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過去10年ではサンデーサイレンス(SS)系が1〜3着の半数以上を占めている。アベレージが突出しているわけではないが、近5年に限ると5勝・2着3回・3着4回と勝利を独占、一昨年と昨年は1・2・3フィニッシュだった。14番人気ビートブラック、12番人気ホッコーブレーヴ、10番人気カレンミロティックといった穴馬も馬券に絡んでいて、まずはSS系が中心と考えて問題ないだろう。
率では優秀なノーザンダンサー系だが、近5年は入着なし。SS系とは逆に良績は2010年以前に集中している。ちなみに1998年〜2006年の9年間は、SSの直子が4勝、ノーザンダンサー系も4勝。つまり天皇賞(春)は「SS直子とノーザンダンサー系が互角〜SS直子の減少にともなってノーザンダンサー系が台頭〜SSの後継種牡馬の子が活躍」というイメージで捉えられるレースといえる。
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| 父馬の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サンデーサイレンス系 | 6回 | 5回 | 7回 | 91頭 | 6.6% | 12.1% | 19.8% |
| その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 0回 | 0回 | 13頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
| ノーザンダンサー系 | 3回 | 2回 | 1回 | 25頭 | 12.0% | 20.0% | 24.0% |
| ナスルーラ系 | 1回 | 1回 | 0回 | 12頭 | 8.3% | 16.7% | 16.7% |
| ミスタープロスペクター系 | 0回 | 2回 | 1回 | 23頭 | 0.0% | 8.7% | 13.0% |
| その他の系統 | 0回 | 0回 | 1回 | 8頭 | 0.0% | 0.0% | 12.5% |
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| 日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2015.5.3 | 1 | 1 | ゴールドシップ | ステイゴールド | メジロマックイーン |
| 2015.5.3 | 2 | 14 | フェイムゲーム | ハーツクライ | アレミロード |
| 2014.5.4 | 1 | 7 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
| 2014.5.4 | 2 | 12 | ウインバリアシオン | ハーツクライ | Storm Bird |
| 2013.4.28 | 1 | 6 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
| 2013.4.28 | 2 | 1 | トーセンラー | ディープインパクト | Lycius |
| 2012.4.29 | 1 | 1 | ビートブラック | ミスキャスト | ブライアンズタイム |
| 2012.4.29 | 2 | 16 | トーセンジョーダン | ジャングルポケット | ノーザンテースト |
| 2011.5.1 | 1 | 2 | ヒルノダムール | マンハッタンカフェ | ラムタラ |
| 2011.5.1 | 2 | 15 | エイシンフラッシュ | King's Best | Platini |
| 2010.5.2 | 1 | 12 | ジャガーメイル | ジャングルポケット | サンデーサイレンス |
| 2010.5.2 | 2 | 16 | マイネルキッツ | チーフベアハート | サッカーボーイ |
| 2009.5.3 | 1 | 2 | マイネルキッツ | チーフベアハート | サッカーボーイ |
| 2009.5.3 | 2 | 4 | アルナスライン | アドマイヤベガ | El Gran Senor |
| 2008.5.4 | 1 | 14 | アドマイヤジュピタ | フレンチデピュティ | リアルシャダイ |
| 2008.5.4 | 2 | 8 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
| 2007.4.29 | 1 | 6 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
| 2007.4.29 | 2 | 16 | エリモエクスパイア | スキャターザゴールド | コマンダーインチーフ |
| 2006.4.30 | 1 | 7 | ディープインパクト | サンデーサイレンス | Alzao |
| 2006.4.30 | 2 | 11 | リンカーン | サンデーサイレンス | トニービン |
連対馬の父について、現役時代の成績をまとめてみた(サンデーサイレンスは除く)。大半が国際的評価の高い2400m級またはそれ以上のG1で活躍していた馬たちであることがわかる。
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| 種牡馬 | 2400m級以上の戦績 |
|---|---|
| オペラハウス | キングジョージとコロネーションC1着/凱旋門賞3着 |
| スキャターザゴールド | ブリーダーズS3着 |
| フレンチデピュティ | 特になし |
| チーフベアハート | ブリーダーズCターフ、カナディアン国際Sなど1着 |
| アドマイヤベガ | 日本ダービー1着 |
| ジャングルポケット | 日本ダービーとジャパンC1着 |
| マンハッタンカフェ | 菊花賞、有馬記念、天皇賞・春1着 |
| King's Best | 特になし |
| ミスキャスト | 特になし |
| ステイゴールド | 香港ヴァーズとドバイシーマクラシック1着 |
| ディープインパクト | 日本ダービー、ジャパンCなど1着 |
| ハーツクライ | 有馬記念とドバイシーマクラシック1着 |
アドマイヤジュピタの父フレンチデピュティ、エイシンフラッシュの父King's Best、ビートブラックの父ミスキャストは、いずれも戦績的にはマイラー〜中距離タイプだ。ただしアドマイヤジュピタの母父はステイヤー種牡馬リアルシャダイ。エイシンフラッシュは自身が日本ダービー馬、母が独セントレジャー勝ち馬、母父がミラノ大賞勝ち馬。ビートブラックは母父が名ステイヤーを数多く送り出したブライアンズタイムだ。エリモエクスパイアの父スキャターザゴールドは実質ダート馬だったが、母父は英愛ダービー馬のコマンダーインチーフである。
トータルイメージとしては、やはりスピードよりスタミナ。父が日欧米の2400m〜3000m級G1を勝ち切る重厚な血の持ち主ならベスト。父がマイラー×母父がスタミナ型という配合でも勝負できそうだ。
母父の系統別成績は以下の通りだ。SS系の苦戦は、種牡馬として好調なだけに仕方のないところ。代わって「その他のヘイルトゥリーズン系」の頑張りが目立ち、ノーザンダンサー系も安定している。ミスタープロスペクター系とナスルーラ系はやや不振ながら、馬券に絡むことは可能だろう。
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| 母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| サンデーサイレンス系 | 1回 | 0回 | 1回 | 29頭 | 3.4% | 3.4% | 6.9% |
| その他のヘイルトゥリーズン系 | 2回 | 0回 | 1回 | 14頭 | 14.3% | 14.3% | 21.4% |
| ノーザンダンサー系 | 5回 | 5回 | 4回 | 60頭 | 8.3% | 16.7% | 23.3% |
| ナスルーラ系 | 0回 | 1回 | 1回 | 28頭 | 0.0% | 3.6% | 7.1% |
| ミスタープロスペクター系 | 0回 | 1回 | 1回 | 12頭 | 0.0% | 8.3% | 16.7% |
| その他の系統 | 2回 | 3回 | 2回 | 29頭 | 6.9% | 17.2% | 24.1% |
過去10年の連対馬17頭を見ると、3頭が父ノーザンダンサー系、7頭が母父ノーザンダンサー系。どちらにも該当しないのは7頭だ。このうちジャガーメイル、トーセンラー、フェイムゲーム、ゴールドシップは5代前までにノーザンダンサーのインブリードを持つ。エイシンフラッシュも5×6と薄いながらノーザンダンサーのインブリードあり。リンカーンは母母父がSadler's Wellsだ。
ビートブラックのみノーザンダンサーの血を持たないが、この年は「謎の凡退を喫したオルフェーヴルに各馬が気を取られての逃げ切り」、すなわちイレギュラーな一戦と捉えれば、ノーザンダンサーの血をなるべく濃く受け継ぐ馬に注目したくなる。
近年の勢いを重視して、素直にSS系種牡馬の子を中心とすべき。わずかにチャンスがあるとすればノーザンダンサー系か。母父はノーザンダンサー系か、その他のヘイルトゥリーズン系。いずれにせよ「父が2400m以上の国際的なG1で活躍した」か「父がマイラー×母父がスタミナ型」であることと「ノーザンダンサーの血が濃い馬」という点が必須だ。
ゴールドアクターは父スクリーンヒーローが近年実績のない「その他のヘイルトゥリーズン系」。キタサンブラックは父ブラックタイドがマイル〜中距離タイプ、母父サクラバクシンオーは短距離馬。人気を集めそうな両馬は死角たっぷりといえる。
ネオユニヴァース産駒サウンズオブアース、ステイゴールド産駒トゥインクル、ディープインパクト産駒ファタモルガーナあたりは、母父がノーザンダンサー系ということもあって人気薄でも押さえておきたい馬たち。スペシャルウィーク産駒トーホウジャッカル、ディープインパクト産駒サトノノブレス、ハーツクライ産駒のシュヴァルグランとフェイムゲームには5代前までにノーザンダンサーのインブリードがあり、このあたりも走破圏内だ。以上の中では、ノーザンダンサーの3×5を持つトゥインクルを最上位としておこう。
穴ならオペラハウス産駒ファントムライトだろう。
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| 父 | ステイゴールド Stay Gold 1994年 黒鹿(白老町) |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to |
|---|---|---|---|---|---|
| Nothirdchance | |||||
| Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
| Almahmoud | |||||
| Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
| Pretty Ways | |||||
| Mountain Flower | Montparnasse | ||||
| Edelweiss | |||||
| ゴールデンサッシュ Golden Sash 1988年 栗毛(白老町) |
*ディクタス 1967年 栗毛(仏) |
Sanctus | Fine Top | ||
| Sanelta | |||||
| トゥインクル Twinkle(JPN) 牡 5歳 父17歳・母15歳時産駒 2011年 栗毛(日高町) |
Doronic | Worden | |||
| Dulzetta | |||||
| ダイナサッシュ 1979年 鹿毛(早来町) |
*ノーザンテースト | Northern Dancer | |||
| Lady Victoria | |||||
| *ロイヤルサッシュ | Princely Gift | ||||
| Sash of Honour | |||||
| *ノーザンテースト Northern Taste 1971年 栗毛(加) |
Northern Dancer 1961年(加) |
Nearctic | Nearco | ||
| Lady Angela | |||||
| Natalma | Native Dancer | ||||
| Almahmoud | |||||
| Lady Victoria 1962年 |
Victoria Park | Chop Chop | |||
| Victoriana | |||||
| 母 | ロングスターダム Long Stardom 1996年 栗毛(早来町) |
Lady Angela | Hyperion | ||
| Sister Sarah | |||||
| *ストロークト Stroked 1983年 栗毛(米) |
Riverman 1969年(米) |
Never Bend | Nasrullah | ||
| Lalun | |||||
| River Lady | Prince John | ||||
| Nile Lily | |||||
| Her B. 1970年 |
Time Tested | Better Self | |||
| Past Eight | |||||
| Cetyl | Our Babu | ||||
| Error | |||||