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不良馬場の天皇賞(秋)を制したキタサンブラック
前走天皇賞(秋)ではスタートで後手を踏んでしまったが、内を通って徐々に挽回。4コーナーでは好位に取りつき、手応えも絶好だった。最後の直線でも力強い伸びを見せ、食い下がるサトノクラウンとの叩き合いを制した。休み明けの上、大変な不良馬場だったが、それを苦にしない王者の走り。トビが大きいタイプながらも、体幹がズバ抜けているせいか、走りにブレがなかった。ジャパンCは昨年制しており、距離的には今回の方がベストと言える。もし勝てばディープインパクトらと並びG1・7勝の最多記録となる。非常に大きな戦いだ。
ダービー馬の力を見せたいレイデオロ
神戸新聞杯で2着に下したキセキは、次走菊花賞を制した。距離適性や馬場状態の事情もあるので断言はできないが、本馬が出走していれば勝っていた可能性は十分ある。菊花賞ではなくジャパンCに向かうのは予定通り。日本ダービーを制した身としては、東京芝2400mで力を再び示したいところだろう。今回は古馬と初対戦、しかもキタサンブラックを中心に最強クラスとの手合わせだ。厳しい戦いにはなるが、今秋の3歳馬の勢いは凄い。このレースにおいても3歳馬の優勝は12年のジェンティルドンナなど、例がある。勝算は十分にあるだろう。
宝塚記念を制したサトノクラウン
前走天皇賞(秋)は2着に敗れたが、キタサンブラックとの叩き合いの末のクビ差だった。かなりの不良馬場となり、勝ちタイムが2分08秒台と異常なまでに時計がかかったことは、この馬にとって良かった。とはいえ、この春の主要G1はキタサンブラックと本馬が勝つ結果に。地力としてもこの2頭がやや抜けているのは間違いない。今回、距離が伸びるのはおそらくプラス材料。仮に良馬場になったとしても、いい競馬をしてくるのではないだろうか。無論、時計がかかったほうがなおいい。休み明けを叩かれの上積みも見込めそうだ。
昨年のジャパンCが非常に悔やまれる内容。ペースが落ち着き、直線で外へ行ったことが大きなロスになった。2着のサウンズオブアースとの着差はクビ。勝ち馬キタサンブラックとは2馬身半の差があったが、2着は十分に狙えたレースだった。8枠を引かされてしまったことによる結果なので、今年は内目の枠を引きたいところ。今年の天皇賞(春)で2着に迫った時は3枠だった。前走京都大賞典は3着。昨年アルゼンチン共和国杯を制した時に比べると物足りないが、まだ5歳馬。休み明けでもあるし、上積みを期待した方がいいだろう。
前走天皇賞(秋)は13番人気の低評価だったが、しぶとい末脚で追い込んで3着。存在感をアピールした。勝ちみに遅いながらも、強い相手には食い下がる特徴がある馬。3歳時はNHKマイルCが3着で、菊花賞が2着。札幌記念ではネオリアリズムとモーリスに次ぐ3着に入った。前の馬が残る展開で追い込んでくるタイプで、昨年のジャパンCも6着ながら3着とは0.1秒差だった。ちょっとしたコース取り、前が開くかどうかといったタイミング一つで、着順の上下がありそうだ。突き抜ける雰囲気はないが、連下候補としては気になる存在だ。
夏場に休養を取り、再起をかけて挑んだ2走前の毎日王冠が6着。休み明けではあるが、春の時に比べて状態はかなり戻っているとの噂があっただけに残念な結果だった。ただ、スローペースの上がり勝負であり、上位陣との着差はわずか。マイラーとしての資質も問われるような競馬だっただけに、仕方がない面はあるか。前走の天皇賞(秋)は、大変な不良馬場での一戦。ディープインパクト産駒で、決め手の鋭さを持ち味にしている本馬にとっては向かない条件だった。それでも5着にはきており、まだ終わってはいないように見える。あらためて注目だ。
春シーズンは元々あまりいいイメージがない。今年3月のドバイシーマクラシックも見せ場に乏しい競馬で6着。実力を出し切ったとは言い難い競馬だった。次走は8月の札幌記念で4着。そして前走の京都大賞典が13着。成績もさることながら、ローテーションとしてもやや違和感がある。しかし、思わぬ惨敗を喫したことはこれまでもあったので、あまり気にしないほうがいいだろうか。15年の有馬記念が2着、そして昨年のジャパンCが2着。良かったときのことだけを見れば、今回走ってきても全く不思議はない。変わり身はあるだろうか。
前走天皇賞(秋)は勝ち馬から6.8秒離れた15着に惨敗。これだけ離されると途中で競馬をやめているはずで、故障とかではないだろう。元々距離がやや短いと思われており、その上、道悪の適性が全くなかった。完全に度外視していい競馬ではある。ただ、同じような惨劇を味わったサトノアラジンが、次走マイルCSでもいい競馬ができなかった。同レースが稍重馬場だったことも影響はしているが、精神面のダメージがやや心配だ。まだ4歳馬で、比較的キャリアも浅い。一度仕切り直す手もありそうだが、強気の挑戦は陣営の期待の大きさということだろう。
アイルランドのA・オブライエン厩舎所属の4歳牡馬。ブリーダーズカップターフや香港ヴァーズを制しているハイランドリールの全弟という良血馬でもあり、ブランドの高さを感じさせる。本馬の場合はまだG1勝ちがなく、兄ほどの存在感はない。一応、今年の凱旋門賞が8着で、キングジョージ6世クイーンエリザベスSが3着の実績がある。ともにエネイブルが完勝したレースだが、欧州最高峰のレース経験は積んでいる。前走は遠征し、カナディアンインターナショナルが4着。着順は悪くないが、不安を感じさせる臨戦過程ではある。
ドイツから遠征の5歳牡馬。これまで国内のレースを中心に使われ、バイエルン大賞を連覇。バーデン大賞を勝つなど、トップクラスの実績馬と言える。ここ2戦、G1を連勝中で、今回同じく来日したイキートスを連続で下している。同馬は昨年のジャパンCに出走し、追い込んで7着。展開・ペースを考えると奮闘した方だと思われる。その点を物差しにすると、本馬も善戦は十分可能だと考えられる。しかも逃げの脚質。日本馬はスタートが速いので、すんなりと主導権を握れるかは微妙だが、仮に逃げることができれば面白い存在になりそうだ。