G1特集 第84回 東京優駿(日本ダービー)G1特集 第84回 東京優駿(日本ダービー)

コース解説

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一生に一度の大舞台
東京芝2400m〔Bコース〕

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昨年はマカヒキがサトノダイヤモンドとの勝負を制す

Cコース替わりで馬場状態を注視

2回東京開催の最終日に組まれている大一番。牡馬クラシックの頂点に位置づけられるレースで、東京芝2400mで行われる。今年も2回東京は全12日間の日程。前半6日間がAコースで、7〜10日目がBコースを使用。そして11〜12日目がCコースとなっている。日本ダービーは12日目なので、今週はコース替わりとなり、Cコースが使用される。同コース時の幅員は25〜35m。Aコースよりも6m外に仮柵が設けられている。Bコースからは3m外側に移動したことになる。

芝はイタリアンライグラスによるオーバーシードを使用している。JRAの発表によると、芝の生育は順調で全体的に良好な状態となっている。オークスが行われた先週は、内枠、特に先行馬の活躍が目立った。厳密にはフラットな馬場なのかもしれないが、スローペースになることで経済コースを前々で立ち回ることが有利に働くケースが多い印象だった。ただ、冒頭に述べたように今週はCコースに変わる。そのあたりの傾向は変化する可能性があり、注意深く見ていく必要があるだろう。

展開の紛れは少なく実力勝負

コース解説図

過去10年、日本ダービーは一貫してCコースで行われている。その間、良馬場で8回、不良馬場で2回レースが行われた。ロジユニヴァースが勝利した09年は大変な不良馬場で、勝ち時計が2分33秒7と非常に時計を要した。通常、良馬場であれば2分23〜24秒台の決着が予想される。

スタートは正面スタンド前直線から。スタート後、平坦のホームストレッチを走り、ゴール板を一度通過。そこからグルリとコースを一周する。最初の1コーナーまでの距離は約350m。1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦。約450mある長いバックストレッチを通り、3コーナー手前にさしかかるところで緩い上り坂。3〜4コーナーにかけては下り坂になっている。最後の直線に入ると、途中からなだらかな上り坂(高低差2.1m)。東京競馬場全体の高低差は2.7mある。最後の直線距離は525.9mとなっている。

皐月賞よりも距離が400m伸び、舞台は中山から東京へ。小回りから広いコースになり、直線の長さもかなり伸びる。展開の紛れが少なくなり、馬の力がフルに発揮される舞台となる。ペースは平均からスローになることが多い。メンバー構成次第だが、引っ張る馬がいればそれほど遅くはならない。馬場がいい関係上、道中で13秒台のラップを踏むケースも少ない。後半の3〜4ハロンは11秒台が続くため、いい脚を長く要求される。

1枠が好成績、脚質は不問

過去10年の脚質別成績は、逃げ馬が【0.1.1.8】。勝ち馬はいないが、軽視はできない。好走した馬が07年2着アサクサキングス(14番人気)、13年3着のアポロソニック(8番人気)。上位人気馬が逃げを打つケースがほとんどない中で、伏兵馬が粘り込んでいる。

そして先行馬は【2.3.1.28】、差し馬は【6.5.6.68】という成績。好走馬の数は差しが多く、勝率や複勝率も優勢。ただし、連対率は先行馬の方が高い。追い込みは【2.1.2.44】という成績。好走率は下がるが、キズナやディープスカイが勝利している。力がある馬ならば、脚質はどれでも問題ない。

過去10年の枠順別成績は、1枠が【5.2.1.12】でトップの成績。比較的少ないサンプル数の中で、優勝馬が5頭で連対率も35%と圧倒的な成績となっている。先週のオークスが1枠の2頭でワン・ツー決着しており、Cコース替わりでも引き続き同枠に注目したいところだ。その他の枠では2枠が2勝、4枠は未勝利だが連対率と複勝率が2番目に高い。なるべく内目の枠を引きたいような印象だ。