G1特集 第75回 桜花賞G1特集 第75回 桜花賞

コース解説

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桜の女王の座をかけた大一番
阪神芝1600m〔Bコース〕

コース解説

昨年はフクノドリームが前半800m45秒3のハイペースでレースを引っ張った。結果、道中は後方にいたハープスター・レッドリヴェールが追い込んで連対を果たした。

先週の大阪杯は不良馬場

3歳牝馬クラシックの第一弾。今年も例年通り、2回阪神開催の6日目に芝1600mで行われる。現在の外回りコースで行われるようになったのは07年からで、当時から一貫してBコースが使用されている。芝はイタリアンライグラス(洋芝)を使用したオーバーシード。

今年も連続開催となった1回開催から引き続き、1週目だけはAコースとなった。2週目以降の後半6日間がBコースとなっている。1回開催から道悪に見舞われることがあり、先週日曜日は終日道悪で競馬が行われた。メインレースだった大阪杯の勝ち時計は2分02秒9(不良)。通常時よりも3秒近く時計がかかっていた。良馬場になればまた違ってくるはずだが、時計の出方はどこまで回復してくるかが気になるところだ。

展開の紛れはなく、末脚勝負

コース解説図

スタート地点はバックストレッチの中間からやや左寄り。平坦のスタートで、3コーナー手前、内回りコースへの分岐の所で上り坂がある。上り終えるとすぐに下りがあり、緩やかな3〜4コーナーのカーブを回ると、4コーナーの出口からも緩やかな下り。最後の直線の半ばまで下がり、そこからすぐに待ち構えるのはゴール前の急坂。Bコース使用時の最後の直線距離(外回り)は476.3m。幅員は20〜25m。Aコース時から直線部分で3m、曲線部分で4m外側に柵が置かれている。

コーナーが2回で、直線部分を走る距離が十分ある。全馬が力を発揮しやすいコースだ。07年以降の脚質別成績は、逃げ馬が【0.1.0.7】で好走は10年オウケンサクラのみ。先行馬は【2.1.2.23】で、差し馬が【3.3.3.61】となっている。最後の直線が長いせいか、じっくりと脚を溜めていく馬が多く、差し馬の割合はかなり高い。だが、好走率では先行馬の方が高く、力がある馬ならば前々からでも押し切れる。そして、追い込み馬が【3.3.3.28】という成績。昨年はハープスターが強烈な末脚で勝ち切った。展開の紛れはあまりなく、人気馬が脚を余して負けるようなケースはあまりない。

地力が問われる展開で、内枠がなぜか不振

ペースは平均からやや速めで想定したい。G1らしく淀みない流れとなりやすい。ダイワスカーレットが勝った07年だけは特殊で、前半600m通過が35秒7、後半600mが33秒9という強烈な上がりのレースとなった。同年はスローペースでも勝ち時計が1分33秒7と非常に速く、レベルが高いレースでもあった。13年優勝のアユサンは、時計がかかっていた影響もあり勝ち時計は1分35秒0。一転し、昨年の勝ち時計は1分33秒3と速い時計が出た。馬場が良ければ34秒台を切ってくる可能性が高くなる。

道中がある程度流れることになってもしっかりと脚と溜めながら、終いに末脚を引き出す能力が必要になる。非常に地力が問われる競馬となり、総合力が高い馬でないと上位争いは厳しい。07年以降は特にその傾向が強く、オークスにもつながるレース結果となりやすい。

枠順傾向は顕著。内枠が不振で中枠より外に好走馬が集中している。1から3枠の成績は【0.0.1.47】で大不振。一方、4枠が【2.1.0.12】、5枠が【3.0.2.11】、6枠が【0.1.2.13】、7枠が【1.3.2.18】、8枠が【2.3.1.18】。明らかに4枠よりも外が狙い目となる。一般的には、阪神芝1600mはフラットな構造。普通は内枠でも問題ないはずだ。だが、ここまで結果が偏っていると気になる。外目の枠を引いておいた方が安心かもしれない。