競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > フェブラリーステークス > 2017 > コース解説
JRAで行われる今年最初のG1レース。冬のダートマイル王決定戦として定着しており、今年も1回東京開催の最終週、東京ダート1600mで行われる。
JRAの公式発表によると、東京ダートコースのクッション砂の砂厚は9.0cm(例年通り)。この時期は乾燥が著しい場合は散水、クッション砂の凍結防止のため、コース全面に凍結防止剤が散布される場合がある。スタート地点は2コーナー奥のポケット。芝部分からの発走というのが、このコースの大きな特徴。スタート後のバックストレッチは距離が長い。最初の3コーナーまでは600m以上ある。最後の直線距離(501.6m)よりも長いためテンから速く流れる。3〜4コーナーのカーブは小回りコースに比べると当然緩い。そのためまくりは利きにくい。最後の直線に入ると、各馬全力振り絞っての叩き合いとなる。直線部分が長く、コーナーが2回しかないので、全馬が力を発揮しやすい舞台だ。
ダートのマイルG1という性質上、前傾ラップが基本となる。前半600mの方が、後半の600mよりも速くなり、全体として厳しい流れとなる。速い流れを追走しつつ、東京コースならではの瞬発力も要求される。馬場状態にもよるが、勝ち時計も速くなりやすい。時計がかかる深いダートを、馬力で押し切るのとは異なる能力・適性が要求される。
過去10年の平均勝ちタイムは1分35秒3。ダートコースは芝コースに比べ、適度に湿っていた方が速い時計が出るケースが多々ある。昨年はモーニンがレースレコードを更新する1分34秒0のタイムで優勝。この時は重馬場だった。脚抜きがいい馬場になると、34秒台の決着になりやすい。良馬場だと1分35秒半ばが平均時計。1分36秒台までいくと、やや時計がかかるという印象だ。
前述のコース形態の影響により、外枠に行くほど芝を走る距離が長くなる。したがって、一般的に東京ダート1600mは外枠の方が有利。このレースにもその特徴がよく出ている。過去10年の枠順別成績を見ると、8枠の成績が【3.1.2.14】で最も多くの勝ち馬を出している。さらに7枠が【2.3.0.15】で、連対率は25.0%でトップの成績だ。無難と思われやすい3〜5枠が未勝利となっている。1〜2枠からも勝ち馬は出ているが、総合的には7〜8枠の方が成績は優秀だ。
脚質別成績は逃げ馬が【1.0.0.9】。上位人気馬の該当はほとんどないが、11年はトランセンドが1番人気で逃げ切った。逃げ切るのは容易ではないレースだが、真の実力馬であれば押し切ることも可能だ。先行馬の成績は【6.4.2.27】。勝率・連対率・複勝率はいずれもトップの成績。好位抜け出しがセオリーと言えるだろう。そして、差し馬は【2.2.7.48】。13年優勝のグレープブランデーらが該当し、馬券圏内という意味ではチャンスは十分ある。特に3着が多い。なお、追い込み馬は【1.4.1.44】。勝利したのは12年のテスタマッタのみ。昨年はノンコノユメが1番人気で2着に終わった。突き抜けるには難しく、展開の利などの運も必要となるだろう。