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G1・3勝目を目指すヴィブロス
今年の前半は中山記念5着後に、ドバイへ遠征。世界的にレベルの高い馬が集まるドバイターフに出走し、見事に勝利をもぎ取った。鞍上のモレイラ騎手の神業ともいうべき手腕が大きく光った内容ではあったが、G1勝ちがそれまで秋華賞のみの4歳牝馬にとっては大きな勲章だ。その後、間隔が開いたことは結果的には良かったかもしれない。前走府中牝馬Sでは2着に終わったが、かなりのスローペースで逃げ馬が押し切る展開。力負けではないし、海外遠征明けの反動もなさそうだ。距離の2200m、京都替わりいずれも問題はない。G1・3勝目を目指す。
重馬場にも負けず秋華賞を制したディアドラ
前走秋華賞は雨の中、重馬場のコンディションでのレース。ペース的には淀みない流れとなり、結果的には3着のモズカッチャンの仕掛けもやや早かった。本馬はスタートがあまり良くなかったことも幸いし、後方寄りで脚を溜める展開。鞍上の巧みなコース取りも光り、最後の直線で鋭く抜けた。ハービンジャー産駒らしく、タフな馬場も苦にしなかったことも大きな勝因だろう。無論、良馬場でも全く問題ないタイプで、何よりも京都の芝コースを得意としている。矢車賞の内容から、外回りでも強い。今回は古馬が相手となるが、勝ち負けになりそうだ。
京都大賞典を制したスマートレイアー
重賞実績豊富なベテランだが、7歳牝馬にしてこの充実はすごい。前走京都大賞典ではシュヴァルグランやミッキーロケットを退けての優勝。2月の京都記念でもサトノクラウンに次ぐ2着と好走しており、ある意味自然な結果と言えるかもしれない。秋のG1に直結する京都大賞典を牝馬が制することは難しく、過去10年ではメイショウベルーガ(10年)だけが成し遂げている。同馬は次走エリザベス女王杯でスノーフェアリーの2着と好走。おのずと本馬にも期待がかかる。過去2回は結果が出ていないが、それを度外視してあらためて注目だ。
昨年秋も毎日王冠を制する好スタートを切ったが、その後は苦しい競馬が続いた。相手は強力だったとはいえ、天皇賞(秋)が7着、JCが9着と得意のはずだった東京で見せ場が乏しかった。今年に入っても金鯱賞8着、ヴィクトリアマイル10着と不調が続いていたが、前走オールカマーで復活の勝利を飾った。中山でいいイメージはあまりなかったが、距離の2200mが合っている可能性がある。エリザベス女王杯は3歳時に出走。オークス以来のぶっつけで、なおかつ出遅れで僅差の4着という内容。悲願のG1初制覇となる可能性も十分ありそうだ。
今春のヴィクトリアマイルでは圧倒的1番人気で7着に沈んでしまったが、次走宝塚記念では3着。キタサンブラックが9着に敗れる厳しい展開を粘り強い末脚で追い上げた。牝馬の中では間違いなくトップクラスの地力と実績の持ち主だ。ただ、今年のエリザベス女王杯も休み明け。宝塚記念後、左前の靭帯を傷めたようで、ぶっつけ本番となってしまった。この点は誤算ではあるが、久々でも苦にしないタイプ。今年以上にブランクが長かった昨年でも3着にきている。時計が速いマイル戦などは心配が伴うが、良馬場の中距離ならば大崩れはないだろう。