G1特集 第76回 桜花賞G1特集 第76回 桜花賞

コース解説

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桜舞う仁川で1マイルの激闘
阪神芝1600m〔Bコース〕

コース解説

昨年はレッツゴードンキがまんまと逃げ切って優勝

Bコースで馬場は良好

3歳牝馬クラシックの第一弾。今年も例年通り、2回阪神開催の6日目に芝1600mで行われる。現在の外回りコースで行われるようになったのは07年からで、当時から一貫してBコースでレースが行われている。芝はイタリアンライグラス(洋芝)を使用したオーバーシード。

今年も連続開催となった1回開催から引き続き、1週目だけはAコースとなった。2週目以降の後半6日間がBコースとなっている。2回開催はここまで良馬場で行われており、馬場状態は良好だ。先週の大阪杯の勝ち時計は1分59秒3(良)。かなり遅いペースだったが、2分00秒はしっかりと切ってきた。メンバーレベルの高さに起因した面はあるものの、状態の良さは感じる。

スタート地点はバックストレッチの中間からやや左寄り。平坦のスタートで、3コーナー手前、内回りコースへの分岐の所で上り坂がある。上り終えるとすぐに下りがあり、緩やかな3〜4コーナーのカーブを回ると、4コーナーの出口からも緩やかな下り。最後の直線の半ばまで下がり、そこからすぐに待ち構えるのはゴール前の急坂。Bコース使用時の最後の直線距離(外回り)は476.3m。幅員は20〜25m。Aコース時から直線部分で3m、曲線部分で4m外側に柵が置かれている。

極端なペースになれば波乱も

コース解説図

コーナーが2回で、直線部分を走る距離が十分ある。基本的には全馬が力を発揮しやすいコースだ。昨年は前半800m通過が50秒0という異例のスローペースとなったが、普通ペースは平均からやや速めとなりやすい。マイルのG1らしく、淀みない流れとなる。実はダイワスカーレットが勝った07年もスローペースで、前半600m通過が35秒7、後半600mが33秒9という強烈な上がりのレースとなった。それでも人気馬による一騎打ちとなったのは、この2頭の実力が図抜けていたからに他ならない。仮に極端に遅くなったり、速くなったりすると昨年のような波乱となるケースが多いだろう。

道中がある程度流れることになってもしっかりと脚と溜めながら、終いに末脚を引き出す能力が必要になる。非常に地力が問われる競馬となり、総合力が高い馬でないと上位争いは厳しい。07年以降は特にその傾向が強く、オークスにもつながるレースとなる。

決め手が生きる直線勝負に

07年以降の脚質別成績は、逃げ馬が【1.1.0.7】。好走はしたのは昨年優勝のレッツゴードンキと、10年オウケンサクラ。先行馬は【2.1.2.27】で、差し馬が【3.3.4.67】となっている。最後の直線距離が十分あるため、じっくりと脚を溜めていく馬が多く、差し馬の割合はかなり高い。だが、好走率では先行馬の方が高い。力がある馬ならば前々からでも押し切れる。一方、追い込み馬が【3.4.3.33】という成績。ハープスターやマルセリーナ、ブエナビスタが強烈な瞬発力で差し切っており、直線一気でも間に合う。脚を余すようなケースは少ない。

枠順傾向は顕著。内枠が不振で中枠より外に好走馬が集中している。1から3枠の成績は【1.0.2.51】で不振。一方、4枠が【2.2.0.13】で連対率がトップ。8枠が特に強いわけではないが、4枠よりも外が狙い目となる。一般的には、阪神芝1600mはフラットな構造。理論的は内枠でも問題ないはずだ。ただ、直線勝負にかける馬は、内で包まれたくないため、外目の枠の方が安心できるだろう。