競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 桜花賞 > 2018 > 有力馬情報
人気を背負い、無敗で駆け抜けられるか
昨年阪神JFを含む無傷の3連勝で2歳女王に輝いた。今年はチューリップ賞から始動。阪神JFの時と同じようなペースだったが、位置取りは前目だった。最後は上がり33秒3の決め手を繰り出し、2馬身抜ける快勝。クラシック戦線へ向けて最高のスタートを切った。馬体重もプラス10キロ。叩かれての上積みもありそうだし、目に見える死角はないと思われる。ただ、近年の桜花賞は波乱含み。大本命と目されていたソウルスターリングやメジャーエンブレムが敗れている。ペースや馬場が狂うと、思わぬ展開になることもあり、全く油断はできない。
シンザン記念を豪快に差し切ったアーモンドアイ
2戦1勝の実績ながら前走シンザン記念は1番人気に支持された。それだけ未勝利戦(東京芝1600m)の勝ちっぷりがよく、素質が評価されていると言えるだろう。とはいえ、初の関西遠征で馬場も悪い状況。スタートでは出遅れてしまったが、最後の直線で大外から凄い脚で差し切って見せた。牝馬らしからぬパワーと勝負根性は素晴らしい。相手関係は厳しくなかったが、勝ち時計的には十分強い内容だったと言える。その後はトライアルを使わずに本番へ直行。阪神は初めてとなる。通常はマイナス要素だが、それ以上の期待値がある。
フェアリーSを勝利したプリモシーン
桜花賞にはつながりにくいレースとなっているフェアリーSの勝ち馬。09年優勝のジェルミナルは桜花賞とオークスで3着と好走したが、その後の勝ち馬は続いていない。すべて関東馬ということもあり、トライアルはアネモネSを使うパターンが多くなっている。本馬は前哨戦自体をパスし、本番へ直行。アーモンドアイと同じパターンだが、果たしてどうか。東京の未勝利戦でテトラドラクマを負かしており、能力的には優秀なものがあるはず。コースや強い相手との経験など、すべてを跳ねのけて好走できるかどうか。
1番人気に支持されたクイーンCがテトラドラクマの5着。東京は新馬→赤松賞と連勝した実績ある舞台。悪い条件ではないはずが、走破時計1分34秒2でこの結果だった。速い時計のマイル戦に不安を覚えたが、前走チューリップ賞では1分33秒7の時計で2着。阪神JFの時よりも0.8秒時計を詰め、着順も上げた。血統的にはそうした不安ないと思えるが、実際に対応してみせたのは大きい。ラッキーライラックは大きな壁として依然として立ちはだかる。しかし、競馬は何が起きるかわからない。まずは自分の力を出し切ることで逆転の芽もでてくるだろう。
複数いた2戦2勝馬の一角として阪神JFに挑み、2着と好走。勝ち馬ラッキーライラックの強さが目立ったレースではあったが、実際の着差は0.1秒差であった。年明け後も順調に調整され、チューリップ賞から始動。再びラッキーライラックの後塵を拝し、マウレアに逆転を許しての3着だった。勝ち馬との着差は0.4秒差と広がったが、トライアルとしては許容の範囲内。本馬自身が早熟というわけでもなければ、距離がギリギリというわけでもないだろう。立場的にはマウレアと同じ。ラッキーライラックの地力は認めつつ、逆転をうかがう。
前走フィリーズレビューは8番人気の伏兵的立場だったが、鮮やかな差し切り勝ち。速い流れを中団やや前目で進め、最後の直線では馬群を割って伸びてきた。阪神JFの実績馬はチューリップ賞に回るという毎年よく見る光景で、本番ではあまり強気になれないというのが現状。ただ、勝ち時計の1分21秒5はかなり速く、能力的は確かなものがある。マイルよりもスプリントの適性に振れている可能性もあるが、血統的には距離が伸びても全く問題はない。実際、未勝利勝ちは中京芝1600mである。軽視されるようならば押さえておく価値は十分ある。
半兄にNHKマイルC2着や日本ダービー3着のブラックシェルらがいる血統。本馬は父がディープインパクトに替わり、馬体も小柄だが素質は感じさせる。2戦2勝で挑んだ前走フィリーズレビューが2着。ひと息入り、重賞初挑戦ながら結果を出した。今まで経験したことがないような厳しい流れだったので、位置取り的には後ろからになったのは仕方ない。それでも自分のペースを守り、終いの鋭い脚につなげた。短距離の差し馬と決めつけるのは早計で、脚が溜められるペース・距離になっても対応できる可能性はありそうだ。
2月の京都芝1400m・500万下(牝)でリバティハイツを下して2勝目をマーク。結果的にはこのレースのレベルが高く、フィリーズレビューの結果にもつながったと考えられる。重賞勝ちのリバティハイツとの力差はほとんどない。本番・今後へ向けての上積み、成長力がどうかという点がカギになりそうだ。本馬の場合は血統面での楽しみがある。全兄にドリームジャーニー、オルフェーヴルを持つ注目の超良血馬だ。小柄ながらも強靭な末脚、秘めたる地力があると考えられる。本格化はまだ先かもしれないが、ここでも注目していいだろう。
前走エルフィンSの勝ち時計は1分35秒6。数値そのものだけではわかりにくいが、優秀な時計だったと判断する。ディープインパクト産駒で、上にエイジアンウインズやエバーブロッサムがいる血統馬。2走前の勝ち馬はインディチャンプ(次走毎日杯3着)で、赤松賞では4着ながらマウレアとは0.1秒差の接戦だった。エルフィンS3着のレッドランディーニを物差しにするとチューリップ賞組の上位とは分が悪そうだが、今回の戦いで初めて現在の立ち位置がわかる。当日の人気次第になりそうだが、配当妙味はあるのではないだろうか。
前走フラワーCでは先に抜けたカンタービレにクビ差及ばずの2着。依然としてスタートに難があり、中山芝1800mという条件では痛い後手となる。それでも上がり34秒6の脚をマーク。負けて強しの内容とも言えるが、力で圧倒できるほど抜けた存在ではない。阪神JFでは4着だった。上がりはメンバー中最速だったが、勝ち馬との着差は0.6秒あった。かなり恵まれないと逆転するのは難しい微妙な差といったところか。アルテミスSでは6着に終わっている点も気になる。左回りがダメなのか、スピードへの対応に課題があるのか。判断に迷う。