G1特集 第56回 宝塚記念G1特集 第56回 宝塚記念

コース解説

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上半期の総決算
阪神芝2200m〔Bコース〕

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昨年はゴールドシップが差し切り連覇を達成

昨年よりは時計が出ている

上半期の中央競馬を締めくくるグランプリ。3回阪神開催の最終日に行われる。今年も今開催は前半4日間がAコースを使用、後半4日間がBコースを使用。よって宝塚記念はBコースで行われる。宝塚記念がBコースで行われるようになったのは11年から。それ以前は主にAコースで行われていた。芝はイタリアンライグラスによるオーバーシード。JRA発表によると、前開催までの傷みが回復しきっていない箇所が若干あるものの、芝の生育は概ね順調で、全体的に良好な状態とのことだ。

今開催は芝に関しては良馬場を保っており、先週日曜日の11レースの米子S(古馬オープン・芝1600m)は1分34秒0(良)のタイム。パンパンの馬場とは言わないまでも、昨年よりはかなり時計が出た。宝塚記念は良馬場ならば2分11〜12秒台の決着が予想される。ただ、天候が不安定な時期だけに、道悪となる可能性も十分あるので注意が必要だ。

淀みないペースで、上がりの時計がかかる

コース解説図

スタート地点は正面スタンド前直線の右端。外回りコースの4コーナー出口付近。スタート直後に内回りコースとの合流地点を通り過ぎる。1コーナーまでの距離は525m。かなりの距離があるが、スタート直後は下り坂のため(その後はゴール前に上り坂)、前半からペースが速くなりやすいのが特徴だ。逃げ・先行馬の頭数・出方にもよるが、このレースは特に前半のペースが厳しい。

近年ではレコード決着だった11年が、33秒6とかなり速いペースとなった。13年は34秒7だったが、後半600mは38秒0。明らかな前傾ラップであり、かなりのハイペースだったことがわかる。馬群全体ではなく、主に1頭の速い馬が飛ばす展開かもしれないが、淀みないラップが続くレースとなりやすい。

最後の直線が359.1m(Bコース時)と短いせいもあって、各馬の仕掛けは早めになる。前半は中団以降に待機していた馬がマクリ気味に進出してくるので、力がない逃げ・先行馬は非常に厳しくなる。問われるのは、瞬発力ではなく、末脚の持続力と底力。内回りコースなので、ロングスパートの際には器用さも必要だ。道中の流れが厳しい分、レース全体の上がりの時計がかかる。速い上がりの決着にはならない。

差し馬がやや勝ちやすい

過去10年(京都開催を除く)の脚質別成績は、逃げ馬が【1.0.1.7】という成績。勝利したのはエイシンデピュティ(08年)のみ。展開に恵まれての残り目は厳しく、真に強い馬だけが逃げて残せる。先行馬は【3.7.4.24】。連対率や複勝率ではトップの数字だが、やはり前々から押し切るのは容易ではない。勝ち切れずに2着が非常に多いことからもそれがわかる。

そして、差し馬が【4.0.3.40】。差し馬の方がやや勝ちやすい。スイープトウショウやナカヤマフェスタといった伏兵馬が勝利しており、単勝回収率は高めだ。追い込み馬は【1.2.1.35】。勝利したのは12年のオルフェーヴルのみ。同馬ほどの力がないと、差し切るのは簡単ではない。なるべく経済コースを捌きたいところだ。

過去10年(京都開催を除く)の枠順傾向は、6枠が【4.0.0.14】でかなり勝率が高い。8枠も【3.1.1.15】で連対率は20%。そして4枠は【0.4.1.11】。未勝利ながら連対率は25.0%でトップの成績だ。基本的には中枠より内が有利となっているコースだが、このレースは違う傾向が出ている。頭数にもよるが、外目の枠はむしろ歓迎と言えるだろう。