性が上位2頭よりも少し分が悪かったことで後れを取った。それでも勝ち馬からは0.3秒差。通常の年ならば勝っていても不思議なはいパフォーマンスであり、あらためて強力なライバルが立ち塞がっていると感じさせる。今回は少し人気が下がりそうな分、鞍上は思い切った騎乗ができるかもしれない。展開・乗り方一つで、上位争いは十分可能だろう。
3連勝でスプリングSを制したマウントロブソン
12月の中山芝2000mで初勝利を飾ると、続く小倉のあすなろ賞も勝利。ポンポンと連勝し、前走スプリングSで重賞初制覇を飾った。同じディープインパクト産駒でも、サトノダイヤモンドやマカヒキほどの切れ味はないが、立ち回りのうまさと息の長い末脚を武器としている。ただ、レースレベルとしては弥生賞の方がハッキリと上位。実際に戦ってみないとわからない面はあるが、前走以上の上積み・パフォーマンスが出せないと、勝ち負けは厳しいかもしれない。とにかく、自分のレースに徹し、どこまで通用するかにかけるしかないだろう。
6月の東京で早々にデビューし、非常に強い勝ち方を見せた。次走の新潟2歳Sもほぼシンガリから直線だけで豪快に突き抜けて4馬身差の圧勝。クラシック候補として注目を浴びた。ただ、その後は自身の成績と強力なライバルの出現で影が薄くなった。前走スプリングSはどうしても勝っておきたかったメンバー構成だったが、結果は3着。2走前のホープフルSもそうだったが、結局スタートで後手を踏んでしまう分、中山ではひと押しが利かない。この課題が解消されないと皐月賞では厳しい。なんとかダービーにつながるような着差には迫りたい。
前走共同通信杯はハートレーとスマートオーディンの一騎打ちに注目が集まった。ところがふたを開けてみると、両馬が着外に沈むまさかの結末。人気馬が伸びを欠くのを尻目に、本馬が末脚を伸ばして突き抜けた。馬場は少し悪かったが、人気馬が凡走した明確な敗因はいまだ不明。同時にレースの勝ちタイムは悪くなく、本馬の勝利価値が霞むものでもない。東京芝2000mの未勝利戦を勝った時の2着がマウントロブソン。少なくとも、スプリングS組とは勝ち負けになるレベルにはあると考えられる。底を見せてない不気味さが気になるところだ。
デビュー戦は3着に敗れたが、上位2頭はリオンディーズとピースマインド。今となっては相手が悪かったと言える。2戦目の未勝利戦ではヴァンキッシュランに勝って初勝利。続く梅花賞も勝利すると、前走若葉Sも制し3連勝を飾った。前走はナムラシングンとの完全な一騎打ち。長い叩き合いの末、最後は差し返す勝負根性を見せた。裏街道から勝ち上がり、時計が速くなりそうな中山芝2000mへの対応が未知数。そして何より、重賞実績馬との力関係が大きな課題だ。良馬場の決め手勝負ではハッキリ苦しい。紛れが生じるような展開・馬場を望みたい。
同厩舎のサトノダイヤモンドばかりにスポットが当たるが、本馬もれっきとした重賞ウイナー。1月の京成杯を制している。近親にはトゥザグローリーやサイレントディールらがいる良血馬で、素質・成長力も感じさせる。トライアルを使わずに本番へ直行するローテーションは、こちらも予定通りの様子。力関係を把握する意味でも使いたかったような気がするが、力は出し切れるということなのだろう。父がハービンジャーなので、ディープインパクト産駒との追い比べは苦しくなる。少し馬場が渋ったりしないと、厳しいかもしれない。
前走若葉Sはアドマイヤダイオウとの叩き合いの末2着。3着のゼンノタヂカラオには8馬身の差をつけており、上位2頭が明らかに強かった。3走前の京成杯では8着に敗れたが、8枠発走でスタートも悪く、かなり後ろからの競馬となってしまった。上がり3ハロン自体はメンバー中最速の33秒8だった。五分にスタートを切ることができれば、安定した成績を残している。父は10年に皐月賞を制覇。先週の桜花賞では同産駒のジュエラーが制しており、勢いがある。縁がありそうな舞台で、上位の壁を崩しての食い込みを狙いたい。