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大記録をかけた大一番となるゴールドシップ
3度目の挑戦となった天皇賞(春)でついに大願成就。ゲート入りを嫌った上、序盤は出ていかずに後方からの追走となったが、2周目の向正面直線でスパートして一気に先団へ。位置取りが後ろのままで敗退した過去2年とは違う競馬で、結果を出した。今回は2連覇中のレース。距離は一気に短縮されるが、京都から得意の阪神に替わることが大きなプラス材料。相手関係にも恵まれた感があり、史上初の3連覇(中央の平地G1)への可能性はかなり高まっているように見える。メンタル面で異常がなく、力を発揮できればおのずと結果がついてきそうだ。
エリザベス女王杯を制したラキシス
4月の産経大阪杯ではキズナとの追い比べを制して優勝。不良馬場で時計が出なかったが、決して道悪が勝因というわけではないだろう。芝2000mのG2戦で、牡馬を相手にしたタフな競馬を制した点は評価すべきだ。ヴィクトリアマイルをパスして、ここに回ったのはおそらく好判断。芝2200mは【3.2.0.2】で経験豊富。条件的には今回の方がピッタリだ。昨年の有馬記念は6着ながら、勝ち馬とは0.2秒差。ゴールドシップとは0.1秒差だった。スローペースだったため、全体的に着差は少なかったが、十分勝負にはなった。今回、チャンスはあるだろう。
中山記念で強さを見せたヌーヴォレコルト
前走ヴィクトリアマイルでは1番人気に支持されたが結果は6着。先団を見ながら進み、最後の直線にかけたが伸びを欠いてしまった。逃げたミナレットが3着に残る意外な展開で、勝ち時計も1分31秒9と高速決着。久しぶりのスピード競馬で、うまく脚が溜まらなかったことが敗因だろう。3月の中山記念では稍重の中、2頭の皐月賞馬らを撃破。その地力は高く、前走の敗戦で評価を落としたくない。卓越したレースセンスと安定感も魅力で、阪神芝2200mも問題なくこなせるはずだ。連覇中のゴールドシップにも食らいつき、叩き合いに持ち込みたい。
昨年のダービー以来のG1勝ちを狙うワンアンドオンリー
昨年秋はJCが7着、有馬記念が13着と敗退。古馬勢の厚い壁に阻まれて、勝ち負けに至らなかった。日本ダービーは制したものの、その後はG1勝ちを果たせずに終わった馬も多数おり、ここは正念場となる。幸い、3月のドバイシーマクラシックでは3着。ドルニヤ、フリントシャーを相手にしての結果で、善戦ととらえていいだろう。不調からの脱出に加え、地力アップを見込んでいいかもしれない。ただ、海外遠征明けなので、調整は普段よりも難しくなっているはずだ。阪神コースは神戸新聞杯など重賞を2勝。条件は悪くないだけに、力を出し切りたい。
前走天皇賞(春)では10番人気ながら3着に好走。3200mは距離が長い印象もあったが、普段通りに積極的なレース運び。4コーナー先頭から最後までしぶとく脚を伸ばし、勝ち馬ゴールドシップとは0.1秒差だった。昨年の宝塚記念でも9番人気で2着。重賞勝ちは13年の金鯱賞だけだが、ラブリーデイやウインバリアシオンらを一蹴。地力は元々持っていた。京都芝3200mよりは阪神芝2200mの方が適条件と思われるだけに、前走以上のパフォーマンスを期待してもいいだろう。勝ちみに遅いタイプではあるが、粘り強さを生かした食い込みにかけたい。
今年に入り中山記念、京都記念、鳴尾記念と重賞3勝をマーク。前走鳴尾記念では平均ペースを中団の外目で追走すると、勝負どころから馬なりで好位へ取りついた。最後の直線では残り200mで早くも抜け出し、2馬身振り切っての完勝だった。レースセンスの良さに加え、脚力もパワーアップしている。阪神大賞典や天皇賞(春)で伸び切れなかったのは、おそらく距離の影響だろう。中距離に戻った今回ならば、強敵相手のG1でも食い下がれる可能性がある。いつも通り、正攻法の競馬でどこまで通用するか楽しみだ。
阪神大賞典で2着に入ったことで、天皇賞(春)でも善戦が期待されたが結果は10着。折り合いはついていたものの、序盤から後方の位置で追走。2周目の3〜4コーナーでスパートする際も進んでいかず、最後の直線での伸びも悪かった。これで京都コースは【0.1.0.3】であり、相性が良くない。一方、今回の阪神コースは【2.2.0.1】。重馬場のローズSでは豪快に差し切っており、タフな馬場でも苦にしない。昨年の宝塚記念は5着だったが、3着ヴィルシーナとはタイム差がなかった。勝ちにいくと終いが甘くなるものの、連下候補としては十分有力。
前走ヴィクトリアマイルは8着に終わったが、ヌーヴォレコルトやディアデラマドレも末脚不発に終わっている。パンパンの良馬場でのスピード・瞬発力が問われる競馬であり、デビューから中距離戦線を歩んできた本馬にとっては厳しかったのは明らかだ。よって、今回適距離に戻る分は好材料。だが、その分相手が強くなる。昨年の秋華賞は制したものの、好枠を生かした鞍上の好騎乗がピッタリと嵌った結果。地力面では、同期のヌーヴォレコルトの方が上だろう。休み明けの大阪杯も度外視してもいいが、勝ち負けまで一変できるかどうか。
今年はオーストラリアに遠征して、芝2000mのG1に2回挑戦。2走前のランヴェットSで2着、前走クイーンエリザベスSで5着という結果だった。海外で善戦した点は評価できるが、レースレベルの判断は難しい。ドバイや香港などのレースと、同等とは考えにくい。国内の最終成績は、昨年のチャレンジCでの辛勝。この点を重視すべきだろうし、その時に比べて強くなっているかは微妙だ。昨年のクラシック戦線は体調不良や距離の影響で結果は惨敗。今回、距離は問題ないだろうが、海外遠征明け。まずは状態面が気になるところだ。
昨年秋は神戸新聞杯で3着に食い込むと、本番の菊花賞ではレコードで優勝。デビューから史上最速となる記録でクラシック最後の1冠をモノにした。しかし、今回はその時以来となる長期休養明け。当初は阪神大賞典での復帰を目指していたが、ザ石の影響で回避。天皇賞(春)もパスして、ここまで待つことになった。入念に調整は行われているだろうが、ぶっつけはかなり厳しい印象。芝2200mでも十分対応はできそうで、好走してもおかしくないが、惨敗となっても不思議はない。まだ先がある馬だけに、今後の展望が明るくなるような走りができればいいだろう。