G1特集 第65回 安田記念G1特集 第65回 安田記念

血統分析

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リアルインパクトの再度の好走に期待

1)ヘイルトゥリーズン系が“やや”有利か

ほぼすべてのGIで一定以上の成績を残しているサンデーサイレンス系だが、苦手としているのがスプリンターズS(2000年〜2014年の15年で2勝だけ)と、この安田記念(15年間で4勝)。過去10年を見ても勝率や連対率は平均以下で、3勝をマークしているとはいえ得意な舞台とは言い難い。

そのサンデーサイレンスを経由しないヘイルトゥリーズン系が好調だが、これはウオッカという傑出した存在と、2年連続で好走したスマイルジャックとストロングリターン、以上3頭の活躍による面が大きい。「ヘイルトゥリーズン系がいい」のは確かだが、1〜3着はすべて5番人気以内のものであり、要は力のある馬がきっちり結果を出しているだけのこと。単純に◎は打てない。

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父馬の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 3回 2回 3回 71頭 4.2% 7.0% 11.3%
その他のヘイルトゥリーズン系 3回 1回 2回 23頭 13.0% 17.4% 26.1%
ノーザンダンサー系 2回 4回 0回 42頭 4.8% 14.3% 14.3%
ナスルーラ系 1回 2回 0回 17頭 5.9% 17.6% 17.6%
ミスタープロスペクター系 1回 1回 5回 26頭 3.8% 7.7% 26.9%
【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2014.6.8 1 10 ジャスタウェイ ハーツクライ Wild Again
2014.6.8 2 12 グランプリボス サクラバクシンオー サンデーサイレンス
2013.6.2 1 10 ロードカナロア キングカメハメハ Storm Cat
2013.6.2 2 2 ショウナンマイティ マンハッタンカフェ Storm Cat
2012.6.3 1 4 ストロングリターン シンボリクリスエス Smart Strike
2012.6.3 2 3 グランプリボス サクラバクシンオー サンデーサイレンス
2011.6.5 1 14 リアルインパクト ディープインパクト Meadowlake
2011.6.5 2 1 ストロングリターン シンボリクリスエス Smart Strike
2010.6.6 1 17 ショウワモダン エアジハード トニービン
2010.6.6 2 9 スーパーホーネット ロドリゴデトリアーノ エルセニョール
2009.6.7 1 3 ウオッカ タニノギムレット ルション
2009.6.7 2 6 ディープスカイ アグネスタキオン Chief's Crown
2008.6.8 1 5 ウオッカ タニノギムレット ルション
2008.6.8 2 16 $アルマダ Towkay Red Tempo
2007.6.3 1 2 ダイワメジャー サンデーサイレンス ノーザンテースト
2007.6.3 2 5 $コンゴウリキシオー Stravinsky Hansel
2006.6.4 1 4 $ブリッシュラック Royal Academy Alysheba
2006.6.4 2 15 $アサクサデンエン Singspiel Machiavellian
2005.6.5 1 7 $アサクサデンエン Singspiel Machiavellian
2005.6.5 2 11 スイープトウショウ エンドスウィープ ダンシングブレーヴ
2)母父にヘイルトゥリーズンが入ると切り?

母父の系統別成績を見ると、種牡馬成績とは対照的に「その他のヘイルトゥリーズン系」は不振。2001年のブラックホーク(母父Silver Hawk)を最後に母父ヘイルトゥリーズン系の勝利はない。近年のトレンドである母父サンデーサイレンス系も10年間に21頭が挑んで未勝利だ。

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 0回 2回 3回 21頭 0.0% 9.5% 23.8%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 1回 8頭 0.0% 0.0% 12.5%
ノーザンダンサー系 2回 3回 4回 67頭 3.0% 7.5% 13.4%
ナスルーラ系 3回 0回 1回 21頭 14.3% 14.3% 19.0%
ミスタープロスペクター系 2回 3回 0回 29頭 6.9% 17.2% 17.2%
その他の系統 3回 2回 1回 33頭 9.1% 15.2% 18.2%

ナスルーラ系の成績が高いものの、これまたウオッカの2勝が効いているもの。レイズアネイティヴ系のAlysheba、プリンスキロ系のMeadowlake、ニアークティック系のWild Againといった母父から勝ち馬が出ており、ヘイルトゥリーズン/サンデーサイレンス系を除けば「どこからでも買える」というべき状況だ。

3)ノーザンダンサー型vs非ノーザンダンサー型の勢力争い

過去10年の1〜3着馬のべ30頭のうち、父ノーザンダンサー系または母父ノーザンダンサー系という馬が4勝・2着7回・3着4回で15頭。これらを「ノーザンダンサー型」と呼ぶとして、父・母父どちらもノーザンダンサー系ではない「非ノーザンダンサー型」との成績差を確認してみたい。

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血統タイプ 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー型 4回 7回 4回 101頭 4.0% 10.9% 14.9%
非ノーザンダンサー型 6回 3回 6回 78頭 7.7% 11.5% 19.2%

勝率が低く2着の多いノーザンダンサー型に対し、勝ち切る非ノーザンダンサー型、というイメージだ。

非ノーザンダンサー型から出た連対馬9頭にはウオッカ、ストロングリターン、グランプリボスが含まれるので実質6頭。これらの血統を見ると、母父ナスルーラ系が2頭、母父その他の系統が2頭。残りは母父サンデーサイレンスのグランプリボスと母父ミスタープロスペクター系のストロングリターンだが、グランプリボスにはナスルーラのインブリードがあり、ストロングリターンもナスルーラの6×6。非ノーザンダンサー型は「ナスルーラ、またはマイナーな系統の支配力が強い馬がいい」と覚えておきたい。

4)スピード競馬と2000m以上の双方に対応できる素養が必要

優勝馬の父・母父について、1200〜1800m重賞における現役成績をまとめたのが下の表。格の高い短距離重賞を勝っている馬の多さがわかる。

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馬名 父・母父の実績
アサクサデンエン 母父Machiavellianはサラマンドル賞勝ち馬
ブリッシュラック 父Royal AcademyはBCマイル勝ち馬
ダイワメジャー 父サンデーサイレンスはサンタアニタダービー勝ち馬
/母父ノーザンテーストはフォレ賞勝ち馬
ウオッカ 父タニノギムレットはNHKマイルC3着
/母父ルションはムーラン・ド・ロンシャン賞勝ち馬
ショウワモダン 父エアジハードは安田記念とマイルCS制覇
リアルインパクト 母父Meadowlakeはアーリントンワシントンフューチュリティ勝ち馬
ストロングリターン 母父Smart Strikeはダート1700mG1勝ち馬
ロードカナロア 父キングカメハメハはNHKマイルC勝ち馬
/母父Storm CatはヤングアメリカS勝ち馬
ジャスタウェイ 母父Wild AgainはオークローンH勝ち馬

また近年、勝ち馬の父としては、サンデーサイレンス(米BCクラシック)、タニノギムレット(日本ダービー)、ディープインパクト(皐月賞など)、シンボリクリスエス(天皇賞・秋など)、キングカメハメハ(日本ダービー)、ハーツクライ(有馬記念など)と、2000m以上のGI勝ち馬が増えている。ショウワモダンの父エアジハードにも天皇賞・秋の3着があって中距離適性も持つ馬だった。安田記念はスピードだけでは通用しないレースになっているともいえる。

5)配合に注目

父馬と母父を、外国籍、輸入種牡馬、内国産に分けて考えてみよう(海外でも日本でも供用された種牡馬の場合、JRA−VANデータで血統を見た際、アルファベット表記なら外国籍、カタカナ表記なら輸入種牡馬と考える。またシンボリクリスエスは外国産だが種牡馬としては内国産とカウントした)。

外国籍種牡馬の産駒が最後に勝ったのは2006年(Royal Academy産駒ブリッシュラック)。2009年の3着ファリダット以後は馬券に絡んでいない。いっぽう「母父が外国籍」というタイプは、2010年以外はコンスタントに馬券に絡んでいる。

輸入種牡馬の産駒もサンデーサイレンス産駒ダイワメジャーが最後の勝ち馬。だが「母父が輸入種牡馬」という馬はほぼ毎年のように3着以内に来ている。

内国産種牡馬の産駒は、2008年以降連勝中。しかし「母父が内国産種牡馬」というタイプは好走例がない。

近年の安田記念におけるベスト配合は「父が内国産種牡馬×母父が外国籍または輸入種牡馬」といえそうだ。

結論

安田記念の血統的特徴から買うべき馬をまとめると「父ヘイルトゥリーズン系(サンデーサイレンス系以外)がベターだが、他の系統でも勝ち負けは可能」、「父は内国産種牡馬がベスト」、「母父はナスルーラ系がベターで、外国籍または輸入種牡馬であることがマスト」、「父・母父に1200〜1800mの重賞勝ち鞍がある」、「父に2000m以上のG1勝ちがある」、といった条件をなるべく多く満たす馬になるだろう。

また父・母父のどちらもノーザンダンサー系でない(非ノーザンダンサー型)場合、ナスルーラまたはマイナー系統の支配力が強い血統構成であることが望ましい。

父か母父にノーザンダンサーが入っているノーザンダンサー型の馬では、レッドアリオン、フィエロ、ミッキーアイルあたりが「父は2000m以上のG1勝ちがある内国産種牡馬」×「母父が短距離G1勝ちのある外国籍または輸入種牡馬」だが、父がサンデーサイレンス系であることに加え、ノーザンダンサー型の2着が多い特性から苦戦することも考えられる。モーリスは母父カーネギーの短距離実績に不安が残る。

非ノーザンダンサー型では、リアルインパクトか。「父は2000m以上のG1勝ちがある内国産種牡馬」×「母父が短距離G1勝ちのある外国籍種牡馬」だ。穴ならキングカメハメハ×A.P.Indy(ナスルーラ系)のケイアイエレガントだ。

【リアルインパクトの血統表】

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ディープインパクト
 Deep Impact
 2002年 鹿毛(早来町)
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
 1986年 青鹿(米)
Halo
1969年(米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975年
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
*ウインドインハーヘア
Wind In Her Hair
 1991年 鹿毛(愛)
Alzao
1980年
Lyphard Northern Dancer
Goofed
リアルインパクト
 Real Impact(JPN)
 牡 7歳 父6歳・母14歳時産駒
 2008年 鹿毛(安平町)
Lady Rebecca Sir Ivor
Pocahontas
Burghclere
1977年
Busted Crepello
Sans Le Sou
Highclere Queen's Hussar
Highlight
Meadowlake
 1983年(米)
Hold Your Peace
1969年
Speak John Prince John
Nuit de Folies
Blue Moon Eight Thirty
Blue Grail
Suspicious Native
1972年
Raise a Native Native Dancer
Raise You
*トキオリアリティー
 Tokio Reality
 1994年 栗毛(米)
Be Suspicious Porterhouse
Nothirdchance
What a Reality
 1978年
In Reality
1964年
Intentionally Intent
My Recipe
My Dear Girl Rough'n Tumble
Iltis
What Will Be
1970年
Crozier My Babu
Miss Olympia
Solabar Bar Le Duc
Solita