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この10年で、かなり極端な傾向を示しているレース。サンデーサイレンス系が、2012年は1・2フィニッシュ、2013年と昨年が1〜3着までを独占するなど絶好調だ。
出走数が多いため上位に来る回数も増えて当然だが、勝率・連対率・複勝率的にも立派な数字を残している。とりわけ4連勝中のディープインパクト産駒は、桜花賞との好相性ぶりが目立つ。2007年以降「芝1600m・外回り」での開催となり、直線の長さは以前に比べて122mも延伸。これが瞬発力に富むこの血統に味方しているのだろう。
ミスタープロスペクター系とノーザンダンサー系も現実に勝ち馬を出していて侮るわけにはいかないが、まずはサンデーサイレンス系を中心に予想を組み立てて問題ないはずだ。
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父馬の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 7回 | 7回 | 7回 | 83頭 | 8.4% | 16.9% | 25.3% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 1回 | 1回 | 12頭 | 0.0% | 8.3% | 16.7% |
ミスタープロスペクター系 | 2回 | 0回 | 1回 | 26頭 | 7.7% | 7.7% | 11.5% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 1回 | 1回 | 32頭 | 3.1% | 6.3% | 9.4% |
ナスルーラ系 | 0回 | 1回 | 0回 | 23頭 | 0.0% | 4.3% | 4.3% |
その他の系統 | 0回 | 0回 | 0回 | 3頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2014.4.13 | 1 | 18 | ハープスター | ディープインパクト | ファルブラヴ |
2014.4.13 | 2 | 12 | レッドリヴェール | ステイゴールド | Dixieland Band |
2013.4.7 | 1 | 7 | アユサン | ディープインパクト | Storm Cat |
2013.4.7 | 2 | 14 | レッドオーヴァル | ディープインパクト | Smart Strike |
2012.4.8 | 1 | 10 | ジェンティルドンナ | ディープインパクト | Bertolini |
2012.4.8 | 2 | 15 | ヴィルシーナ | ディープインパクト | Machiavellian |
2011.4.10 | 1 | 8 | マルセリーナ | ディープインパクト | Marju |
2011.4.10 | 2 | 16 | ホエールキャプチャ | クロフネ | サンデーサイレンス |
2010.4.11 | 1 | 9 | アパパネ | キングカメハメハ | Salt Lake |
2010.4.11 | 2 | 8 | オウケンサクラ | バゴ | リアルシャダイ |
2009.4.12 | 1 | 9 | ブエナビスタ | スペシャルウィーク | Caerleon |
2009.4.12 | 2 | 18 | レッドディザイア | マンハッタンカフェ | Caerleon |
2008.4.13 | 1 | 15 | レジネッタ | フレンチデピュティ | サンデーサイレンス |
2008.4.13 | 2 | 18 | エフティマイア | フジキセキ | ニホンピロウイナー |
2007.4.8 | 1 | 18 | ダイワスカーレット | アグネスタキオン | ノーザンテースト |
2007.4.8 | 2 | 14 | ウオッカ | タニノギムレット | ルション |
2006.4.9 | 1 | 14 | キストゥヘヴン | アドマイヤベガ | ノーザンテースト |
2006.4.9 | 2 | 8 | アドマイヤキッス | サンデーサイレンス | ジェイドロバリー |
2005.4.10 | 1 | 17 | ラインクラフト | エンドスウィープ | サンデーサイレンス |
2005.4.10 | 2 | 7 | シーザリオ | スペシャルウィーク | Sadler's Wells |
種牡馬成績よりさらに極端な傾向を示しているのが母父の系統別成績。目下のところ母父ノーザンダンサー系が6連勝中で、過去10年で8勝をマーク。残りの2勝は母父サンデーサイレンスで、この2パターン以外から勝ち馬は出ていないのだ。
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母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサー系 | 8回 | 3回 | 5回 | 61頭 | 13.1% | 18.0% | 26.2% |
サンデーサイレンス系 | 2回 | 1回 | 0回 | 28頭 | 7.1% | 10.7% | 10.7% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 1回 | 1回 | 10頭 | 0.0% | 10.0% | 20.0% |
ミスタープロスペクター系 | 0回 | 3回 | 2回 | 34頭 | 0.0% | 8.8% | 14.7% |
ナスルーラ系 | 0回 | 1回 | 0回 | 28頭 | 0.0% | 3.6% | 3.6% |
その他の系統 | 0回 | 1回 | 2回 | 18頭 | 0.0% | 5.6% | 16.7% |
種牡馬成績と母父成績を見れば、誰でも「とにかくサンデーサイレンスかノーザンダンサーの血が必須なんだな」と思いつく。そこで、この両者の血の有無(父・母父に入っているかどうか)と成績との相関をまとめてみよう。
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サンデーサイレンスの血の有無 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンスあり | 9回 | 8回 | 7回 | 111頭 | 8.1% | 15.3% | 21.6% |
サンデーサイレンスなし | 1回 | 2回 | 3回 | 68頭 | 1.5% | 4.4% | 8.8% |
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ノーザンダンサーの血の有無 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサーあり | 9回 | 4回 | 6回 | 88頭 | 10.2% | 14.8% | 21.6% |
ノーザンダンサーなし | 1回 | 6回 | 4回 | 91頭 | 1.1% | 7.7% | 12.1% |
この10年間で「サンデーサイレンスなし」で勝ったのはアパパネのみ。「ノーザンダンサーなし」から出た勝ち馬はラインクラフトだけ。ただしアパパネはノーザンダンサーの極めて強いインブリードを持ち、ラインクラフトもノーザンダンサーの4×4となっている。
勝ち馬10頭のうち、父がサンデーサイレンス系という馬が7頭、母父がサンデーサイレンスという馬が2頭。それらの種牡馬の内訳を見ると、何頭も日本ダービー馬を出しているサンデーサイレンス、日本ダービー勝ち馬であるアドマイヤベガ、スペシャルウィーク、ディープインパクトとなっていて、東京・芝2400mとの関わりの深さを感じさせる。東京・芝2400mとの関係がさほど濃くないのは、アグネスタキオン×ノーザンテーストのダイワスカーレットだけである。
非サンデーサイレンス血統から出た勝ち馬アパパネは父が日本ダービーをレコードで制したキングカメハメハ。どうやら「2400mに対応できる血」を持つことが必勝条件といえそうだ。
勝ち馬の母についても調べてみよう。まず、キストゥヘヴン、ダイワスカーレット、ブエナビスタ、アパパネの母は芝1200mの勝ち鞍を持っている。
ラインクラフトの母は未勝利ながら、その弟はアドマイヤマックスで祖母ダイナシュートは重賞ウィナー。ハープスターの母は不出走に終わるも、その母は女傑ベガだ。レジネッタの母はダート1800mの勝ち馬だが、この母系からはティンバーカントリーが出ている。
日本では走っていない母馬たちも、マルセリーナの母は仏G1勝ち馬、ジェンティルドンナの母は英G1勝ち馬、アユサンの祖母は米G1勝ち馬だ。
母馬自身のスプリント能力+G1級の潜在能力が母系に求められるといえそうだ。
また桜花賞馬の「母の母の父」を見ると、ラインクラフトとジェンティルドンナはノーザンダンサー系、レジネッタとアパパネ、ハープスターがナスルーラ系で、残り5頭は、オーエンテューダー系テューダーペリオッド、ヒムヤー〜ピーターパン系Crimson Satan、ターントゥ〜サーゲイロード系Lord Gayle、ハビタット系Distant Relative、レイズアネイティヴ系Affirmedと、比較的マイナーな血統で占められていることも記憶しておきたい。
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年度 | 優勝馬 | 母系から出ている活躍馬 |
---|---|---|
2005 | ラインクラフト | 祖母ダイナシュートは重賞3勝 |
2006 | キストゥヘヴン | 伯母ロンググレイス(エリザベス女王杯) |
2007 | ダイワスカーレット | 兄ダイワメジャー、姉ダイワルージュなど |
2008 | レジネッタ | 近親にティンバーカントリー |
2009 | ブエナビスタ | 母ビワハイジ、兄アドマイヤジャパンとアドマイヤオーラ |
2010 | アパパネ | 母ソルティビッドはオープン2勝 |
2011 | マルセリーナ | 母マルバイユは仏G1勝ち馬 |
2012 | ジェンティルドンナ | 母ドナブリーニは英G1勝ち馬 |
2013 | アユサン | 祖母バイザファームは米G1勝ち馬 |
2014 | ハープスター | 祖母は牝馬二冠のベガ |
桜花賞で狙うべきは「2400mに対応できるサンデーサイレンスの血」と「ノーザンダンサーの血」を持ち、「母系から重賞級(できればG1級)が出ている」馬。母が芝1200mを勝っていればさらにプラスで、「母の母の父がナスルーラ系、ノーザンダンサー系、マイナー血統」というタイプもいい。
以上の条件を満たすディープインパクト産駒がいれば黙って買いたいところだが、今回は不在。最も近いのは、父ディープインパクト×母父Johan Cruyff(ノーザンダンサー系)×母母父Dashing Blade(ナスルーラ系)で、母スクービドゥーがイタリア重賞勝ち馬というメイショウメイゲツ。穴に一考したい。
人気となりそうなルージュバックは、父マンハッタンカフェ×母は米G1馬×母父ノーザンダンサー系×母母父ナスルーラ系。マンハッタンカフェに2400mの勝ち鞍はないが、決定的な傷とはいえず主役候補だろう。
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父 | マンハッタンカフェ Manhattan Caf_ 1998年 青鹿(千歳市) |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to |
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Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
Mountain Flower | Montparnasse | ||||
Edelweiss | |||||
*サトルチェンジ Subtle Change 1988年 黒鹿(愛) |
Law Society 1982年 |
Alleged | Hoist the Flag | ||
Princess Pout | |||||
ルージュバック Rouge Buck(JPN) 牝 3歳 父14歳・母9歳時産駒 2012年 鹿毛(安平町) |
Bold Bikini | Boldnesian | |||
Ran-Tan | |||||
Santa Luciana 1973年 |
Luciano | Henry the Seventh | |||
Light Arctic | |||||
Suleika | Ticino | ||||
Schwarzblaurot | |||||
Awesome Again 1994年 |
Deputy Minister 1979年(加) |
Vice Regent | Nothern Dancer | ||
Victoria Regina | |||||
Mint Copy | Bunty's Flight | ||||
Shakney | |||||
Primal Force 1987年 |
Blushing Groom | Red God | |||
Runaway Bride | |||||
母 | *ジンジャーパンチ Ginger Punch 2003年 栗毛(米) |
Prime Prospect | Mr.Prospector | ||
Square Generation | |||||
Nappelon 1992年 |
Bold Revenue 1984年 |
Bold Ruckus | Boldnesian | ||
Raise a Ruckus | |||||
Prime Prospect | I'm For More | ||||
Royal Debra | |||||
Sally Go Gray 1979年 |
Wise Exchange | Promised Land | |||
Coastal Trade | |||||
Surreptitious | Rambunctious | ||||
Angelines Choice |