G1特集 第58回 宝塚記念G1特集 第58回 宝塚記念

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キタサンブラック グランプリ初制覇・G1・6勝目へ

キタサンブラック
天皇賞(春)をレコードで制したキタサンブラック

2000mのG1を勝った後の3200mだったので、序盤の折り合いがカギだったが杞憂に終わった。ヤマカツライデンが大逃げをする展開で、道中のペースはかなり速くなったが、自分のリズムは常にキープ。最後の直線に入ると同時に先頭に立ち、サトノダイヤモンドらの追撃を押さえ切り天皇賞(春)の連覇を飾った。レコードの時計が示す通り、見た目以上にタフな展開になりながらも横綱相撲で制したのはさすが。鍛え上げられた馬体の充実は著しく、王者の風格がある。昨年の宝塚記念は3着に終わったが、今年は違う結果が期待できるはず。G1・6勝目を目指す。

シュヴァルグラン 5度目のG1挑戦で好結果

シュヴァルグラン
中距離G1でも好勝負がしたいシュヴァルグラン

5度目のG1挑戦にして、前走天皇賞(春)で最高成績となる2着に入った。枠順が3枠という内目を引き、道中はキタサンブラックを目標に動く競馬。前年のレースでは位置取りがやや後ろとなり、脚を余す競馬になったのとは対照的に、今年は力を出すことができた。勝ち馬には完敗だったが、サトノダイヤモンドに先着できた点は評価できる。今回は1000m距離が短縮され、道中はやや忙しくなる。この点は嫌な材料だ。昨年のレースでは稍重馬場で9着に敗れており、良馬場でないと崩れる可能性が出てくる。少頭数は歓迎なので、まずはレースの流れにうまく乗りたい。

シャケトラ 前走は度外視し、あらためて注目

シャケトラ
日経賞快勝の力は侮れないシャケトラ

天皇賞(春)では強敵を相手にしての走りが楽しみだったが、結果は9着。スタートで出遅れ、内ラチ沿いから挽回しにいくも、掛かり気味になったのが厳しかった。3200mの長丁場とはいえ、大一番の舞台でこれだけ目に見えるロスがあっては厳しい。相手云々よりも自滅といっていい内容だった。キャリアの浅さが悪い方に出ただけで、力負けではない点は幸い。今回もスタートや折り合いがカギになるが、見直してみるべきだろう。1000万クラスのレースではあるが、阪神芝2200mを勝っている点は強み。力を出し切れば、勝ち負けに持ち込めるはず。

サトノクラウン タフな芝2200mで巻き返し

サトノクラウン
京都記念を連覇中のサトノクラウン

前走大阪杯では中団よりやや前からの追走。あまりペースは上がらなかったが、道中はスムーズだった。最後の直線に入ってから満を持して追い出したものの、伸び切れず6着に敗退。不可解な結果だったと言える。12キロ減らした馬体重よりも、上がりの勝負となったことが敗因だろうか。連覇中の京都記念は道悪で時計がかかったものだし、G1勝ちは香港ヴァーズ。同レースは良馬場だったが、勝ち時計は2分26秒2だった。タフな展開に案外強く、意外性もある馬。今回も阪神の中距離だが、2200mの方が力を出せる可能性がある。巻き返しを警戒したい。

ミッキークイーン 前走は不可解な内容

前走ヴィクトリアマイルでは単勝1.9倍の圧倒的人気に支持されるも結果は7着。中団追走から最後の直線は外に持ち出されたが、伸び切れなかった。2着のデンコウアンジュに外から被されておくれを取るという苦しい競馬。その前の阪神牝馬Sで負かしたアドマイヤリードやジュールポレールが上位に入線しているだけに、本馬の凡走が逆に目立つ。前年のヴィクトリアマイルよりも遅いペースになったことが悪い方に出てしまったか。これが中距離ならばまた違う結果だったかもしれない。今回は牡馬が相手で厳しくなるが、力はある馬。人気を落としそうなことで逆に買いやすくなるとも言える。

ゴールドアクター コース替わり・距離短縮はプラス材料

前走天皇賞(春)ではスタートで出負け。無理をして挽回し、ポジションを取りに行くようなことはしなかったが、見せ場がほとんどないようなレースになってしまった。ペースが速く、馬場も高速。上位勢の勢いや充実っぷりに押された印象もある。15年の有馬記念の勝ち馬で、地力はこのメンバーでも上位。力を出し切れれば、勝ち負けになっても全く不思議はない。横山典弘騎手は、この馬が2度目の騎乗予定。前走のような競馬にはしたくないだろうし、坂がある阪神へのコース替わり、距離の2200mも実績がありプラス材料となりそうだ。

ミッキーロケット 流れに乗り競り合いに持ち込みたい

前走大阪杯は1枠からの発走。スタートはまずまずだったが、序盤の行きっぷりがもうひとつに見えた。ペースが遅く、少し気合いを入れていたようにも見えたが、道中は中団より後ろからの追走。ラスト3ハロンの脚はメンバー中3位タイだったが、勝負どころでの反応は目立たなかった。調子が良くないのか、あるいは距離が短いのか。これまで重賞では、神戸新聞杯が2着、日経新春杯が1着といずれも芝2400mのレースで好走。2走前の京都記念は出負けして4着なので、距離が少しでも伸びる点は良さそうだ。競り合いに持ち込めれば、粘りが見られるはず。

レインボーライン 末脚はしぶとく条件は好転

前走天皇賞(春)はいつものように後方待機策。折り合いはつき、最後の直線まで我慢して末脚にかけたが12着に終わった。ペースは厳しかったが、前が止まらない展開となるのはこの馬にとって厳しい。2走前の日経賞では内のやや狭いところからしぶとく脚を伸ばす競馬を見せており、馬の状態が悪いといったようなことは感じない。昨年8月の札幌記念ではネオリアリズムが逃げ切る展開だったが、悪い馬場をしぶとく追い込んで3着。道中のペースが淀みない中距離にも適応は見せている。阪神芝コースもマイル戦ながら2戦2勝。条件は好転する。

クラリティシチー 中1週も強気の参戦

前走はエプソムCに出走して4着。今回は中1週の強行軍で、しかも関西への輸送がある。重賞での好走実績は15年にダービー卿CTで2着。勝ち馬はモーリスで、同馬よりもハンデは1キロ重かったが、3馬身半差での完敗。その後はカシオペアSや都大路Sといったオープン特別で2着の実績があるだけ。格的にはハッキリと下であり、G1のメンバーに入るとかなり厳しい。今年は少頭数とはいえ、本馬が勝ち負けできるようなシーンを思い描くのはなかなか難しい。距離の2200mは対応できると見るが、果たしてどこまで食い下がれるか。

スピリッツミノル 格下だが道悪は得意

本馬も明らかに実績は下の存在。重賞での好走実績はなく、万葉S3着やすみれS1着といった実績が最高の成績だ。常識的には今回のG1では厳しい。強調点を挙げるとすれば芝の重・稍重での成績が【4.0.0.1】であること。1000万クラスの京橋特別は重、1600万クラスの比叡Sは稍重で勝利している。しぶった馬場で勝ち上がっており、道悪巧者であることは間違いない。また、以前は逃げる競馬をしており、主導権を握りに行くような競馬もできる。瞬発力勝負では苦しいため、先に動いて粘りを見せるような展開に持ち込むしかないだろう。