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6勝・2着5回・3着6回と馬券に絡んだ馬の半数以上がサンデーサイレンス系(SS系)種牡馬の産駒。だが率としては「やや優位」という程度だ。ゴールドシップの連覇などステイゴールド産駒が5勝をあげて相性の良さをアピールしているものの、系統全体としては「出走頭数の多さで稼いだ成績」と捉えるべきだろう。
ちなみに同じファン投票レース・有馬記念でのSS系は、過去15年で12勝(2004年から2014年まで11連勝)、2着8回・3着12回、勝率は9.7%。それに比べれば宝塚記念における優位性は小さい。
率の面で光るのはアドマイヤムーンとラブリーデイが勝ったミスタープロスペクター系。手を出しにくいのは2006年・ナリタセンチュリーの2着があるだけのナスルーラ系だ。
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父馬の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 6回 | 5回 | 6回 | 79頭 | 7.6% | 13.9% | 21.5% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 1回 | 1回 | 15頭 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
ミスタープロスペクター系 | 2回 | 1回 | 1回 | 19頭 | 10.5% | 15.8% | 21.1% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 2回 | 2回 | 21頭 | 4.8% | 14.3% | 23.8% |
ナスルーラ系 | 0回 | 1回 | 0回 | 11頭 | 0.0% | 9.1% | 9.1% |
その他の系統 | 0回 | 0回 | 0回 | 2頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2015.6.28 | 1 | 16 | ラブリーデイ | キングカメハメハ | ダンスインザダーク |
2015.6.28 | 2 | 6 | デニムアンドルビー | ディープインパクト | キングカメハメハ |
2014.6.29 | 1 | 11 | ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2014.6.29 | 2 | 5 | カレンミロティック | ハーツクライ | A.P.Indy |
2013.6.23 | 1 | 10 | ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2013.6.23 | 2 | 4 | ダノンバラード | ディープインパクト | Unbridled |
2012.6.24 | 1 | 11 | オルフェーヴル | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2012.6.24 | 2 | 7 | ルーラーシップ | キングカメハメハ | トニービン |
2011.6.26 | 1 | 2 | アーネストリー | グラスワンダー | トニービン |
2011.6.26 | 2 | 8 | ブエナビスタ | スペシャルウィーク | Caerleon |
2010.6.27 | 1 | 17 | ナカヤマフェスタ | ステイゴールド | タイトスポット |
2010.6.27 | 2 | 8 | ブエナビスタ | スペシャルウィーク | Caerleon |
2009.6.28 | 1 | 9 | ドリームジャーニー | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2009.6.28 | 2 | 8 | サクラメガワンダー | グラスワンダー | サンデーサイレンス |
2008.6.29 | 1 | 9 | エイシンデピュティ | フレンチデピュティ | Woodman |
2008.6.29 | 2 | 2 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2007.6.24 | 1 | 6 | アドマイヤムーン | エンドスウィープ | サンデーサイレンス |
2007.6.24 | 2 | 17 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2006.6.25 | 1 | 8 | ディープインパクト | サンデーサイレンス | Alzao |
2006.6.25 | 2 | 7 | ナリタセンチュリー | トニービン | ノーザンテースト |
飛び抜けたアベレージは残していないとはいえ、毎年大量に出走し、そのうち1〜2頭は馬券に絡むSS系。その取捨選択は大切だ。目安は母父だろう。
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SS系母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサー系 | 1回 | 2回 | 5回 | 33頭 | 3.0% | 9.1% | 24.2% |
ミスタープロスペクター系 | 0回 | 2回 | 1回 | 12頭 | 0.0% | 16.7% | 25.0% |
ナスルーラ系 | 0回 | 1回 | 0回 | 14頭 | 0.0% | 7.1% | 7.1% |
ヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 0回 | 0回 | 4頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
その他の系統 | 5回 | 0回 | 0回 | 16頭 | 31.3% | 31.3% | 31.3% |
ドリームジャーニーとオルフェーヴルの兄弟、そしてゴールドシップは、いずれも父ステイゴールド×母父メジロマックイーン(マイバブ系)で、世にいうゴールデンニックス。特殊すぎる現象にも思えるが、この「父ステイゴールド×母父その他の系統」という配合では母父タイトスポット(リボー系)のナカヤマフェスタも8番人気で勝利していて、要注意であることは確かだろう。
これを「まさに特殊すぎる」と考えるなら、2着3着に数多く送り込んでいる母父ノーザンダンサー系が軸になりそう。勝ったのは絶対的存在だったディープインパクトだけだが、1番人気に推された5頭すべてが馬券に絡んでいて安定感としては優秀だ。
父SS系以外から出た勝ち馬4頭のうち、エイシンデピュティは父ノーザンダンサー系(フレンチデピュティ)。アーネストリーはノーザンダンサーの4×4、ラブリーデイは5×5のインブリードを持っていた。また2着馬のべ5頭は、母父ノーザンテーストのナリタセンチュリー、父・母父ともノーザンダンサー系のメイショウサムソン、ノーザンダンサーのインブリードを持つサクラメガワンダーとルーラーシップだ。
さらにいえば、ドリームジャーニーとオルフェーヴルの兄弟、ナカヤマフェスタ、ゴールドシップは、すべて「母母父がノーザンダンサー系」という血統構成。ディープインパクトは母父ノーザンダンサー系だ。
父SS系と非SS系、いずれも好走条件として「ノーザンダンサーの血を(なるべく濃く)持つこと」は、ほぼ必須といえそうだ。
連対馬の母父を、現役時に勝ったレースで3つのタイプに分類してみた。
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タイプ | 連対馬の母父 | 勝利したレース |
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長距離型 | Alzao | 2400mの伊G3 |
ダンシングブレーヴ | 凱旋門賞 | |
メジロマックイーン | 天皇賞・春 | |
タイトスポット | アーリントンミリオン | |
Caerleon | 仏ダービー | |
トニービン | 凱旋門賞 | |
ダンスインザダーク | 菊花賞 | |
キングカメハメハ | 日本ダービー | |
マイル型 | ノーザンテースト | フォレ賞 |
Woodman | 1600mの愛G3 | |
ダート型 | サンデーサイレンス | 米BCクラシック |
Unbridled | 米BCクラシック | |
A.P.Indy | 米BCクラシック |
連対馬のべ14頭を送り出している「長距離型」が最有力か。14頭中9頭、勝ち馬6頭の父がSS系で、しかもステイゴールドなど中長距離タイプ。残り5頭の父も、オペラハウス、グラスワンダー、キングカメハメハと、長距離GIの勝ち馬が目立つ。つまり「長距離型×長距離型」だ。
母父「マイル型」は、トニービン×ノーザンテーストのナリタセンチュリーとフレンチデピュティ×Woodmanのエイシンデピュティ。トニービンは凱旋門賞馬であり、フレンチデピュティはダート馬ながら天皇賞(春)の勝ち馬アドマイヤジュピタなどを出しているようにスタミナもあると考えていいはず。すなわち「長距離型×マイル型」ということになる。
母父「ダート」型の種牡馬は、すべてが米BCクラシック勝ち馬。またエンドスウィープ(6ハロンのG1勝ち)×サンデーサイレンスのアドマイヤムーン、グラスワンダー(朝日杯レコード勝ち)×サンデーサイレンスのサクラメガワンター、ハーツクライ(レコード決着の日本ダービーとジャパンCで2着)と、スピードのある種牡馬との配合で結果を残している印象だ。
父ステイゴールド×母父メジロマックイーンばかりが勝っていて、ある意味「血統的にはどう考えていいのかわかりづらい」レース。好走可能性や逆転可能性の高い馬を探すなら、「父SS系×母父その他の系統」、「父SS系×母父ノーザンダンサー系で1番人気」、「ノーザンダンサーの血の濃さ」といった要素を重視。配合としては「長距離型×長距離型」、「長距離型×マイル型」、「スピードのある父×母父が米BCクラシック勝ち馬」がベターということになる。
フェイムゲームは父ハーツクライ×母父アレミロード(その他の系統)で長距離型×長距離型、ノーザンダンサーのインブリードもアリ。母母父がノーザンダンサー系ではないため強くは推せないが、上位に来てもおかしくはない。父SS系×母父ノーザンダンサー系のタッチングスピーチ(ディープインパクト×Sadler's Wells)とステファノス(ディープインパクト×クロフネ)は長距離型×長距離型またはマイル型だが、1番人気にならない限り3着候補が精一杯か。
ならば昨年の勝ち馬ラブリーデイ、2014年2着のカレンミロティックと実際に好走経験のある2頭を素直に信じたいが、これらを上回るとすればドゥラメンテ。父キングカメハメハ(NHKマイルC勝ち、日本ダービーはレコード)×母父サンデーサイレンス(米BCクラシック勝ち馬)で、ノーザンダンサーのインブリードも持つ。
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父 | キングカメハメハ King Kamehameha 2001年 鹿毛(早来町) |
Kingmanbo 1990年 (米) |
Mr.Prospector 1970年(米) |
Raise a Native | Native Dancer |
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Raise You | |||||
Gold Digger | Nashua | ||||
Sequence | |||||
Miesque 1984年 |
Nureyev | Northern Dancer | |||
Special | |||||
Pasadoble | Prove Out | ||||
Santa Quilla | |||||
*マンファス Manfath 1991年 黒鹿(愛) |
Last Tycoon 1983年 |
Try My Best | Northern Dancer | ||
Sex Appeal | |||||
ドゥラメンテ Duramente(JPN) 牡 4歳 父11歳・母12歳時産駒 2012年 鹿毛(安平町) |
Mill Princess | Mill Reef | |||
Irish Lass | |||||
Pilot Bird 1983年 |
Blakeney | Hethersett | |||
Windmill Girl | |||||
The Dancer | Green Dancer | ||||
Khazaeen | |||||
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to | ||
Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
母 | アドマイヤグルーヴ Admire Groove 2000年 鹿毛(早来町) |
Mountain Flower | Montparnasse | ||
Edelweiss | |||||
エアグルーヴ Air Groove 1993年 鹿毛(早来町) |
*トニービン 1983年 鹿毛(愛) |
Kampala | Kalamoun | ||
State Pension | |||||
Seven Bridge | Hornbeam | ||||
Priddy Fair | |||||
ダイナカール 1980年 鹿毛(白老町) |
*ノーザンテースト | Northern Dancer | |||
Lady Victoria | |||||
シャダイフェザー | ガーサント | ||||
*パロクサイド |