G1特集 第59回 宝塚記念G1特集 第59回 宝塚記念

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サトノクラウン 得意の条件で連覇へ

サトノクラウン
このレース連覇を狙うサトノクラウン

G1の勝利は昨年の宝塚記念と、16年の香港ヴァーズがある。今年のメンバーの中では実績上位となる。総合的な戦績にはムラはあるのが、得意・不得意の条件がハッキリとしており、狙いどころは案外わかりやすい。瞬発力よりも持続力、軽い馬場よりも重くてタフな馬場に強いタイプ。その意味では今回の宝塚記念は元々ピッタリの条件だと言える。問題は海外遠征明けである点。3月のドバイシーマクラシック7着以来のレースであり、どこまで体勢が整っているか。16年は香港遠征明けで6着に終わっており、調整具合がポイントである。

サトノダイヤモンド グランプリホースだがどこまで復調

サトノダイヤモンド
有馬記念の再現にかけるサトノダイヤモンド

前走大阪杯ではスローペースの展開で、序盤は先団を見ながら内々で追走。向正面でスワーヴリチャードが一気に前へ行った際、先頭勢がやや前へ行き、本馬の位置取りも下がった。外を回り最後の直線での伸びにかけるも、かなり厳しい位置取りだった。それでも終いの脚が鋭ければいいが、微妙な伸びで7着。この馬本来の力を考えると物足りない。フランス遠征あたりから明らかに調子を崩している。有馬記念を制した頃の走りができれば本命視できるのだが、果たしてどこまで良化しているか。半信半疑ながら、地力にかけることになりそうだ。

キセキ 巻き返しを狙う菊花賞馬

キセキ
不良馬場の菊花賞を制したキセキ

前走日経賞では1番人気で9着。序盤は後方寄りだったが、向正面入り口の2コーナーで先頭に立つ競馬。ペースは遅かったので悪い選択ではなかったが、残り200mの地点で脚色が一杯になってしまった。実績馬でも大きく負けることがあるレースではあるが、印象としては良くない。長距離の天皇賞(春)を避け、ここに絞ったわけだが、満を持してという立場ではないだろう。素質や地力の高さは間違いないものの、難しいレースである。トビが大きいタイプなので、コース適性としてもベストの印象はない。

パフォーマプロミス 安定した走りで初G1でも

前走目黒記念はややゆったりとしたペースを先団から追走。最後の直線はほぼ一団となっての追い比べ。馬場の真ん中からジリジリと脚を伸ばして先頭に立ちかけたが、2枠の2頭に内からすくわれて3着に終わった。ハンデ差を考えると勝ちに等しい内容だったようにみえる。本格化以降は大崩れがなく、2200m以上のレースで安定した成績を残している。今回、G1初挑戦で相手も強化。この点が当然ポイントだが、16年のマリアライト(目黒記念2着→宝塚記念1着)のような走りができるかもしれない。

ダンビュライト  AJC杯を勝利でここでも

昨年の菊花賞5着後、1600万クラスのサンタクロースS→AJC杯と連勝を飾っている。長距離をこなすスタミナとは異なる意味で、タフな体力が持ち味。瞬発力よりも持久力に富み、自分から動いてスパートできる。不良馬場も本来はかなり得意な部類だ。芝2200mのG2を勝っている点はかなり大きな強みといっていい。前走は香港に遠征しての芝2000mのG1。その前の大阪杯は6着だが、勝ち馬とは0.6秒差。今回のメンバーの中では最先着だ。上積みが見込める感触は十分あり、ここならばG1でも好勝負になりそうだ。

ゼーヴィント 小回りの重賞での実績十分

今年に入り日経賞と目黒記念を使いともに6着という成績。胸を張ってG1へ臨める成績ではないが、感触は悪くない。日経賞は久々の競馬で、勝ち馬からは0.4秒差という内容。前走目黒記念は最後の直線で外に持ち出して立て直し、最後は前が詰まった。脚色はあったし、まともならばかなり際どい争いになっていたはずだ。それ以前の成績を見ると、重賞勝ちは七夕賞とラジオNIKKEI賞。中央場所ではセントライト記念とAJC杯で2着。小回りのレースで良績が集中している。阪神コースは初めてだが、宝塚記念の舞台はかなり合うはずだ。G1初挑戦でも、楽しみはある。

ワーザー 地力十分の香港からの刺客

香港から遠征の7歳馬で、自国内の中距離戦線でのキャリアが豊富。日本馬も例年多く出走しているクイーンエリザベス2世Cは16年が優勝、17年が3着。ネオリアリズムとは僅差で、ラブリーデイやヌーヴォレコルト、サトノクラウンには先着した実績がある。力的には普通にここでも通用するとみていい。タフな末脚が要求される阪神芝2200mの宝塚記念は、海外の馬でも対応しやすい条件である可能性が高く、面白いチャレンジだ。今シーズンはまだ3戦消化で、前走は6着でも休み明けのレース。余力はあるはずで、変わり身にも期待だ。

ヴィブロス 連覇をかけたドバイターフは2着

牝馬ながら実績は上位で、G1は秋華賞とドバイターフを制している。前走は連覇を狙って今年もドバイへ遠征。結果はベンバトルの強さに完敗だったが、4頭出走した日本馬の中では最先着を果たした。今春はローテーションの問題はあるが、ヴィクトリアマイルに出走する選択肢もあったはず。しかし、ここまで待ち、牡馬が相手のG1にぶつけてきた。その点はあまり心配はないが、タフな末脚を要求される馬場と、芝2200mの距離への対応が問われることになる。全姉のヴィルシーナは14年に3着と好走しており、その点も頼りにして考えてみたい。

ステファノス 芝中距離G1の実績は上位

勝ち鞍はかなり遠ざかっているが、芝中距離G1ではトップクラスの実績がある。天皇賞(秋)や大阪杯で2着。海外でも香港のクイーンエリザベス2世Cや香港Cで好走。モーリスやリアルスティールらと僅差の戦いを演じてきた。今年7歳になるが、最近は不良馬場や休み明けで大きく敗れているだけで、明確な力の衰えを見せているわけではない。むしろレースの条件面での心配が残る。同じ中距離のG1でも、今回は阪神芝2200m。馬場が渋りやすい時期だし、持ち前の瞬発力が生きにくい条件だ。オールカマー2着の実績はあるが、どこまで踏ん張れるか。

ストロングタイタン 鳴尾記念をレコードで制す

池江泰寿厩舎の管理馬で、ずいぶん前から素質を見込まれていた馬。17年、重賞初挑戦だった中山金杯では2番人気で、次走の小倉大賞典では1番人気。いずれも結果がでなかったが、前評判は高かった。そうした過去があり、前走鳴尾記念で待望の重賞初制覇となった。勝ち時計は1分57秒2のレコード。1600万クラスを勝った際も、中京芝2000mで1分58秒3のレコードをマークしており、時計が出る馬場に適性がありそうだ。今開催の阪神芝は時計が出ており、レコードに近いタイムが想定されるようなレースになれば楽しみがでてくるかもしれない。