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G1・3勝目を狙うキタサンブラック
この秋は京都大賞典からの始動。ヤマカツライデンにハナを譲り2番手からの追走となったが、緩いペースでしっかりと脚を溜め、最後の直線は叩き合いに競り勝った。菊花賞と天皇賞(春)の覇者らしく、京都外回りの長丁場での強さが光った。天皇賞(秋)の見送りは予定通りで、ここ一本に向けての調整。2000mでも問題はなかったはずだが、それよりも東京コースへの対応がカギだろう。3歳時にはダービーで14着に惨敗。こんな負け方をすることはないはずだが、瞬発力勝負のタイプではないだけに心配はある。主導権・ペースを握って有利な展開に持ち込むことができるか。
名誉挽回で勝利を目指すゴールドアクター
春は天皇賞でまさかの12着と惨敗したが、敗因はハッキリとしていた。宝塚記念はパスし、前走オールカマーで戦線復帰。マリアライトと人気を分ける中、1番人気に応えてキッチリと勝利を飾った。着差はクビ差だったが、G1馬としての貫禄を見せる内容だったと言える。本馬も場合も割と前々で立ち回りたいタイプだが、東京コースの実績としてはアルゼンチン共和国杯勝ちがあるので少し安心感がある。その後、有馬記念制覇までつなげたのは周知の事実。グランプリ連覇も当然視野に入るが、折り合いさえつけばここも好勝負は間違いないだろう。
3歳牡馬代表として挑むディーマジェスティ
クラシック最後の戦いとなった菊花賞は4着。道中の折り合いはついたが、勝負どころでの反応が悪く、勝ち馬のサトノダイヤモンドとは対照的な走りだった。それでも失速はせずに最後までしぶとく脚を伸ばしていた。京都コースが初めてで、下り坂をうまく対処できなかった可能性がある。今年の牡馬クラシックは、三冠を分け合う形となったが、間違いなく近年の中では高レベルある。古馬が相手でも臆することはなく、通用することだろう。東京コース替わりも問題なし。スムーズにレースの流れに乗り、決め手を存分に活かせれば勝機は十分ある。
アルゼンチン共和国杯を勝利したシュヴァルグラン
春は阪神大賞典を快勝。天皇賞(春)はやや不本意な内容での3着。宝塚記念は9着に敗退したが、淀みない流れで馬場も悪くタフな競馬になった。この敗戦もいい経験ととらえるべきだろう。前走アルゼンチン共和国杯は休み明けでトップハンデタイの58キロを背負って優勝。重賞2勝目を飾った。勝ちタイム自体は目立つものではなかったが、昨年のゴールドアクターも同レースを制し、一気にG1制覇までつなげた。本馬の場合も侮ることはできない。距離・コースともに不安はない。今回の強敵に対し、真っ向勝負を挑むまでだ。
前走天皇賞(秋)は後方寄りの追走から、最後の直線に入ったところでリアルスティールに外から絞られて少し進路が狭くなった。その後追い出したものの、前との差はなかなか詰まらず7着に終わってしまった。相手が強かったことも一因としてあるが、毎日王冠ほどの脚を使えなかったのも事実。不完全燃焼の競馬であったとみたい。3歳時も力を出せなかった桜花賞を経て、オークスで巻き返しての2着。積極的な競馬をし、2400mをこなした。東京コースでの強さは折り紙つきで、この相手でも勝負になるはず。とにかく力を出し切りたい。
折り合いを欠いて惨敗した安田記念に続き、天皇賞(秋)でも外目の枠。なおかつ休み明けであったが、うまく折り合いがつき、上がり最速タイの脚で2着。モーリスに迫り存在感を示した。今回はR.ムーア騎手が騎乗予定。今年ドバイターフでG1初制覇に導いた名手に再び手が戻る。3歳時には菊花賞で2着に入っているものの、今回は距離が焦点になるだろう。本質的には少し長い。鞍上の手腕がどのようにカバーするかが見もの。同期のキタサンブラックとの地力はほぼ互角であり、勝つようなシーンがあっても不思議はない。
春の天皇賞は5番人気で15着と惨敗。前年のレースでも期待されながら9着に終わっており、難しい面があるタイプだ。依然として重賞勝ちはなく、詰めの甘さも解消しきれていない。ただ、昨年のこのレースでは0.3秒差の5着。有馬記念ではゴールドアクターとクビ差の2着。G1の勝利目前のところまできており、地力はかなり高い。展開・流れ一つで結果は変わっていてもおかしくはなかった。前走は京都大賞典で4着。休み明けとしては悪くなく、前年とレベルの走りはできていたと見たい。
前走菊花賞は初めての長距離戦。いつも通り後方待機で脚を溜め、末脚にかける作戦に出た。勝機という意味では遠ざかる乗り方ではあったが、直線外から鋭く伸びて2着。勝ち馬は強く、結果としてはこれ以上ないものだったという印象だ。古馬の対戦はすでに札幌記念で済まし、3着。勝ち馬のネオリアリズムも先週のマイルCSで3着と善戦しており、道悪ながらも地力がしっかりと問われる競馬であった。今回はかなり強いところが揃うので厳しい戦いにはなるが、自分の競馬に徹してより上の着順を目指すしかない。
前走秋華賞は1番人気に支持されるも10着に敗退。後方追走から4コーナーでまくり気味に仕掛けるレースは想定通りだが、それにしても伸びきれなかった。紫苑Sではヴィブロスに2馬身半の差をつけて完勝しており、前走が力負けとは思えない。2走ボケかあるいは、初の長距離輸送・京都コースがこたえたか。敗因は不明のままだ。小柄ながらパンチ力ある末脚が持ち味。距離は正直、少し長いかもしれないが東京コースでも問題はないはず。歴史的には3歳牝馬でも十分に戦えているレース。人気が落ちるようなら、配当妙味も出てくる。
フランスから遠征してきた4歳牡馬。ジャパンCは昨年も出走し、勝ち馬から0.3秒差の6着だった。1コーナーで少しかかったが、その後は先団でうまく折り合いをつけて最後の直線は馬場の3分どころから脚を伸ばした。上位勢とは決め手の差があったわけだが、外国馬としては最先着。3歳牡馬でここまで走ることができれば立派だとみたい。今年はサンクルー大賞が2着、キングジョージが5着と大きなレースで善戦。前走カナディアンインターナショナルSはレベルこそ少し落ちるものの、勝って勢いをつけてきた。前年以上の走りが期待できそうだ。