G1特集 第157回 天皇賞(春)G1特集 第157回 天皇賞(春)

血統分析

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ノーザンダンサーの4×5を持つクリンチャーが一番手!

1)近年絶対的な優位を誇るSS系に要注目

サンデーサイレンス(SS)系が7連勝中、4年連続で1・2・3フィニッシュ。穴馬の激走もあり、過去10年では1〜3着の7割を占めている。

率では優秀なノーザンダンサー系とナスルーラ系だが、良績は2012年以前に集中。大幅プラス評価、とまではいかないだろう。

◎プラス評価……父SS系
 ●マイナス評価…父がSS系以外のヘイルトゥリーズン系/ミスタープロスペクター系

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種牡馬系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
サンデーサイレンス系 7回 6回 8回 97頭 7.2% 13.4% 21.6%
その他のヘイルトゥリーズン系 0回 0回 0回 13頭 0.0% 0.0% 0.0%
ノーザンダンサー系 2回 2回 1回 24頭 8.3% 16.7% 20.8%
ナスルーラ系 1回 1回 0回 10頭 10.0% 20.0% 20.0%
ミスタープロスペクター系 0回 1回 0回 25頭 0.0% 4.0% 4.0%
その他の系統 0回 0回 1回 5頭 0.0% 0.0% 20.0%
【過去10年の連対馬の父と母父】

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日付L 馬名 種牡馬 母父馬
2017.4.30 1 3 キタサンブラック ブラックタイド サクラバクシンオー
2017.4.30 2 6 シュヴァルグラン ハーツクライ Machiavellian
2016.5.1 1 1 キタサンブラック ブラックタイド サクラバクシンオー
2016.5.1 2 3 カレンミロティック ハーツクライ A.P.Indy
2015.5.3 1 1 ゴールドシップ ステイゴールド メジロマックイーン
2015.5.3 2 14 フェイムゲーム ハーツクライ アレミロード
2014.5.4 1 7 フェノーメノ ステイゴールド Danehill
2014.5.4 2 12 ウインバリアシオン ハーツクライ Storm Bird
2013.4.28 1 6 フェノーメノ ステイゴールド Danehill
2013.4.28 2 1 トーセンラー ディープインパクト Lycius
2012.4.29 1 1 ビートブラック ミスキャスト ブライアンズタイム
2012.4.29 2 16 トーセンジョーダン ジャングルポケット ノーザンテースト
2011.5.1 1 2 ヒルノダムール マンハッタンカフェ ラムタラ
2011.5.1 2 15 エイシンフラッシュ King's Best Platini
2010.5.2 1 12 ジャガーメイル ジャングルポケット サンデーサイレンス
2010.5.2 2 16 マイネルキッツ チーフベアハート サッカーボーイ
2009.5.3 1 2 マイネルキッツ チーフベアハート サッカーボーイ
2009.5.3 2 4 アルナスライン アドマイヤベガ El Gran Senor
2008.5.4 1 14 アドマイヤジュピタ フレンチデピュティ リアルシャダイ
2008.5.4 2 8 メイショウサムソン オペラハウス ダンシングブレーヴ
2)2400m以上向きのスタミナ血脈が大切

連対馬の父には、国際的評価の高い2400m級またはそれ以上のG1で活躍した馬が目立つ。それ以外のマイル〜中距離型は、きょうだいや母系が優秀で、しかも2400m以上への適性を感じさせるタイプが多い。やはりスピードよりスタミナが求められるといえそうだ。

◎プラス評価……父が日欧米の2400m〜3000m級G1勝ち馬
 ○プラス評価……父のきょうだいや母が長距離G1勝ち馬

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種牡馬 2400m級以上の戦績
フレンチデピュティ 特になし
オペラハウス キングジョージとコロネーションC1着/凱旋門賞3着
チーフベアハート ブリーダーズCターフ、カナディアン国際Sなど1着
アドマイヤベガ 日本ダービー1着
ジャングルポケット 日本ダービーとジャパンC1着
マンハッタンカフェ 菊花賞、有馬記念、天皇賞・春1着
King's Best 特になし(姉は凱旋門賞馬アーバンシー)
ミスキャスト 特になし(母はノースフライト)
ステイゴールド 香港ヴァーズとドバイシーマクラシック1着
ディープインパクト 日本ダービー、ジャパンCなど1着
ハーツクライ 有馬記念とドバイシーマクラシック1着
ブラックタイド 特になし(弟はディープインパクト)
3)母父にもスタミナ血統が欲しい

母父の系統別成績は以下の通り。ちなみに近5年でノーザンダンサー系とナスルーラ系が2勝ずつをあげているが、フェノーメノとキタサンブラックの連覇が効いているものなので、特に有利とは言い難い。

個別に見ると、ステイヤー種牡馬として知られるリアルシャダイとブライアンズタイム、凱旋門賞馬ラムタラ、天皇賞馬メジロマックイーンとスタミナ型が目立つ。これはプラス要素として考えていいだろう。

◎プラス評価……母父SS系以外のヘイルトゥリーズン系
 ○プラス評価……母父が長距離G1勝ち馬
 ●マイナス評価…母父ミスタープロスペクター系/母父SS系

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母父の系統 1着 2着 3着 出走 勝率 連対率 複勝率
ノーザンダンサー系 3回 4回 4回 59頭 5.1% 11.9% 18.6%
その他の系統 2回 3回 2回 26頭 7.7% 19.2% 26.9%
ナスルーラ系 2回 1回 1回 26頭 7.7% 11.5% 15.4%
その他のヘイルトゥリーズン系 2回 0回 0回 14頭 14.3% 14.3% 14.3%
サンデーサイレンス系 1回 0回 1回 33頭 3.0% 3.0% 6.1%
ミスタープロスペクター系 0回 2回 2回 16頭 0.0% 12.5% 25.0%
4)必須なのはノーザンダンサーのインブリードか

過去10年の連対馬17頭を見ると、3頭が父ノーザンダンサー系、6頭が母父ノーザンダンサー系、どちらにも該当しない馬が9頭。9頭のうち8頭は、SS系が強くなった2011年以降の連対馬である。

この8頭を見ると、ほとんどがノーザンダンサーのインブリードを持つ。トーセンラー(4×5)、ゴールドシップ(5×5)、フェイムゲーム(5×5)、キタサンブラック(5×5)、カレンミロティック(5×5)、シュヴァルグラン(4×5)と「濃すぎないノーザンダンサーのインブリード」がトレンドとなっていることに気づく。

◎プラス評価……ノーザンダンサーの4×5、5×5インブリード
 ●マイナス評価…ノーザンダンサーの血を持たない

結論

父が2400m〜3000m級G1を勝っているSS系、母父がSS系以外のヘイルトゥリーズン系、父のきょうだい・母・母父が長距離G1勝ち馬ならプラス評価。母父がノーザンダンサー系、またはノーザンダンサーの適度なインブリードを持っている馬も悪くない。

クリンチャーは父がSS系の日本ダービー馬ディープスカイ×母父がブライアンズタイムでノーザンダンサーの4×5。まずはこれが一番手。サトノクロニクルも父ハーツクライ×母父ヘイルトゥリーズン系だが、母父Intikhabがマイラーなのでやや劣る。それなら父がSS系で凱旋門賞2着のナカヤマフェスタ、母父がノーザンダンサー系で2400mG1勝ち馬のSingspielというガンコが面白い。

昨年2着のシュヴァルグランは母父がミスタープロスペクター系、アルバートは父がミスタープロスペクター系で推しにくい。

【クリンチャーの血統表】

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ディープスカイ
 Deep Sky
 2005年 栗毛(浦河町)
アグネスタキオン
 Agnes Tachyon
 1998年 栗毛(千歳市)
*サンデーサイレンス
1986年 青鹿(米)
Halo Hail to Reason
Cosmah
Wishing Well Understanding
Mountain Flower
アグネスフローラ
1987年 鹿毛(三石町)
ロイヤルスキー Raja Baba
Coz o'Nijinsky
アグネスレディー *リマンド
イコマエイカン
*アビ
 Abi
 1995年 栗毛(英)
Chief's Crown
1982年(米)
Danzig Northern Dancer
Pas de Nom
クリンチャー
 Clincher(JPN)
 牡 4歳 父 9歳・母16歳時産駒
 2014年 鹿毛(新冠町)
Six Crowns Secretariat
Chris Evert
Carmelized
1990年
Key to the Mint Graustark
Key Bridge
Carmelize Cornish Prince
Miss Carmie
*ブライアンズタイム
 Brian's Time
 1985年 黒鹿(米)
Roberto
1969年 (米)
Hail to Reason Turn-to
Nothirdchance
Bramalea Nashua
Rarelea
Kelley's Day
1977年
Graustark Ribot
Flower Bowl
ザフェイツ
 The Fates
 1998年 黒鹿(新冠町)
Golden Trail Hasty Road
Sunny Vale
*ミスシャグラ
 Miss Shagra
 1990年 鹿毛(米)
Danzig
1977年(米)
Northern Dancer Nearctic
Natalma
Pas de Nom Admiral's Voyage
Petitioner
Dusty Dollar
1983年
Kris Sharpen Up
Doubly Sure
Sauceboat Connaught
Cranberry Sauce