G1特集 第22回 秋華賞G1特集 第22回 秋華賞

血統分析

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母父ノーザンダンサー系のファンディーナの巻き返しに期待!

1)数の上ではサンデーサイレンス系断然だが……

ワン・ツー・フィニッシュが5年連続、2着は11年間継続中のサンデーサイレンス系。勝率7.4%はそれほど目立たない数字だが、まずは鉄壁の連軸といえるだろう。相手筆頭もサンデーサイレンス系だが、10年間で2勝をあげているミスタープロスペクター系、出走馬が少ないのに1勝・3着1回のナスルーラ系にも要注意。ノーザンダンサー系、その他のヘイルトゥリーズン系は、せいぜい3着候補だ。

◎プラス評価……サンデーサイレンス系(特に連軸として)
 ○プラス評価……ミスタープロスペクター系/ナスルーラ系
 ●マイナス評価…ノーザンダンサー系/その他のヘイルトゥリーズン系

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父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 7回 10回 1回 94頭 7.4% 18.1% 19.1%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 2回 14頭 0.0% 0.0% 14.3%
ミスタープロスペクター系 2回 0回 4回 26頭 7.7% 7.7% 23.1%
ナスルーラ系 1回 0回 1回 10頭 10.0% 10.0% 20.0%
ノーザンダンサー系 0回 0回 2回 32頭 0.0% 0.0% 6.3%
その他の系統 0回 0回 0回 3頭 0.0% 0.0% 0.0%
【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2016.10.16 1 7 ヴィブロス ディープインパクト Machiavellian
2016.10.16 2 3 パールコード ヴィクトワールピサ Lost Code
2015.10.18 1 18 ミッキークイーン ディープインパクト Gold Away
2015.10.18 2 9 クイーンズリング マンハッタンカフェ Anabaa
2014.10.19 1 6 ショウナンパンドラ ディープインパクト フレンチデピュティ
2014.10.19 2 4 ヌーヴォレコルト ハーツクライ スピニングワールド
2013.10.13 1 16 メイショウマンボ スズカマンボ グラスワンダー
2013.10.13 2 1 スマートレイアー ディープインパクト ホワイトマズル
2012.10.14 1 14 ジェンティルドンナ ディープインパクト Bertolini
2012.10.14 2 1 ヴィルシーナ ディープインパクト Machiavellian
2011.10.16 1 4 アヴェンチュラ ジャングルポケット サンデーサイレンス
2011.10.16 2 1 キョウワジャンヌ ハーツクライ Seeking the Gold
2010.10.17 1 15 アパパネ キングカメハメハ Salt Lake
2010.10.17 2 10 アニメイトバイオ ゼンノロブロイ フレンチデピュティ
2009.10.18 1 5 レッドディザイア マンハッタンカフェ Caerleon
2009.10.18 2 12 ブロードストリート アグネスタキオン Cozzene
2008.10.19 1 4 ブラックエンブレム ウォーエンブレム ヘクタープロテクター
2008.10.19 2 1 ムードインディゴ ダンスインザダーク Sharpo
2007.10.14 1 13 ダイワスカーレット アグネスタキオン ノーザンテースト
2007.10.14 2 17 レインダンス ダンスインザダーク Bob Back
2)東京芝2400mで勝ち負けできる底力

勝ち馬の父の現役当時の成績を見てみよう。

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勝ち馬 父馬 活躍した路線(主な勝ち鞍)
ダイワスカーレット アグネスタキオン 国内・芝中距離(皐月賞)
ブラックエンブレム ウォーエンブレム 北米・ダ中距離(ケンタッキーダービーなど)
レッドディザイア マンハッタンカフェ 国内・芝長距離(菊花賞/有馬記念/天皇賞・春)
アパパネ キングカメハメハ 国内・芝長距離(日本ダービー/NHKマイルC)
アヴェンチュラ ジャングルポケット 国内・芝長距離(日本ダービー/ジャパンC)
ジェンティルドンナほか ディープインパクト 国内・芝長距離(三冠/ジャパンC/有馬記念など)
メイショウマンボ スズカマンボ 国内・芝長距離(天皇賞・春)

ウォーエンブレムを除けば国内・中長距離路線で活躍した馬たちばかり。とりわけ「東京・芝2400m」または「3000m以上」の実績は不可欠といえる。秋華賞の勝ち馬自身も、オークス馬4頭、オークス僅差2着、後にジャパンCで好走する馬など「東京・芝2400m」で力を発揮できる顔ぶれが多いことが特徴だ。

◎プラス評価……父や自身に東京・芝2400mでの実績がある
 ○プラス評価……父に3000m以上の実績がある

3)母父は欧州型と米ダート型の戦い

母父の系統別成績は以下の通りだ。

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー系 6回 4回 1回 60頭 10.0% 16.7% 18.3%
ミスタープロスペクター系 2回 2回 1回 31頭 6.5% 12.9% 16.1%
サンデーサイレンス系 1回 0回 7回 37頭 2.7% 2.7% 21.6%
その他のヘイルトゥリーズン系 1回 1回 0回 14頭 7.1% 14.3% 14.3%
ナスルーラ系 0回 1回 1回 23頭 0.0% 4.3% 8.7%
その他の系統 0回 2回 0回 14頭 0.0% 14.3% 14.3%

ノーザンダンサー系が頭ひとつリード、次いでミスタープロスペクター系とその他のヘイルトゥリーズン系。母父サンデーサイレンス系は3着候補といったところか。

母父のイメージも重要。ノーザンテースト(芝1400mのフォレ賞)とヘクタープロテクター(仏2000ギニー)、Bertolini(スプリントC2着)、Gold Away(マイルG2勝ち)、Machiavellian(英2000ギニー2着)は欧州の芝・短距離タイプ。Caerleon(仏ダービー)は欧州の芝・中長距離タイプ、Seattle Slew(米三冠)とサンデーサイレンスがダート・中長距離タイプで、Salt Lake(ダ1300mのホープフルS)とフレンチデピュティ(ダート16000mのG2)はダート短距離タイプだ。メイショウマンボの母父グラスワンダーはマイルから2500mまで駆けた万能タイプだが、その父Silver Hawkは愛ダービー2着のある欧州の芝・中長距離タイプだった。

内国産・国内実績タイプよりも、海外・輸入種牡馬が優位。欧州の短距離型、中長距離型、米三冠クラスの大物、という順で考えたい。

◎プラス評価……母父が欧州の芝短距離で活躍
 ○プラス評価……母父が欧州の芝中長距離か米ダートで活躍

4)母の母の父は粒揃い

勝ち馬の母の母の父にも共通のイメージがある。

レッドディザイア(大種牡馬Sadler's Wells)、アヴェンチュラ(英2000ギニー馬El Gran Senor)、ジェンティルドンナ(英G3馬Lyphard's Special)、ヴィブロス(名種牡馬Nureyev)はノーザンダンサー系だ。メイショウマンボ(2歳G1勝ち馬ジェイドロバリー)とミッキークイーン(ハリウッドダービー勝ち馬Procida)はミスタープロスペクター系、アパパネ(米二冠馬Spectacular Bid)はナスルーラからのラインとなる。

この3系統以外では、ダイワスカーレットが2歳G1勝ち馬Crimson Satan(ヒムヤー〜ピーターパンのライン)、ブラックエンブレムが凱旋門賞馬Vaguely Noble(オリオール系)、ショウナンパンドラがジャックルマロワ賞勝ち馬ディクタス(ファイントップ系)。いわゆるマイナー系である。

ここで名前のあがった種牡馬は、欧米の年度代表馬クラスや歴史的な種牡馬、血統背景が優秀な馬など一本芯の通った存在ばかりである。

◎プラス評価……母の母の父が年度代表馬クラスや歴史的な大種牡馬
 ◎プラス評価……母の母の父がノーザンダンサー系/マイナー系
 ○プラス評価……母の母の父がミスタープロスペクター系/ナスルーラ系

結論

軸にしたいのは、父が東京芝2400mまたは3000m以上のG1勝ち馬でサンデーサイレンス系(またはミスタープロスペクター系/ナスルーラ系)、母父が欧州または米ダートで活躍したノーザンダンサー系、母母父はノーザンダンサー系かマイナー系の年度代表馬クラス・歴史的種牡馬という配合の馬だ。

中心は秋華賞と相性のいいディープインパクト産駒か。中でもファンディーナは、母父がノーザンダンサー系Pivotal(1000mの英G1勝ち馬)、母母父は米年度代表馬A.P.Indy(ナスルーラ系)。ローズS6着から巻き返す可能性は十分にある。

大穴ならハローユニコーン。父はジャパンC2着のハーツクライ、母の父は凱旋門賞馬パントレセレブル(ノーザンダンサー系)、母母父は多くのG1馬を送り出したミルジヨージ(その父は大種牡馬Mill Reef)だ。

レーヌミノルらの父ダイワメジャー、モズカッチャンとディアドラの父ハービンジャー、ラビットランの父Tapitは東京芝2400mとの関連が薄く、強くは推せない。アエロリットも母父がサンデーサイレンス系で3着候補だ。

【ファンディーナの血統表】

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ディープインパクト
 Deep Impact
 2002年 鹿毛(早来町)
*サンデーサイレンス
 Sunday Silence
 1986年 青鹿(米)
Halo
1969年(米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
1975年
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
*ウインドインハーヘア
 Wind In Her Hair
 1991年 鹿毛(愛)
Alzao
1980年
Lyphard Northern Dancer
Goofed
ファンディーナ
 Fan Dii Na(JPN)
 牝 3歳 父12歳・母 6歳時産駒
 2014年 青鹿(浦河町)
Lady Rebecca Sir Ivor
Pocahontas
Burghclere
1977年
Busted Crepello
Sans Le Sou
Highclere Queen's Hussar
Highlight
Pivotal
 1993年
Polar Falcon
1987年
Nureyev Northern Dancer
Special
Marie d'Argonne Jefferson
Mohair
Fearless Revival
1987年
Cozzene Caro
Ride the Trails
*ドリームオブジェニー
 Dream of Genie
 2008年 青鹿(仏)
Stufida Bustino
Zerbinetta
Glia
 1999年
A.P.Indy
1989年(米)
Seattle Slew Bold Reasoning
My Charmer
Weekend Surprise Secretariat
Lassie Dear
Coup de Genie
1991年
Mr.Prospector Raise a Native
Gold Digger
Coup de Folie Halo
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