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クイーンC圧勝で王手をかけたメジャーエンブレム
昨年の阪神JFを制し、重賞初制覇を飾るとともに2歳女王の座に輝いた。今年初戦に選択したクイーンCではハナを奪い、淀みないペースに持ち込むと、最後の直線では影を踏まさぬ逃走劇。2着馬に5馬身の差をつけて圧勝した。勝ちタイムは1分32秒5のレースレコード。相手関係が楽ではあったが、破格と言えるパフォーマンスであった。その後はトライアルを使わず、本番へ直行する臨戦過程は予定通り。すでに阪神芝1600mは経験しており、問題はないだろう。圧倒的なスピード能力は、同世代の中では抜けている。自分の競馬ができれば、おのずと結果はついてくるだろう。
チューリップ賞を制し、3戦無敗で挑むシンハライト
桜花賞本番へ向けての最重要トライアルであるチューリップ賞を優勝。1番人気のジュエラーとの際どい叩き合いの末、勝利をモノにして3戦3勝とした。勝ちタイムは1分32秒8のレースレコード。こちらも驚異と言えるタイムが叩き出された。ただ、馬場自体が速かったことで、クイーンCと同等の価値があるとは言えない。3着のラベンダーヴァレイとは0.2秒差だし、デンコウアンジュやクロコスミアとの着差比較からも、対メジャーエンブレムが最大のポイントだ。終いは堅実で、差せる点が強み。前が止まるような展開を期待したい。
2戦目のシンザン記念では、紅一点の中追い込んで2着と好走。今年のレースレベル自体はそれほど高くなかったが、前走チューリップ賞でも2着と好走した。勝ち馬のシンハライトとは上がり3ハロンは同じで、タイム差なしで入線。勝ちに等しい内容だったと言える。シンハライトとの勝負付けが済んでおらず、なおかつ今回はメジャーエンブレムを負かせるかどうかが命題。相手が前々でレースをする馬なので、マークするという立ち回りはできそうもない。鋭く堅実な決め手を信じて、自分の競馬に徹することになりそうだ。
フィリーズレビュー制覇から頂点を狙うソルヴェイグ
前走フィリーズレビューは8番人気の低評価ながら見事に優勝。1枠発走からインの好位でうまく立ち回り、最後の直線では逃げたキャンディバローズを競り落とし、そしてアットザシーサイドの追撃を1馬身1/4押さえ切った。デビュー勝ちは重馬場だったが、良馬場の方が良さそうなタイプで、これぐらいは走ってもおかしくはない。一応、重賞ウイナーを退けたものの、チューリップ賞上位馬や、メジャーエンブレムとの相手関係がカギとなる。距離の1600mはギリギリ持つだろうが、前走以上の上積みがないと、厳しい印象だ。今回も経済コースを立ち回りたいところ。
2歳女王・メジャーエンブレムに唯一、黒星をつけた馬。そのレースが昨年のアルテミスS。後方からの競馬だったが、最後の直線で素晴らしい伸び脚を見せて差し切った。父メイショウサムソンの印象からは想像できない決め手だった。阪神JFは勝ちにいった分伸び切れずに7着。前走チューリップ賞はもう少し際どい勝負をしたかったが、勝ち馬とは0.3秒差の5着。休み明けでもあり、叩かれた今回は上昇の余地がありそうだ。アルテミスSが12番人気での優勝であったし、無欲の競馬ができた時が怖い。まだ見限らない方がいいだろう。
前走チューリップ賞はスタートが悪く、最後方からの追走。勝負どころでの反応ももう一つで、最後の直線は大外に持ち出されるも伸び切れずに8着に終わった。上がり3ハロン自体は勝ち馬と0.1秒しか変わらなかったが、力を出し切ったとは言い難い。馬体重がマイナス14キロだったこともあり、状態面が本物ではなかった可能性がある。エルフィンSが勝ち時計こそ遅かったものの、切れ味鋭い伸びを見せた好内容。重賞でも通用する力は持っているはずだ。兄にクラレントやレッドアリオン、リディルら重賞ウイナーが揃う血統。桜花賞は力が入る舞台だ。
前走チューリップ賞は先団馬群の中で折り合い、最後の直線は狭いスペースを突いて内から抜けにかかった。最後は外から2頭の決め手に交わされたが、3着に入線。貴重な優先出走権利を得た。赤松賞5着の時は馬体重が16キロ減っており、前走で20キロ戻したことが本来の力を引き出せた要因と言えるかもしれない。全兄にボレアスやマウントシャスタ、カミノタサハラ、ベルキャニオンらがいる血統。それぞれタイプは異なるが、オープン特別や重賞で活躍した馬が多数出ている。距離はもう少しこなせそうであり、タフな流れになった方が、より持ち味が出るかもしれない。
年明け早々に行われたフェアリーSを鮮やかに逃げ切って重賞初制覇。実績馬が不在で、大半が1勝馬というメンバー構成だったが、勝ち時計自体はまずまずで力を示した一戦だったと言える。前走クイーンCはメジャーエンブレムにハナを譲る形で好位からの競馬。控えるレースもできるが、できればハナを切りたいタイプ。ペースも速かったこともあり、9着と崩れてしまった。今回もメジャーエンブレムの存在がかなり厄介。オーバーペースになる可能性も出てくるが、できれば主導権を握りたいところ。初めてとなる阪神への対応もカギだ。
昨年の阪神JFでは先団馬群を見ながら外目から追走し、最後の直線はしぶとく伸びて2着に入線。10番人気の低評価を覆して好走した。強力な先行力を誇るメジャーエンブレムが、同型馬を潰したことに乗じたものであることは考慮しなければならないが、実際に0.3秒差に迫った。昨夏の新潟2歳Sもロードクエストが強い競馬をして、後続をちぎった展開で2着。1頭強い馬がいる展開に浮上してくる不気味さがある。前走チューリップ賞は4番人気で10着。休み明けを考慮してもひと息の競馬だったが、軽視しないほうがいいかもしれない。
前走フィリーズレビューは1番人気に支持されて、結果は2着。うまく立ち回って抜けたソルヴェイグを捕らえ切ることができなかったが、終いは強烈な伸び。メンバー中最速の上がりを繰り出して、存在感は示した。母ルミナスハーバーは京都芝1600mの未勝利戦でレコード勝ちし、06年阪神JFではウオッカの3着。古馬になってからは1200〜1400mが主戦場となっており、本馬もベストの距離は1400mかもしれない。ただ、桜花賞は3歳馬限定。マイル戦の経験は阪神JFの1回きりで、5着にきている。今回も終いを生かす競馬で、上位を狙いたい。