G1特集 第84回 東京優駿(日本ダービー)G1特集 第84回 東京優駿(日本ダービー)

有力馬情報

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アルアイン 皐月賞をレースレコードで勝利

アルアイン
二冠制覇を目指すアルアイン

牝馬のファンディーナの参戦が注目を集めた今年の皐月賞。本馬は9番人気の低評価だったが、持っていた力を爆発させた。先団追走から4コーナーの馬場が傷んだところでは少し手応えが悪くなったが、最後の直線で力強く末脚を伸ばして差し切った。勝ちタイムの1分57秒8はコースレコードタイとなるレースレコードだった。その前の毎日杯が強い内容だったし、唯一の敗戦であるシンザン記念は道悪と不利によるもの。間違いなく力はある馬だ。今回は距離延長がポイントとなりそうだが、折り合いはつくタイプ。二冠制覇の可能性も十分視野に入れたい。

ペルシアンナイト 2400m仕様の調整で勝ちにいく

前走皐月賞では後方追走から向正面の直線で、内ラチ沿いから一気に先団まで押し上げる競馬。一見すると無理な動きにも思えるが、皐月賞で実績を残すデムーロ騎手ならではの好判断だった。経済コースを通り最後の直線に入ると、一旦は先頭。最後は同厩舎のアルアインに差されてしまったが、力があるところを見せた。アーリントンCで示した豪脚は芝2000mでも生きた。アルアイン同様、今回さらに距離が伸びる点がポイントとなるが、2400m仕様で調整してくる厩舎だ。東京コースはアイビーSでソウルスターリングの2着。案外不安要素は少ないかもしれない。

レイデオロ 休み明けの皐月賞を善戦

レイデオロ
連勝は途切れたが力を見せたレイデオロ

前走皐月賞はホープフルS以来となる休み明けでの出走。序盤は馬なりで行き、かなり後方からの競馬となったがじっくりと脚を溜めた。4コーナーでは無理に外を回らず、内目の馬群を捌く作戦。アルアインやペルシアンナイトらが通ったコースで、比較的スペースがあったことで末脚を伸ばすことができた。上がり3ハロンはメンバー中2位で、5位に入線。久々の実戦にしては良く走ったし、次につながる内容だった。今年はトライアル以外の路線馬が強く、本馬もその1頭。広い東京コースは歓迎のはずで、今回は上位争いになりそうだ。

アドミラブル ジンクスを打ち破ることができるか

アドミラブル
青葉賞をレースレコードで快勝したアドミラブル

前走青葉賞では12頭立てながら最後方からの追走。平均ペースの展開となり、残り1000mから外を回って徐々に進出。最後の直線に入るまでに先団に取りつき、追われてからはやや内にささりながらも強烈な伸び。残り400mで早くも先頭に立つと、2馬身半突き放した。やや強引な競馬ではあったが、2分23秒6の勝ちタイムはレースレコード。時計が示す通り、かなり強い内容だったことは間違いない。本番での勝ち負けも意識させる走りだった。ただ、実際には青葉賞から本番で勝利を飾った馬はおらず2着が最高。そのジンクスを打ち破ることができるか。

サトノアーサー 能力は高くチャンスは十分

デビューからすべて1番人気に支持されている注目馬。新馬→シクラメンSと連勝を飾り、クラシック戦線に乗ったが、近2走は重賞で2着に敗れている。ただ、きさらぎ賞は道悪。前走毎日杯の勝ち馬は皐月賞を制したアルアインであり、「負けて強し」の声は当然出てきている。前走の差は立ち回りであり、力の差はほとんどない。上がり3ハロンは本馬の方が圧倒的に速く、東京芝2400mならば十分逆転は可能と見るべきだだろう。昨年のサトノダイヤモンドと比較するのはかわいそうだが、本馬も能力は高く、G1でも楽しみだ。

ダンビュライト 皐月賞で高速決着に対応し3着

武豊騎手に乗り替わりとなって挑んだ前走皐月賞は12番人気での出走。いつも通り先団を見ながらの追走し、勝負どころからは1番人気のファンディーナにプレッシャーをかけてのスパート。ライバルが先に前へ出る形となったが、直線半ばで差し切り自身は3着に入った。レースレコード決着となった速い馬場ながら、この走りは立派。勝ち鞍はデビュー戦のみだが、重賞で善戦が続いており、相手なりのタイプという印象も受ける。血統的には2000mぐらいがベストだが、折り合いはつくタイプ。今回も軽視はしない方がよさそうだ。

スワーヴリチャード 東京コース替わりで見直し

スワーヴリチャード
共同通信杯の再現を目指すスワーヴリチャード

皐月賞ではファンディーナに続く2番人気に支持されての出走。共同通信杯勝ちからの直行という近年のトレンドにならっての挑戦だったが、結果は6着だった。予想以上に馬場が速くなり、マイラーとしての資質も要求される競馬になったのがこの馬にとっては厳しかったか。多頭数の競馬も初めてだった。掲示板は外したが、勝ち馬からは0.4秒差の入線。展開や馬場、コースが変わればまた違う結果になると考えていい。右回りでの勝利実績はあるが、左回りの方がいい可能性もある。広い馬場は歓迎だし、末脚勝負に持ち込みたい。

カデナ 鋭い決め手は東京で生きる

前走皐月賞は2枠スタートだったが、序盤はもたつきかなり後方からの位置になってしまった。向正面の直線で、ペルシアンナイトが内ラチ沿いから押し上げにかかったところを追随し、動く作戦に打って出た。しかし、最後の直線で脚色が悪くなり、伸び切ることができなかった。それも勝ち馬からは0.5秒差の9着。着順ほど悪い内容ではなかった。本質的には2000m以上の距離はほしいし、鋭い決め手が持ち味。もう少し脚を溜められる展開になったほうが望ましいだろう。あまり外を回らず、馬群を割れる競馬になればいい勝負になりそうだ。

クリンチャー 先行力と粘りが持ち味

前走皐月賞は8枠発走だったが、積極的に出て行き3番手からの追走。最後の直線に入りすぐに先頭に立つも、すぐにアルアインに差されて後退。しかし、そこからズルズルといかず粘って4着に入った。13番人気ながら見せ場十分の激走。すみれSを4馬身差で圧勝していたが、重賞初挑戦のG1でここまで善戦できるケースはそうないだろう。速い脚で勝負するタイプではないため、どちらかというと小回りコースの方が合っている。東京コースへの対応が課題だ。ただ、経済コースを前々で立ち回れる利点は必ずある。今回も粘りを見せられるか。

ダイワキャグニー 現状では東京がベスト

前走プリンシパルSでは前の3頭が飛ばし、離れた4番手からの追走。最後の直線に入ると、力強く末脚を伸ばし、ラスト100mで差し切り2馬身半抜けた。ペースが速かったこともあるが、勝ち時計も優秀。弥生賞では若さを見せて9着に敗れたが、2番人気に支持されたように元々のポテンシャルは高い。現状では東京コースの方が断然向いているし、淀みない流れの2000mぐらいがベストだろう。今回は少し緩急がつくペースになり、最後の直線での瞬発力もかなり問われることになる。上位人気馬よりも先に抜け出す形で、見せ場を作りたい。