G1特集 第35回 ジャパンカップG1特集 第35回 ジャパンカップ

血統分析

競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > ジャパンカップ > 2015 > 血統分析

文句なしに頭で買いたいラブリーデイ!

1)ヘイルトゥリーズン系VSミスタープロスペクター系の争い

過去10年における父馬の系統別成績は以下の通りだ。

この表は右にスクロールできます。

種牡馬の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 4回 7回 4回 66頭 6.1% 16.7% 22.7%
その他のヘイルトゥリーズン系 3回 0回 1回 12頭 25.0% 25.0% 33.3%
ミスタープロスペクター系 3回 0回 1回 17頭 17.6% 17.6% 23.5%
ナスルーラ系 0回 2回 2回 21頭 0.0% 9.5% 19.0%
ノーザンダンサー系 0回 1回 2回 46頭 0.0% 2.2% 6.5%
その他の系統 0回 0回 0回 6頭 0.0% 0.0% 0.0%

2005年のアルカセットを最後に外国馬は連敗中。大物の来日が少なくなり、日本馬の層も厚くなったせいだろう。日本勢の中心にいるのがサンデーサイレンス系。過去10年の1〜5番人気のべ50頭のうち、26頭がこの系統だ。ただし決してアベレージが高いわけではなく、有力馬の多さで他を圧倒している、というイメージだ。

率ならスクリーンヒーロー、ウオッカ、エピファネイアと3頭の勝ち馬を送り出している「その他のヘイルトゥリーズン系」が上位。同じく3勝のミスタープロスペクター系も優秀だ。

逆に冴えないのはナスルーラ系とノーザンダンサー系。ナスルーラ系はジャングルポケット以降不振だし、テイエムオペラオーやピルサドスキーなど数多くの勝利例があったノーザンダンサー系も凋落した。

連軸ならサンデーサイレンス系、爆発力なら「その他のヘイルトゥリーズン系」かミスタープロスペクター系、それ以外の血統は2〜3着まで、といった見方になりそうだ。

【過去10年の連対馬の父と母父】

この表は右にスクロールできます。

日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2014.11.30 1 4 エピファネイア シンボリクリスエス スペシャルウィーク
2014.11.30 2 1 ジャスタウェイ ハーツクライ Wild Again
2013.11.24 1 7 ジェンティルドンナ ディープインパクト Bertolini
2013.11.24 2 9 デニムアンドルビー ディープインパクト キングカメハメハ
2012.11.25 1 15 ジェンティルドンナ ディープインパクト Bertolini
2012.11.25 2 17 オルフェーヴル ステイゴールド メジロマックイーン
2011.11.27 1 2 ブエナビスタ スペシャルウィーク Caerleon
2011.11.27 2 16 トーセンジョーダン ジャングルポケット ノーザンテースト
2010.11.28 1 6 ローズキングダム キングカメハメハ サンデーサイレンス
2010.11.28 2 16 ブエナビスタ スペシャルウィーク Caerleon
2009.11.29 1 5 ウオッカ タニノギムレット ルション
2009.11.29 2 10 オウケンブルースリ ジャングルポケット Silver Deputy
2008.11.30 1 16 スクリーンヒーロー グラスワンダー サンデーサイレンス
2008.11.30 2 9 ディープスカイ アグネスタキオン Chief's Crown
2007.11.25 1 4 アドマイヤムーン エンドスウィープ サンデーサイレンス
2007.11.25 2 2 ポップロック エリシオ サンデーサイレンス
2006.11.26 1 6 ディープインパクト サンデーサイレンス Alzao
2006.11.26 2 7 ドリームパスポート フジキセキ トニービン
2005.11.27 1 14 $アルカセット Kingmambo Niniski
2005.11.27 2 16 ハーツクライ サンデーサイレンス トニービン
2)人気と系統の関係に注目して有力馬を絞る

まずは日本馬について、系統ごとの成績を人気別に調べてみよう。

この表は右にスクロールできます。

1〜5番人気の系統別成績 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 4回 6回 1回 26頭 15.4% 38.5% 42.3%
その他のヘイルトゥリーズン系 2回 0回 1回 5頭 40.0% 40.0% 60.0%
ミスタープロスペクター系 2回 0回 1回 7頭 28.6% 28.6% 42.9%
ノーザンダンサー系 0回 1回 1回 5頭 0.0% 20.0% 40.0%
ナスルーラ系 0回 1回 0回 2頭 0.0% 50.0% 50.0%

この表は右にスクロールできます。

6番人気以下の系統別成績 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 0回 1回 3回 40頭 0.0% 2.5% 10.0%
その他のヘイルトゥリーズン系 1回 0回 0回 7頭 14.3% 14.3% 14.3%
ミスタープロスペクター系 0回 0回 0回 6頭 0.0% 0.0% 0.0%
ノーザンダンサー系 0回 0回 0回 14頭 0.0% 0.0% 0.0%
ナスルーラ系 0回 1回 2回 12頭 0.0% 8.3% 25.0%
その他の系統 0回 0回 0回 1回 0.0% 0.0% 0.0%

全体として人気サイドが圧倒的に優位。とりわけミスタープロスペクター系とノーザンダンサー系に穴馬の激走は期待できそうもない。

人気薄で2〜3着に来たサンデーサイレンス系4頭はレッドディザイア、ヴィクトワールピサ、デニムアンドルビーとGI上位実績のあった3歳馬と、前走・天皇賞を勝っていたスピルバーグ。「古馬相手、距離延長で厳しい」と不当に評価の下がったメンバーには要注意だろう。同じく人気薄で2〜3着に来たナスルーラ系は、いずれもジャングルポケット産駒だった。その他のヘイルトゥリーズン系については、人気サイドでも穴でも一応のマークが必要か。

いっぽう外国馬は過去10年にのべ43頭が出走し、3着以内に入ったのはわずか2頭。これも人気別に分けると、1〜5番人気時に5着、1着、3着、4着、6着。2005年の勝ち馬アルカセットは父が芝マイルG1勝ち馬Kingmambo(ミスタープロスペクター系)で、2006年の3着馬ウィジャボードは父がやはり芝マイルG1勝ち馬のCape Crossだった。6番人気以下の38頭のうち、掲示板に載ったのは1頭だけ。となると「人気サイドのマイル血統にだけ要注意」といったところだ。

3)東京2400m系の血統に要注意

連対を果たした日本馬とその父は、以下の通りだ。まずはサンデーサイレンス系の連対馬から。

この表は右にスクロールできます。

連対馬
ハーツクライ 父はサンデーサイレンス
ディープインパクト 父はサンデーサイレンス
ドリームパスポート 父は朝日杯勝ち馬フジキセキ
ディープスカイ 父は皐月賞馬アグネスタキオン
ブエナビスタ 父スペシャルウィークは日本ダービー馬や天皇賞(春)勝ち馬
ジェンティルドンナ 父ディープインパクトは三冠馬
オルフェーヴル 父ステイゴールドは香港ヴァーズ勝ち馬/天皇賞(春)2着
デニムアンドルビー 父ディープインパクトは三冠馬
ジャスタウェイ 父ハーツクライはこのレース2着/ドバイシーマクラシック勝ち馬

フジキセキとアグネスタキオンにはマイラー〜中距離色も感じるが、ドリームパスポート自身は菊花賞2着馬、ディープスカイは日本ダービー馬。全体として、最低でも2400m、できれば3000m以上に対応できる長距離適性が必要だと思える。次にサンデーサイレンス系以外の連対馬は以下のとおり。

この表は右にスクロールできます。

連対馬
アドマイヤムーン 父エンドスウィープはダートのスプリンター
ポップロック   父エリシオは凱旋門賞勝ち馬
スクリーンヒーロー 父グラスワンダーは有馬記念勝ち馬
ウオッカ     父タニノギムレットは日本ダービー勝ち馬
オウケンブルースリ 父ジャングルポケットはジャパンCと日本ダービー勝ち馬
ローズキングダム 父キングカメハメハは日本ダービー勝ち馬
トーセンジョーダン 父ジャングルポケットはジャパンCと日本ダービー勝ち馬
エピファネイア 父シンボリクリスエスはジャパンC3着2回、日本ダービー2着

アドマイヤムーンが勝った2007年は馬インフルエンザの影響で外国馬のレベルが低く、スクリーンヒーローが勝った2008年も前年7着のペイパルブルが外国馬最高評価(7番人気)と低調な年だった。これらを除けば、父馬は「欧州の一流レースまたは東京の2400mで実績がある」という血統ばかりだ。

4)日本馬は母父サンデーサイレンスが急進

日本馬について、母の父の系統別成績を調べてみよう。

この表は右にスクロールできます。

母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー系 4回 4回 3回 43頭 9.3% 18.6% 25.6%
サンデーサイレンス系 4回 1回 1回 19頭 21.1% 26.3% 31.6%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 0回 3頭 0.0% 0.0% 0.0%
ナスルーラ系 1回 2回 2回 31頭 3.2% 9.7% 16.1%
ミスタープロスペクター系 0回 1回 3回 16頭 0.0% 6.3% 25.0%
その他の系統 0回 2回 0回 13頭 0.0% 15.4% 15.4%

安定しているのはノーザンダンサー系だが、近年は母父サンデーサイレンスの躍進が目立つ。

結論

本馬についてまとめると、単勝なら「父ミスタープロスペクター系またはヘイルトゥリーズン系×母父ノーザンダンサー系かサンデーサイレンス系」で5番人気以内の馬。連軸なら「人気のサンデーサイレンス系」。いずれも父馬には「欧州の一流レースまたは東京の2400mでの実績」が欲しい。

頭で買うなら文句なく父キングカメハメハ×母父ダンスインザダークのラブリーデイ。ゴールドシップ、ミッキークイーン、ショウナンパンドラあたりが連軸候補か。穴馬候補としては、ジャングルポケット産駒で母父サンデーサイレンスのジャングルクルーズとダービーフィズをあげておこう。

外国勢は「芝マイル向きの血統」で、人気サイドであることが必須。父が愛2000ギニー勝ち馬Dubawi(ミスタープロスペクター系)のイラプトが人気になるようなら押さえておきたい。

【ラブリーデイの血統表】

この表は右にスクロールできます。

キングカメハメハ
 King Kamehameha
 2001年 鹿毛(早来町)
Kingmambo
 1990年 (米)
Mr.Prospector
1970年(米)
Raise a Native Native Dancer
Raise You
Gold Digger Nashua
Sequence
Miesque
1984年
Nureyev Northern Dancer
Special
Pasadoble Prove Out
Santa Quilla
*マンファス
 Manfath
 1991年 黒鹿(愛)
Last Tycoon
1983年
Try My Best Northern Dancer
Sex Appeal
ラブリーデイ
 Lovely Day(JPN)
 牡 5歳 父 9歳・母10歳時産駒
 2010年 黒鹿(安平町)
Mill Princess Mill Reef
Irish Lass
Pilot Bird
1983年
Blakeney Hethersett
Windmill Girl
The Dancer Green Dancer
Khazaeen
ダンスインザダーク
 Dance in the Dark
 1993年 鹿毛(千歳市)
*サンデーサイレンス
1986年 青鹿(米)
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understnding
Mountain Flower
*ダンシングキイ
1983年 鹿毛(米)
Nijinsky Northern Dancer
Flaming Page
ポップコーンジャズ
 Popcorn Jazz
 2000年 鹿毛(早来町)
Key Partner Key to the Mint
Native Partner
グレイスルーマー
 Grace Rumor
 1994年 栗毛(早来町)
*トニービン
1983年 鹿毛(愛)
Kampala Kalamoun
State Pension
Severn Bridge Hornbeam
Priddy Fair
ディスクジョッキー
1990年 栗毛(千歳市)
*リアルシャダイ Roberto
Desert Vixen
シャダイチャッター *ノーザンテースト
ペルースポート