第78回 菊花賞 レース結果回顧・払戻｜G�T特集

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レース結果

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不良馬場を切り裂き、キセキが制する！

第78回菊花賞はＭ.デムーロ騎手騎乗の１番人気キセキが、後方寄りの追走となったが、最後の直線で力強く末脚を伸ばして勝利。激しく雨が降り続き、今週も道悪馬場となったが、底力を見せてＧ１初制覇を飾った。勝ち時計は3分18秒9（不良）。鞍上のデムーロ騎手はこのレース初勝利。本馬を管理する角居勝彦調教師は04年デルタブルース、13年エピファネイアに続きこのレース３勝目となった。

２着は２馬身差で藤岡佑介騎手騎乗の10番人気クリンチャー。３着はハナ差で和田竜二騎手騎乗の13番人気ポポカテペトル。

レース展開・総括

雨が降り、不良馬場をマイスタイルが引っ張る

スタートで17番プラチナヴォイスが出遅れ。13番キセキ、８番サトノアーサーあたりのスタートもあまり良くなかった。２番ウインガナドルが飛び出してハナへ。２番手に７番アダムバローズ。１馬身差の３番手に３番スティッフェリオと10番ベストアプローチ。大外から18番マイスタイルが追い上げて前へ。その後ろは５番トリコロールブルー、11番サトノクロニクル、15番ダンビュライトが並んで先団を形成。さらに16番アルアイン、14番ポポカテペトルが差がなく追走。その後ろは９番クリノヤマトノオー、４番クリンチャー、12番ミッキースワロー。後方にかけてはキセキ、６番マイネルヴンシュ、サトノアーサー。後方２番手に１番ブレスジャーニー。離れた最後方からプラチナヴォイスが進み、最初の１コーナーへ向かった。

全馬が馬場の内側をあけて正面スタンド前の直線へ。マイスタイルがハナを奪い、２番手にウインガナドル。アダムバローズ以下が続き、各馬は比較的折り合い隊列は決まった。前半1000m通過は64秒1で、結果的には淀みないタフなペース。マイスタイルのリードは３馬身ほどで２周目の向正面直線へ。先団から中団にかけて馬群はかたまり、後方にかけてはややバラついた隊列。クリンチャーが外から早めに押し上げ、ミッキースワローは中団馬群で待機。キセキも折り合いに専念して脚を溜めた。

ラスト200mの横一線からキセキが抜ける

残り800m手前でマイスタイルが後退し、ウインガナドルとアダムバローズが並んで先頭。ベストアプローチ、ダンビュライトが外から手ごたえよく押し上げて４コーナーへ。クリンチャーも外から進出し、キセキはジョッキーの手綱が動いてのスパートとなった。

馬場の内側を避け、隊列はかなり外へ動き最後の直線へ。ダンビュライトとクリンチャーがわずかに先頭に立つ。その内からポポカテペトル、外からはキセキらが接近。ミッキースワローも馬群を割ってジリジリと末脚を伸ばしてきた。残り200mでは５頭ほどが横一線に並んでの叩き合い。その中から大外にいたキセキの伸び脚が秀逸。重い馬場を力強く切り裂き、堂々の先頭。食い下がるクリンチャーらを振り切り、見事に先頭でゴールに飛び込んだ。

底知れぬスケールを持つ素質馬が大輪を咲かす

予想された通り、非常に馬場が悪い中での一戦。レースの上がりが40秒0というタフな展開になった。勝ったキセキはスタートこそひと息だったが、折り合いはしっかりしており、終いの素晴らしい伸びにつなげた。おそらく良馬場の方がいいタイプだし、まだまだよくなるはずだ。底知れぬスケールを感じさせる素質馬であり、今後の活躍が非常に楽しみだ。クリンチャーはひと叩きされて大きく良化。序盤の位置取りは前を取れなかったが、驚異的なスタミナで勝ち負けに持ち込んだ。この馬場で持ち味が存分に発揮された。６着に終わったミッキースワローにとっては、良馬場でやりたかった印象だ。

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