競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 優駿牝馬(オークス) > 2016 > 血統分析
サンデーサイレンスおよび後継種牡馬の活躍が目立つレース。過去10年では2007年を除いて毎年必ず連対を果たしている。
この表は右にスクロールできます。
父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 7回 | 7回 | 7回 | 105頭 | 6.7% | 13.3% | 20.0% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 0回 | 0回 | 16頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ナスルーラ系 | 2回 | 0回 | 0回 | 10頭 | 20.0% | 20.0% | 20.0% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 0回 | 0回 | 21頭 | 4.8% | 4.8% | 4.8% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 0回 | 3回 | 22頭 | 4.5% | 4.5% | 18.2% |
その他の系統 | 0回 | 2回 | 0回 | 4頭 | 0.0% | 50.0% | 50.0% |
特に近5年は5勝・2着4回・3着4回、4年連続でワン・ツー・スリー・フィニッシュとサンデーサイレンス系の独擅場だ。ただし、この間の出走馬89頭中61頭、10年間では178頭中105頭がサンデーサイレンス系。つまり「数で稼いだ」成績ともいえる。また10年間の1番人気10頭のうち7頭がサンデーサイレンス系だったのだが、勝ったのはブエナビスタだけ。絶対視は禁物だ。
それでも上位を独占していることは現実であり、まずはサンデーサイレンス系出走馬の取捨がポイントになるレースであることは間違いないだろう。
この表は右にスクロールできます。
日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2015.5.24 | 1 | 10 | ミッキークイーン | ディープインパクト | Gold Away |
2015.5.24 | 2 | 14 | ルージュバック | マンハッタンカフェ | Awesome Again |
2014.5.25 | 1 | 9 | ヌーヴォレコルト | ハーツクライ | スピニングワールド |
2014.5.25 | 2 | 10 | ハープスター | ディープインパクト | ファルブラヴ |
2013.5.19 | 1 | 3 | メイショウマンボ | スズカマンボ | グラスワンダー |
2013.5.19 | 2 | 13 | エバーブロッサム | ディープインパクト | デインヒル |
2012.5.20 | 1 | 14 | ジェンティルドンナ | ディープインパクト | Bertolini |
2012.5.20 | 2 | 9 | ヴィルシーナ | ディープインパクト | Machiavellian |
2011.5.22 | 1 | 4 | エリンコート | デュランダル | Bluebird |
2011.5.22 | 2 | 18 | ピュアブリーゼ | Monsun | Peintre Celebre |
2010.5.23 | 1 | 17 | アパパネ | キングカメハメハ | Salt Lake |
2010.5.23 | 1 | 18 | サンテミリオン | ゼンノロブロイ | Last Tycoon |
2009.5.24 | 1 | 7 | ブエナビスタ | スペシャルウィーク | Caerleon |
2009.5.24 | 2 | 3 | レッドディザイア | マンハッタンカフェ | Caerleon |
2008.5.25 | 1 | 15 | トールポピー | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
2008.5.25 | 2 | 6 | エフティマイア | フジキセキ | ニホンピロウイナー |
2007.5.20 | 1 | 2 | $ローブデコルテ | Cozzene | Seeking the Gold |
2007.5.20 | 2 | 7 | ベッラレイア | ナリタトップロード | Baldski |
2006.5.21 | 1 | 9 | カワカミプリンセス | キングヘイロー | Seattle Slew |
2006.5.21 | 2 | 2 | フサイチパンドラ | サンデーサイレンス | Nureyev |
過去10年間の母父の系統別成績は以下の通り。ノーザンダンサー系が大きくリードしている。
この表は右にスクロールできます。
母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 1回 | 0回 | 2回 | 26頭 | 3.8% | 3.8% | 11.5% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 0回 | 0回 | 13頭 | 7.7% | 7.7% | 7.7% |
ナスルーラ系 | 1回 | 0回 | 1回 | 24頭 | 4.2% | 4.2% | 8.3% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 1回 | 2回 | 31頭 | 3.2% | 6.5% | 12.9% |
ノーザンダンサー系 | 7回 | 7回 | 3回 | 64頭 | 10.9% | 21.9% | 26.6% |
その他の系統 | 0回 | 1回 | 2回 | 20頭 | 0.0% | 5.0% | 15.0% |
ここでは1〜3着の計30頭をサンデーサイレンス系種牡馬の産駒とそれ以外に分けて考えてみよう。
サンデーサイレンス系種牡馬の産駒は21頭。このうち16頭の父は芝2400m以上GI(海外含む)の勝ち馬。1着馬7頭を見ると、エリンコート(父デュランダル)を除く6頭の父が芝2400m以上のGIを勝っている。また21頭のうち14頭の母父が欧州の重賞勝ち馬。残りも、米G1勝ち馬、仏2000ギニー2着馬、日本のGI馬となっている。
母父の系統としてはノーザンダンサー系が21頭中13頭と最多で、1着馬7頭のうちメイショウマンボ(母父グラスワンダー)を除く6頭の母父がノーザンダンサー系、しかも海外種牡馬・輸入種牡馬。父サンデーサイレンス系×母父ノーザンダンサー系という配合で生まれた馬は6勝・2着5回で勝率12.8%、5番人気以内に限れば5勝・2着5回で勝率25.0%のハイアベレージを誇る。
1〜3着馬30頭のうち非サンデーサイレンス系種牡馬の産駒は9頭。日本ダービー馬のジャングルポケットとキングカメハメハ、菊花賞馬ナリタトップロード、アラルポカル勝ち馬Monsunなど2400m以上のG1を勝っているスタミナタイプか、キングヘイロー、Cozzene、クロフネといったマイラータイプに大別される。また母父は海外種牡馬・輸入種牡馬で、ノーザンダンサー系が4頭、母父サンデーサイレンスという馬が3頭。1着馬4頭の母父は米ダートG1の勝ち馬となっている。
総合すると、父がサンデーサイレンス系の場合は「父は芝2400m以上のGI勝ち馬×母父はノーザンダンサー系で欧州の重賞勝ち馬(または国内GI馬)」という配合がベスト。非サンデーサイレンス系なら「父はスタミナ型かマイラー×母父は米ダートG1勝ち馬」というタイプに注目したい。
桜花賞から一気に距離が伸びるオークス。そのため桜花賞で好走してもオークスでは大敗、という馬も多い。だが実は「オークスでもスピード能力がモノをいう」という傾向が出ている。以下は連対馬の母父のスプリント〜マイルにおける現役成績をまとめたものだ。
この表は右にスクロールできます。
連対馬 | 母父の現役成績 |
---|---|
カワカミプリンセス | Seattle SlewはマイルG1勝ち馬 |
フサイチパンドラ | NureyevはマイルG1で1位失格 |
ローブデコルテ | Seeking the Goldはマイル重賞2着 |
ベッラレイア | Baldskiは9ハロンの重賞2着 |
トールポピー | サンデーサイレンスは6.5ハロンの重賞勝ち馬 |
エフティマイア | ニホンピロウイナーはマイルG1勝ち馬 |
ブエナビスタ | Caerleonは6ハロン強の重賞勝ち馬 |
レッドディザイア | Caerleonは6ハロン強の重賞勝ち馬 |
アパパネ | Salt Lakeは1400m重賞勝ち馬 |
サンテミリオン | Last TycoonはマイルG1勝ち馬 |
エリンコート | Bluebirdは5ハロンのG1勝ち馬 |
ピュアブリーゼ | Peintre Celebreはマイル重賞3着 |
ジェンティルドンナ | Bertoliniは6ハロンの重賞勝ち馬 |
ヴィルシーナ | Machiavellianは1400mG1勝ち馬 |
メイショウマンボ | グラスワンダーはマイルG1勝ち馬 |
エバーブロッサム | デインヒルは6ハロンのG1勝ち馬 |
ヌーヴォレコルト | スピニングワールドはマイルG1勝ち馬 |
ハープスター | ファルブラヴはマイルG1勝ち馬 |
ミッキークイーン | Gold AwayはマイルG1で2着 |
ルージュバック | Awesome Againは9ハロン重賞勝ち馬 |
ほとんどがスプリント〜マイル重賞で実績をあげている。母父のスピード能力の高さがオークスで勝ち負けするための絶対条件だ。
過去8年の連対馬16頭は、父(種牡馬)が10歳以下の時の産駒が3頭、母(繁殖牝馬)が10歳以下の時の産駒が3頭、母父とも10歳以下の時の産駒が9頭。該当しないのはブエナビスタ(父11歳×母13歳の時の産駒)だけだ。繁殖入りしてまだ数年の馬から誕生した子どもが多いわけで、両親の若さが欲しいところである。
オークスで勝ち負けするための条件は「父はサンデーサイレンス系で芝2400m以上のGI勝ち馬×母父はノーザンダンサー系で欧州の重賞勝ち馬(または日本のGI馬)」というタイプが第一候補。「父は非サンデーサイレンス系で2400m以上の重賞勝ち馬またはマイラー×母父は米ダートG1馬」という配合がギリギリ相手を務められるかどうか、といったところだ。
いずれにせよ母父にはスプリント〜マイル重賞で活躍した実績=スピード能力が必須で、「父か母がフレッシュな馬」というファクターも重要だ。
シンハライトは父がディープインパクト×母父がノーザンダンサー系で英G1馬のSingspielだが、Singspielの勝ち鞍が中長距離に集中していること(種牡馬としてはアサクサデンエンやローエングリンといったマイラーを出しているが)、父母とも11歳時の産駒である点が少しだけ気がかり。父ディープインパクト×母父ダンシングブレーヴ(ノーザンダンサー系で英2000ギニー勝ち馬)のレッドアヴァンセも父母の年齢がネックとなる。
非サンデーサイレンス系で2400m以上の重賞勝ち馬またはマイラー×母父は米ダートG1馬というタイプとしてはチェッキーノ(父キングカメハメハ×母父サンデーサイレンス)がいるが、こちらも父母の年齢がオーバー。ならば父ハービンジャー(ノーザンダンサー系でキングジョージ勝ち馬)×母父サンデーサイレンス、父が7歳の時の産駒であるジェラシーを取り上げたい。
この表は右にスクロールできます。
父 | *ハービンジャー Harbinger 2006年 鹿毛(英) |
Dansili 1996年 |
Danehill 1986年(米) |
Danzig | Northern Dancer |
---|---|---|---|---|---|
Pas de Nom | |||||
Razyana | His Majesty | ||||
Spring Adieu | |||||
Hasili 1991年 |
Kahyasi | Ile de Bourbon | |||
Kadissya | |||||
Kerali | High Line | ||||
Sookera | |||||
Penang Pearl 1996年 |
Bering 1983年 |
Arctic Tern | Sea-Bird | ||
Bubbling Beauty | |||||
ジェラシー Jealousy(JPN) 牝 3歳 父7歳・母12歳時産駒 2013年 栗毛(安平町) |
Beaune | Lyphard | |||
Barbra | |||||
Guapa 1988年 |
Shareef Dancer | Northern Dancer | |||
Sweet Alliance | |||||
Sauceboat | Connaught | ||||
Cranberry Sauce | |||||
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to | ||
Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
母 | グローリアスデイズ Glorious Days 2001年 栗毛(早来町) |
Mountain Flower | Montparnasse | ||
Edelweiss | |||||
グレースアドマイヤ Grace Admire 1994年 鹿毛(早来町) |
*トニービン 1983年 鹿毛(愛) |
Kampala | Kalamoun | ||
State Pension | |||||
Seven Bridge | Hornbeam | ||||
Priddy Fair | |||||
*バレークイーン 1988年 鹿毛(愛) |
Sadler's Wells | Northern Dancer | |||
Fairy Bridge | |||||
Sun Princess | English Prince | ||||
Sunny Valley |