G1特集 第77回 優駿牝馬(オークス)G1特集 第77回 優駿牝馬(オークス)

コース解説

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牝馬クラシック第2弾
東京芝2400m〔Bコース〕

コース解説

昨年はミッキークイーンがルージュバックを差し切る

先週のヴィクトリアMはレースレコード決着

今年も2回東京開催は全12日間の日程。コース区分は前半6日間がAコースで、7〜10日目がBコース、11〜12日目がCコースとなっている。よって10日目あたる今週はBコースが使用される。Bコースの幅員は28〜38m。Aコース時より、仮柵が3m外側に位置している。芝はイタリアンライグラスによるオーバーシードを使用。馬場は全体的に良好な状態だ。今開催は天候に恵まれ、良好な馬場状態でレースが行われている。先週のヴィクトリアマイルでは、ストレイトガールがレースレコードで連覇を達成。見た目では、芝丈がやや長い印象を受けるようだが、実際には速い時計が出ている。

スタート地点はホームストレッチのメモリアルスタンド前から。最初の1コーナーまでは約300mの距離がある。1〜2コーナー中間から向正面直線の残り約1300mまでは緩やかな下り坂で、そこから急な上り坂。約60m平坦を走り、3コーナー手前から3〜4コーナーの中間まで再び下り坂。平坦の4コーナーカーブを曲がり、ホームストレッチに入って間もなく約2mの勾配の、最後の坂。ゴール前の直線は525.9mとなっている。

近年は平均から速めのペース

コース解説図

広々とした東京コースをフルに使い、最後の直線距離も長い。芝2400mという距離は、ほぼ全馬が未経験となる。ただ、3歳牝馬同士の一戦なので、厳格な距離適性は問われない。阪神の外回りで行われている現在の桜花賞も十分タフなレースであり、同レースとの関連性は高い。桜花賞で勝ち負けになっていれば、距離の不安はさほど心配しなくていい。

近年は12秒台のラップが平均的に続き、全体的には平均から速めの流れになっている。こうなるとスタミナと底力がより問われ、力がある馬とそうでない馬との差がハッキリと出やすい。ラスト2ハロンの時計も11秒台が記録されるため、速い脚も必要となる。引っ張る馬がいないと中盤が緩むため、13秒台のラップは自然と入る。この場合はペースの緩急に対応する能力が問われる。反応の鋭さが勝敗の分かれ目。エンジンのかかりが遅い馬は、苦しいだろう。

オークスの走破時計は年によってバラつきがある。過去10年、最も速かったのは12年のジェンティルドンナ。2分23秒6という破格の好時計で圧勝した。これは翌週の日本ダービーを上回る時計だった。一方、遅かったのは馬場が渋った10年。2分29秒台まで落ち込んだ。通常、良馬場ならば2分25秒前後の決着となるだろう。

差し馬が優勢で好走馬の大半

過去10年の脚質別成績は逃げ馬が【0.1.0.9】、先行馬が【0.1.2.33】。前々でレースを進めた馬は苦戦している。一方、差し馬は【9.6.8.62】と、好走馬の約70%を占めている。勝ち馬に至っては90%を占めており、中心は末脚を生かせる馬で間違いない。追い込み馬も【2.1.1.44】で、ジェンティルドンナやブエナビスタが勝利を飾っている。ただ、一般的に東京芝2400mでは、逃げ・先行馬の好走率はいい。逃げ〜先行で好走した4頭には伏兵馬もおり、軽視はできない。

枠順傾向には、大きな偏りは見られない。一応、最多勝は5枠。で連対率や複勝率もいい。内と外の比較ではほぼ互角となっている。一般的にはフラットなコース。あまり気にしない方がいいだろう。