G1特集 第77回 菊花賞G1特集 第77回 菊花賞

血統分析

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ノーザンダンサーのインブリードを持つディーマジェスティが筆頭!

1)サンデーサイレンス系と非サンデーサイレンス系の狙いどころ

過去10年の菊花賞における父馬の系統別成績は以下の通りだ。

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父馬の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 5回 8回 6回 104頭 4.8% 12.5% 18.3%
その他のヘイルトゥリーズン系 1回 1回 3回 28頭 3.6% 7.1% 17.9%
ナスルーラ系 2回 0回 0回 10頭 20.0% 20.0% 20.0%
ノーザンダンサー系 1回 0回 1回 21頭 4.8% 4.8% 9.5%
ミスタープロスペクター系 1回 1回 0回 15頭 6.7% 13.3% 13.3%
その他の系統 0回 0回 0回 2頭 0.0% 0.0% 0.0%

馬券圏内に入る回数はサンデーサイレンス(SS)系が最多を誇る。だが、104頭という出走数の多さを考えれば当然だろう。SS系以外の総計は76頭出走で5勝・2着2回・3着4回となり、勝率6.6%・連対率9.2%・複勝率14.5%。率的には「SS系も非SS系も似たり寄ったり」というのが実情だ。

1〜3番人気に限っても、SS系は3勝・2着3回・3着3回(出走19頭)で勝率15.8%、複勝率47.4%。対する非SS系は2勝・2着1回・3着2回(出走11頭)で勝率18.2%・複勝率45.5%とほぼ互角。一方、4番人気以下では、SS系が2勝・2着5回・3着3回で、どちらかといえばヒモ穴。非SS系は3勝・2着1回・3着2回と単穴のイメージだ。

どこからでも狙えるレースだが、単穴なら非SS系(特にナスルーラ系)、ヒモ穴ならSS系と考えたい。

【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2015.10.25 1 4 キタサンブラック ブラックタイド サクラバクシンオー
2015.10.25 2 11 リアルスティール ディープインパクト Storm Cat
2014.10.26 1 2 トーホウジャッカル スペシャルウィーク Unbridled's Song
2014.10.26 2 4 サウンズオブアース ネオユニヴァース Dixieland Band
2013.10.20 1 3 エピファネイア シンボリクリスエス スペシャルウィーク
2013.10.20 2 14 サトノノブレス ディープインパクト トニービン
2012.10.21 1 1 ゴールドシップ ステイゴールド メジロマックイーン
2012.10.21 2 16 スカイディグニティ ブライアンズタイム ノーザンテースト
2011.10.23 1 14 オルフェーヴル ステイゴールド メジロマックイーン
2011.10.23 2 13 ウインバリアシオン ハーツクライ Storm Bird
2010.10.24 1 6 ビッグウィーク バゴ サンデーサイレンス
2010.10.24 2 10 ローズキングダム キングカメハメハ サンデーサイレンス
2009.10.25 1 1 スリーロールス ダンスインザダーク ブライアンズタイム
2009.10.25 2 3 フォゲッタブル ダンスインザダーク トニービン
2008.10.26 1 14 オウケンブルースリ ジャングルポケット Silver Deputy
2008.10.26 2 1 フローテーション スペシャルウィーク リアルシャダイ
2007.10.21 1 10 アサクサキングス ホワイトマズル サンデーサイレンス
2007.10.21 2 12 アルナスライン アドマイヤベガ El Gran Senor
2006.10.22 1 18 ソングオブウインド エルコンドルパサー サンデーサイレンス
2006.10.22 2 13 ドリームパスポート フジキセキ トニービン
2)国際G1級2400mとの相性の良さを重視せよ

過去10年に連対馬を送り出した種牡馬は計16頭。その現役成績を振り返ると、格の高い2400mG1で活躍した馬が多いことに気づく。

まずSS系種牡馬だが、アドマイヤベガ、スペシャルウィーク、ダンスインザダーク、ハーツクライ、ディープインパクト、ネオユニヴァースと、東京芝2400mのGIで連対した馬がズラリ。これに当てはまらない種牡馬は3頭いるが、フジキセキは早期引退、ステイゴールドは海外の2400m重賞で2勝し、ブラックタイドはディープインパクトの全兄だ。ちなみに2400m実績のないマンハッタンカフェの産駒は13頭が菊花賞に挑戦して未勝利、3着以内もなし。アグネスタキオン産駒も5戦して掲示板に載っていない。

非SS系種牡馬も、やはり同様の傾向を示している。現役時、各国のダービーや凱旋門賞、ジャパンCで活躍した馬がほとんどなのだ。

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連対馬 父の現役時成績
ソングオブウインド エルコンドルパサー ジャパンC1着
アサクサキングス ホワイトマズル 伊ダービー1着/凱旋門賞2着
オウケンブルースリ ジャングルポケット 日本ダービー1着/ジャパンC1着
ビッグウィーク バゴ 凱旋門賞1着
ローズキングダム キングカメハメハ 日本ダービー1着
スカイディグニティ ブライアンズタイム フロリダダービー1着
エピファネイア シンボリクリスエス 有馬記念2連覇/ジャパンC3着2回

底力を問われる菊花賞。血統的にも底力の勝負&レベルの高いレースで戦ってきた“たくましさ”が大切なのかも知れない。

3)ノーザンダンサーの重要性

過去10年の菊花賞連対馬20頭すべてが5代前までにノーザンダンサーの血を持っている。また勝ち馬10頭中7頭にノーザンダンサーのインブリードがある。マンハッタンカフェ産駒の不調は、マンハッタンカフェがノーザンダンサーの血を持たず、インブリードを作れないせいかも、と思えてくる。

4)母の父はSS系からヘイルトゥリーズン系がリード

以下は母父の系統別成績だ。

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 4回 1回 1回 38頭 10.5% 13.2% 15.8%
その他のヘイルトゥリーズン系 1回 1回 1回 15頭 6.7% 13.3% 20.0%
ノーザンダンサー系 1回 5回 3回 52頭 1.9% 11.5% 17.3%
ミスタープロスペクター系 1回 0回 3回 29頭 3.4% 3.4% 13.8%
ナスルーラ系 1回 3回 0回 27頭 3.7% 14.8% 14.8%
その他の系統 2回 0回 2回 19頭 10.5% 10.5% 21.1%

SS系を含むヘイルトゥリーズン系が一歩リードしている印象。父が「非SS系種牡馬」というタイプは5勝しているわけだが、そのうち4勝は「母父がサンデーサイレンス系」なのだから、かなりの好相性といえる。やや分が悪いのは母父ノーザンダンサー系。ノーザンダンサーのインブリードは前述の通り強調材料となるが、母父に入ると2着が多く、狙うとしても連軸としてになるだろう。

結論

父馬は、ほぼどんな系統でもOK。ただしSS系、非SS系、ともに格の高い2400mG1で活躍した種牡馬であることが重要となる。また5代前まで(母父は除く)にノーザンダンサーの血が入っていることも絶対条件で、ノーザンダンサーのインブリードがあればさらに心強い。非SS系種牡馬の産駒であれば、母父がサンデーサイレンスなら大きな強調材料となる。

SS系種牡馬の産駒では、ディープインパクト産駒ディーマジェスティが本命。母父ブライアンズタイムでノーザンダンサーのインブリードも持つ。同じくディープインパクト産駒のサトノダイヤモンドは母父がノーザンダンサー系Orpenで連軸候補まで。

非SS系種牡馬の産駒から有力候補を探すとなればエアスピネルだろう。父はキングカメハメハ、母父サンデーサイレンス、ノーザンダンサーのインブリードありと申し分なしだ。ただ、ディープインパクトの子は19頭走って菊花賞未勝利、キングカメハメハ産駒も菊花賞を勝てていない。ここにあげた3頭は人気になると思われるが、伏兵に逆転を許すシーンも十分に考えられる。

【ディーマジェスティの血統表】

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ディープインパクト
 Deep Impact
 2002年 鹿毛(早来町)
*サンデーサイレンス
Sunday Silence
 1986年 青鹿(米)
Halo
 1969年(米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Cosmah Cosmic Bomb
Almahmoud
Wishing Well
 1975年
Understanding Promised Land
Pretty Ways
Mountain Flower Montparnasse
Edelweiss
*ウインドインハーヘア
Wind In Her Hair
 1991年 鹿毛(愛)
Alzao
 1980年
Lyphard Northern Dancer
Goofed
ディーマジェスティ
 Dee Majesty(JPN)
 牡 3歳 父11歳・母15歳時産駒
 2013年 鹿毛(新ひだか町)
Lady Rebecca Sir Ivor
Pocahontas
Burghclere
 1977年
Busted Crepello
Sans Le Sou
Highclere Queen's Hussar
Highlight
*ブライアンズタイム
Brian's Time
 1985年 黒鹿(米)
Roberto
 1969年(米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
Keller's Day
 1977年
Graustark Ribot
Flower Bowl
エルメスティアラ
 Hermes Tiara
 1998年 鹿毛(門別町)
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale
*シンコウエルメス
Shinko Hermes
 1993年 鹿毛(愛)
Sadler's Wells
 1981年(米)
Northen Dancer Neactic
Natalma
Fairy Bridge Bold Reason
Special
Doff the Derby
 1981年
Master Derby Dust Commander
Madam Jerry
Margarethen Tulyar
Russ-Marie