G1特集 第77回 菊花賞G1特集 第77回 菊花賞

有力馬情報

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ディーマジェスティ 二冠制覇へ向けて京都に初見参

ディーマジェスティ
セントライト記念で貫禄の勝利を見せたディーマジェスティ

皐月賞は8番人気での優勝だったが、続く日本ダービーでは1番人気に支持された。結果は3着に終わり二冠制覇は逃したものの、皐月賞がフロックではなかったし、ダービーでもスムーズなレース運びができればもう少し際どい争いになっていたはずだ。前走セントライト記念では4コーナー手前から外を回って動き、ゴール前では粘るゼーヴィントをねじ伏せた。貫禄を示す競馬で、着差以上に強い内容。これを叩かれての上積みも見込めそうだ。初の京都コース、3000mの距離は未知数だが、地力上位は間違いない。二冠達成に挑む。

サトノダイヤモンド 最後の1冠制覇にかける

サトノダイヤモンド
神戸新聞杯勝利の勢いで菊制覇に挑むサトノダイヤモンド

日本ダービーではマカヒキにハナ差敗れて2着。皐月賞の時よりもいい競馬ができたが、大きなタイトルを逃した無念さが残る。神戸新聞杯では圧倒的1番人気にされての出走。中団で折り合いをつけると最後の直線は馬場の中ほどから伸びてきた。最後はミッキーロケットとの激しい叩き合いをクビ差だけ制した。休み明けとしては上々の競馬で、折り合い面の心配もなさそうだ。きさらぎ賞を強い内容で勝利しており、京都コース替わりが全く問題ない点は強みだ。ただ、3000mの距離は未知数で課題。また、マカヒキは不在でも、ディーマジェスティが強敵となる。

ミッキーロケット 逆転にかける夏の上がり馬

ミッキーロケット
神戸新聞杯でサトノダイヤモンドに迫ったミッキーロケット

夏の北海道で古馬を相手に500万、1000万クラスを勝利。前走神戸新聞杯はサトノダイヤモンドを見ながら中団よりやや後ろからの追走。最後の直線は狭いスペースを突き、サトノダイヤモンドの内を狙って伸びてきた。2400mの距離にやや心配があったが、最後まで鋭い伸び。惜しくも2着に敗れたが、サトノダイヤモンドとはタイム差はなし。上がり3ハロンはメンバー中最速だった。レース運びとしては、ステイヤーらしいとは言い難いが、本番へ向けて十分メドが立つ内容。3000mにも対応できれば逆転があっても全くおかしくない。

ウムブルフ 長距離で頭角をあらわしてきた素質馬

前走札幌日刊スポーツ杯では3〜4コーナーの途中から外を回ってスパート。一気に先頭に立ち、最後の直線へ入ると、最後は流す余裕を見せて5馬身突き放しての圧勝だった。重馬場だったが、タイム的にも優秀で長距離適性も示した。春は皐月賞が10着と力及ばなかったが、徐々に成長を遂げている印象だ。母系はドイツ血統で、近親にミラノ大賞などを制したウンガロがいる。元々デビュー前から前評判は高く、素質はかなりある。京都コースでもパフォーマンスが落ちなければ3000mの距離も歓迎。どこまで通用するか楽しみだ。

プロディガルサン 良血馬だが距離が課題

前走セントライト記念は3着に終わったが、上がり3ハロンは勝ち馬と同じ。春の青葉賞4着、日本ダービー10着の内容と比較すると良化は示していると感じる。キャリア2戦目の芙蓉Sが好時計での勝利であり、本来ならばもう少し走ってもいいはず。単に東京コースがあまりよくないだけかもしれないが、少なくとも早熟ということはあるまい。全兄にはリアルスティールがいる。そう考えると3000mへの距離延長はマイナスかもしれない。ただ、今回は3歳馬同士。兄もここでは2着と頑張った。折り合いさえつけば、上位争いに食い込んでもおかしくない。

エアスピネル 地力はあるも距離適性が問題

春は皐月賞と日本ダービーがともに4着。マカヒキ、ディーマジェスティ、サトノダイヤモンドに先着を果たせずに終わった。この馬自身の成長力の問題というよりは、強力なライバルが多かったことによる結果だろう。通常の年ならばクラシックでも勝ち負けしてもおかしくな地力はある。ただ、同時に距離適性の問題は依然として残る。果たして2000m以上がベストかどうか。前走神戸新聞杯も道中折り合いがついていながらも、伸びはあまり目立たずに5着に終わった。本質的にはマイラーかもしれない。今回の3000mが吉と出る可能性は、薄いように見えるが。

レインボーライン 意外性を持つ不気味な伏兵

この春はマイル戦線を中心に戦いアーリントンCで重賞初制覇を果たした。レースレベル自体はあまり高くないように感じたが、NHKマイルCでは12番人気で3着と好走。大外枠スタートから最後の直線でしぶとく脚を使った。次走は日本ダービーに挑戦。8着ながら5着のリオンディーズの0.2秒差という内容は悪くない。想像以上に距離に柔軟性と、意外性を持っているタイプであることがうかがえる。この秋はトライアルを使わなかったが、札幌記念に出走して3着。異質なローテーションながら評価できる結果だ。不気味さを持つ伏兵としてマークしておきたい存在だ。

マウントロブソン 持ち味を生かす競馬ができれば

春は3連勝でスプリングSを優勝。クラシック本番では皐月賞が6着、日本ダービーが7着。残念な結果だったが、相手関係を考えると妥当だと言える。長くいい脚を使えるタイプである一方、鋭い決め手や爆発力に欠ける面がある。ただ、この特徴がプラスに出る可能性があるのが芝3000mの菊花賞。平均的な脚を長く要求される舞台だ。コーナーが多いので、器用さがある点も生きる。秋初戦のセントライト記念が7着だった点は不満だが、叩かれての上積みはあるだろう。スタートをしっかりと決めて、できれば好位で流れに乗りたい。

ジュンヴァルカン 楽しみな上がり馬もぶっつけで初重賞

デビュー戦で4着に敗れた後は、すべて3着以内に好走。クラシック戦線に乗ることはできなかったが、6月の三田特別では古馬を相手に快勝した。大型馬で追わせるタイプ。長い距離にも適性があるように見える。本来は神戸新聞杯を予定していたが、両トモの外傷で回避となった経緯がある。このアクシデントは痛く、重賞で強敵相手に一度戦っておきたかった。G1挑戦がぶっつけとなることは、大きな割り引きだろう。先週、秋華賞をヴィブロスで制して勢いに乗る友道厩舎の所属馬。今回は陣営の腕の見せ所と言えそうだ。

レッドエルディスト 神戸新聞杯で3着

春は出世レースの大寒桜賞を優勝。青葉賞で2着に入り、ダービーへの出走権を獲得した。本番では上がり33秒7の鋭い脚を使いながらも結果は9着。上位勢はそれより速い脚を、さらに前のポジションにいながら繰り出した。地力の差を見せつけられての完敗だった。夏は休養にあて、神戸新聞杯からの始動。春の実績馬がかなりいなかったこともあり、3着に入線。一応、勝ち馬のサトノダイヤモンドと0.5秒差だったので、ギリギリ本番でもチャンスがあると見たいところ。これまでのように終い一手では勝機は薄いが、2〜3着ならば食い込める可能性がある。