G1特集 第79回 優駿牝馬(オークス)G1特集 第79回 優駿牝馬(オークス)

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アーモンドアイ 圧巻の桜花賞、距離が伸びても

アーモンドアイ
桜花賞を一気の脚で差し切ったアーモンドアイ

1月のシンザン記念で牡馬を相手に豪脚を見せて勝利してからちょうど3か月。トライアルは使わずに桜花賞へ直行した。人気は無敗の女王・ラッキーライラック。これは当然で、本馬は2番人気での出走となった。レースは後方から。ペースはあまり上がらなかったが、脚を溜めながら最後の直線は大外へ。追い出されると凄い脚で伸び、先に抜け出したラッキーライラックを差し切った。勝ち時計は1分33秒1のレースレコード。破格と言える強い内容だった。今回、距離延長に関しては鞍上が問題ないとの見方。東京でもエンジン全開で、2冠達成を目指す。

ラッキーライラック 初黒星も東京で反撃

ラッキーライラック
2歳女王の意地を見せたいラッキーライラック

前走桜花賞では1.8倍の圧倒的1番人気に支持されたが2着。デビューからの連勝も4で止まり、初の黒星を喫した。それでも力は出し切ったし、鞍上が責められるようなことはない。1枠からのスタートで、道中では包まれる懸念があった。そのリスクを回避すべく好位から進み、最後の直線はスムーズに抜け出すことができた。ただ一点誤算だったのは、勝ち馬アーモンドアイの力が想像以上だったことだ。初手合いであったこともあり、仕方がないと言える。今回は東京に舞台を移し、距離も伸びる。逆転をできると信じて乗るしかないだろう。

サトノワルキューレ 距離延長でさらに上昇

サトノワルキューレ
フローラS勝利で意気上がるサトノワルキューレ

前走はフローラSに1番人気で出走。ペースは遅く、道中はシンガリ近くから追走。最後の直線で外に持ち出されると、鋭い決め手で一気の伸び。上がり33秒4の末脚で見事に差し切った。着差はクビだったが、内容的には上々だ。2走前のゆきやなぎ賞は阪神芝2400mのレース。そこを牡馬相手に勝利しており、力があることはわかっていた。すでに2400mの距離をこなしている点はかなり大きい強調材料。フローラSよりも、オークスの方がより持ち味が出るような気がする。桜花賞組の相手は手ごわいが、上位争いに食い込める可能性がある。

リリーノーブル コース替わりは歓迎、距離延長でも

デビュー戦が東京芝1600mで3馬身半抜ける快勝。時計的にも優秀で、コース替わりは歓迎と言えるかもしれない。重賞では勝ち鞍こそないが、阪神JFが2着、チューリップ賞が3着、そして前走桜花賞が3着。強敵を相手に常に善戦しており、この世代では力上位の存在であることは間違いない。ルーラーシップ産駒としては菊花賞馬のキセキや、AJC杯を勝ったダンビュライト、そして先日の皐月賞で2着に入ったサンリヴァルがいる。すべて牡馬ではあるが距離適性は中距離以上。本馬も今回の条件は十分こなせるのではないかと思える。

トーセンブレス 桜花賞と阪神JFで4着

前走桜花賞では8番人気ながら4着に入線。上がり3ハロンはメンバー中2位を記録した。昨年末の阪神JFでも7番人気で4着。勝ち馬のラッキーライラックとは0.6秒差の内容を示しており、そこまで驚くパフォーマンスではないのかもしれない。今回は東京に舞台が替わる。アルテミスSでは1番人気で6着に敗れており、その対応が課題となるが、左回りがダメだと決めつけるのは早計だろう。脚を溜めて末脚を生かすタイプなので、長い直線は向くような気がする。あとは距離。母はスプリンターだった。本馬はマイルがベストかもしれない。

オールフォーラブ 忘れな草賞を勝利

桜花賞の同日に組まれているOP特別だが、忘れな草賞はオークスに直結する重要なレース。過去10年ではエリンコートやミッキークイーンが勝ち上がり、本番でも好走を果たした。今年同レースを制したのは本馬。問題はオークスにつながるレベルかどうかだ。勝ちタイムやレース内容からでは、厳しいとの判断になるだろう。まだキャリア3戦目で、ディープインパクト産駒。素質は秘めるが、今年は桜花賞組が強すぎる。母のレディアルバローザは重賞ウイナーだが、近親の活躍にもG3勝ち馬が多く、G1では苦しんでいる。クラスの壁もありそうな雰囲気だ。

カンタービレ フラワーC勝利から直行

今回、角居勝彦厩舎の所属馬が3頭出走を予定している。本馬は3月のフラワーCを優勝。サトノワルキューレよりも先に重賞を勝利していた。桜花賞のパスは予定通りで、オークスを照準に調整されてきた。3戦目で未勝利勝ちになったが、好時計で3馬身引き離しての完勝。京都芝1800mで強い競馬を見せた。広いコースと中距離に適性があると判断し、オークス一本に絞ったとしたら合点がいく。前走フラワーCで2着に退けたトーセンブレスが桜花賞では4着。本馬の力も侮れないと見ることができるだろう。どんなレースができるか楽しみだ。

ランドネ スイートピーSを勝利

3頭出しの角居勝彦厩舎所属で、最後の1頭が本馬。前走は東京に遠征。スイートピーSを制して、本番への出走権を獲得した。2走前の忘れな草賞は2番人気で8着と崩れたが、そのレースは度外視していいだろう。前走が本来の力だ。父がBlameという種牡馬。血統を遡るとクリスエスを経たロベルト系なので、日本の芝でも対応できているのは納得。ただ、東京芝2400mのような舞台での瞬発力勝負はかなり分が悪い印象を受ける。実際に本馬はここまで先行してレースを作っている。力関係もさることながら、レース運びとしてもやや難しい。

パイオニアバイオ 相手なりか、フローラSで激走

昨年8月のデビューから芝を使っていたが、初勝利を飾ったのは今年の3月。実に8戦目でのことだった。その間、2着が4回、3着が1回、4着が2回と惜敗続き。安定したレースをしながらも勝ちきれなかった。ただ、相手なりという特徴があるのかもしれない。前走フローラSは格上挑戦ながら13番人気で2着。サトノワルキューレとタイム差なしのクビ差だった。キャリアが多く、上積みという点は疑問ながら馬体重を戻してきており、体調自体は全く問題なさそうだ。母アニメイトバイオはオークス4着、秋華賞2着の実績。それに続くことができるか。

ロサグラウカ 2戦2勝の良血馬

メンバー中唯一の無敗馬だが、キャリアはわずか2戦。前走は2月の水仙賞でそれ以来の実戦となる。デビュー戦が昨年11月の福島芝2000mで、その時との間隔に比べれば今回の方が少し短い。レース間隔が空いたこと自体はこの馬にとって問題はなさそうだ。ただ、オークスを狙うローテーションとしては異例であることは間違いない。強敵を相手にし、厳しい競馬を経験していない点は大きなハンデとなるだろう。それを超越する素質・地力があるかどうか。祖母にローズバド、そして父方にはエアグルーヴもいる良血馬。筋は一本通っている血統だ。