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過去10年ではサンデーサイレンス(SS)系が1〜3着の半数以上を占めている。出走頭数の多さに助けられている感もあり、アベレージが突出しているわけではないものの、現在6連勝中、3年連続で1・2・3フィニッシュと絶好調。ビートブラックが14番人気、ホッコーブレーヴは12番人気、カレンミロティックは10番人気&13番人気と穴馬の激走もある。
率では優秀なノーザンダンサー系だが、近6年は入着もなく、良績は2010年以前に集中している。当時はSS直子が減少していたため、この系統が活躍したのだろう。現在はSS後継種牡馬の子が中心的役割を果たすレースと考えて問題ないだろう。
◎プラス評価……父SS系
●マイナス評価…父がノーザンダンサー系/SS系以外のヘイルトゥリーズン系/ミスタープロスペクター系
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系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 6回 | 5回 | 7回 | 95頭 | 6.3% | 11.6% | 18.9% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 0回 | 0回 | 11頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
ノーザンダンサー系 | 3回 | 2回 | 1回 | 25頭 | 12.0% | 20.0% | 24.0% |
ナスルーラ系 | 1回 | 1回 | 0回 | 11頭 | 9.1% | 18.2% | 18.2% |
ミスタープロスペクター系 | 0回 | 2回 | 1回 | 25頭 | 0.0% | 8.0% | 12.0% |
その他の系統 | 0回 | 0回 | 1回 | 6頭 | 0.0% | 0.0% | 16.7% |
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2016.5.1 | 1 | 1 | キタサンブラック | ブラックタイド | サクラバクシンオー |
2016.5.1 | 2 | 3 | カレンミロティック | ハーツクライ | A.P.Indy |
2015.5.3 | 1 | 1 | ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2015.5.3 | 2 | 14 | フェイムゲーム | ハーツクライ | アレミロード |
2014.5.4 | 1 | 7 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
2014.5.4 | 2 | 12 | ウインバリアシオン | ハーツクライ | Storm Bird |
2013.4.28 | 1 | 6 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
2013.4.28 | 2 | 1 | トーセンラー | ディープインパクト | Lycius |
2012.4.29 | 1 | 1 | ビートブラック | ミスキャスト | ブライアンズタイム |
2012.4.29 | 2 | 16 | トーセンジョーダン | ジャングルポケット | ノーザンテースト |
2011.5.1 | 1 | 2 | ヒルノダムール | マンハッタンカフェ | ラムタラ |
2011.5.1 | 2 | 15 | エイシンフラッシュ | King's Best | Platini |
2010.5.2 | 1 | 12 | ジャガーメイル | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
2010.5.2 | 2 | 16 | マイネルキッツ | チーフベアハート | サッカーボーイ |
2009.5.3 | 1 | 2 | マイネルキッツ | チーフベアハート | サッカーボーイ |
2009.5.3 | 2 | 4 | アルナスライン | アドマイヤベガ | El Gran Senor |
2008.5.4 | 1 | 14 | アドマイヤジュピタ | フレンチデピュティ | リアルシャダイ |
2008.5.4 | 2 | 8 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2007.4.29 | 1 | 6 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2007.4.29 | 2 | 16 | エリモエクスパイア | スキャターザゴールド | コマンダーインチーフ |
連対馬の父について、現役時代の成績をまとめてみた。国際的評価の高い2400m級またはそれ以上のG1で活躍していた馬が多いことがわかる。
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種牡馬 | 2400m級以上の戦績 |
---|---|
オペラハウス | キングジョージとコロネーションC1着/凱旋門賞3着 |
スキャターザゴールド | ブリーダーズS3着 |
フレンチデピュティ | 特になし |
チーフベアハート | ブリーダーズCターフ、カナディアン国際Sなど1着 |
アドマイヤベガ | 日本ダービー1着 |
ジャングルポケット | 日本ダービーとジャパンC1着 |
マンハッタンカフェ | 菊花賞、有馬記念、天皇賞・春1着 |
King's Best | 特になし |
ミスキャスト | 特になし |
ステイゴールド | 香港ヴァーズとドバイシーマクラシック1着 |
ディープインパクト | 日本ダービー、ジャパンCなど1着 |
ハーツクライ | 有馬記念とドバイシーマクラシック1着 |
ブラックタイド | 特になし |
表中で「特になし」となっている馬は、いずれも戦績的にはマイラー〜中距離タイプだ。ただし、フレンチデピュティ産駒アドマイヤジュピタの母父はステイヤー種牡馬リアルシャダイ。King's Best産駒エイシンフラッシュは自身が日本ダービー馬、母が独セントレジャー勝ち馬、母父がミラノ大賞勝ち馬。ミスキャスト産駒のビートブラックは母父が名ステイヤーを数多く送り出したブライアンズタイムだ。キタサンブラックの父ブラックタイドはディープインパクトの全兄。またエリモエクスパイアの父スキャターザゴールドは実質ダート馬だったが、エリモエクスパイアの母父は英愛ダービー馬のコマンダーインチーフである。
トータルイメージとしては、やはりスピードよりスタミナ。父が日欧米の2400m〜3000m級G1を勝ち切る重厚な血の持ち主ならベスト。父がマイラー×母父がスタミナ型という配合でも勝負できそうだ。
◎プラス評価……父が日欧米の2400m〜3000m級G1勝ち馬
○プラス評価……母父か自身が長距離G1勝ち馬
●マイナス評価…父・母父・自身の活躍範囲が中距離まで
母父の系統別成績は以下の通り。率は平凡ながらノーザンダンサー系が安定し、「その他のヘイルトゥリーズン系」の頑張りも目立つ。SS系の苦戦は、種牡馬として好調なだけに仕方のないところだ。
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母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 1回 | 0回 | 1回 | 30頭 | 3.3% | 3.3% | 6.7% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 2回 | 0回 | 1回 | 13頭 | 15.4% | 15.4% | 23.1% |
ノーザンダンサー系 | 4回 | 5回 | 3回 | 59頭 | 6.8% | 15.3% | 20.3% |
ナスルーラ系 | 1回 | 1回 | 1回 | 29頭 | 3.4% | 6.9% | 10.3% |
ミスタープロスペクター系 | 0回 | 1回 | 2回 | 14頭 | 0.0% | 7.1% | 21.4% |
その他の系統 | 2回 | 3回 | 2回 | 28頭 | 7.1% | 17.9% | 25.0% |
ちなみにSS系が連勝中の近6年に限定すると、ノーザンダンサー系が3勝、その他のヘイルトゥリーズン系、ナスルーラ系、その他の系統が各1勝となっている。
◎プラス評価……母父SS系以外のヘイルトゥリーズン系またはノーザンダンサー系
●マイナス評価…母父SS系/母父ミスタープロスペクター系
過去10年の連対馬17頭を見ると、3頭が父ノーザンダンサー系、6頭が母父ノーザンダンサー系、どちらにも該当しない馬が8頭。8頭のうち7頭は、SS系が強くなった2011年以降の連対馬である。
この7頭を見ると、ノーザンダンサーのインブリードを持つのがエイシンフラッシュ(5×6)、トーセンラー(4×5)、フェイムゲーム(5×5)、ゴールドシップ(5×5)、キタサンブラック(5×5)、カレンミロティック(5×5)。どうもノーザンダンサーの5×5がトレンドのようだ。
ビートブラックはノーザンダンサーの血を持たないが、この年は「謎の凡退を喫したオルフェーヴルに各馬が気を取られての逃げ切り」、すなわちイレギュラーな一戦と捉えれば、ノーザンダンサーの血を受け継ぐ馬に注目したくなる。
◎プラス評価……ノーザンダンサーの5×5インブリード
●マイナス評価…ノーザンダンサーの血を持たない
中心は父が2400m〜3000m級G1を勝っているSS系×母父SS系以外のヘイルトゥリーズン系またはノーザンダンサー系という配合。母父がノーザンダンサー系でない場合、ノーザンダンサーの5×5インブリードが効いてくる。
連覇を目指すキタサンブラックは当然有力だが、父が「ディープインパクトの全兄」というブラックタイドより天皇賞向き配合の馬はいそうだ。その筆頭がサトノダイヤモンド。父ディープインパクト×母父はノーザンダンサー系Orpenで、ノーザンダンサーの5×5インブリードと完璧だ。レインボーラインも同様で、穴ならこの馬か。ほかにもノーザンダンサーのインブリードを持つディーマジェスティ、ワンアンドオンリーにも要注目だ。
ゴールドアクターは父がSS系以外のヘイルトゥリーズン系、アルバートは父がミスタープロスペクター系、シュヴァルグランは母父がミスタープロスペクター系、シャケトラはノーザンダンサーの血が薄く、いずれも推しにくい馬たちだ。
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父 | ディープインパクト Deep Impact 2002年 鹿毛(早来町) |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to |
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Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
Mountain Flower | Montparnasse | ||||
Edelweiss | |||||
*ウインドインハーヘア Wind In Her Hair 1991年 鹿毛(愛) |
Alzao 1980年 |
Lyphard | Northern Dancer | ||
Goofed | |||||
サトノダイヤモンド Satono Diamond(JPN) 牡 4歳 父11歳・母 7歳時産駒 2013年 鹿毛(安平町) |
Lady Rebecca | Sir Ivor | |||
Pocahontas | |||||
Burghclere 1977年 |
Busted | Crepello | |||
Sans Le Sou | |||||
Highclere | Queen's Hussar | ||||
Highlight | |||||
Orpen 1996年 |
Lure 1989年 |
Danzig | Northern Dancer | ||
Pas de Nom | |||||
Endear | Alydar | ||||
Chappaquiddick | |||||
Bonita Francita 1987年 |
Devil's Bag | Halo | |||
Ballade | |||||
母 | *マルペンサ Malpensa 2006年 鹿毛(亜) |
Raise the Standard | Hoist the Flag | ||
Natalma | |||||
Marsella 1997年 |
Southern Halo 1983年(米) |
Halo | Hail to Reason | ||
Cosmah | |||||
Northern Sea | Northern Dancer | ||||
Sea Saga | |||||
Riviere 1978年 |
Logical | Buckpasser | |||
Smart Deb | |||||
Talonada | Tatan | ||||
Ravana |