G1特集 第82回 東京優駿(日本ダービー)G1特集 第82回 東京優駿(日本ダービー)

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ドゥラメンテ ケタ違いの末脚で皐月賞を制覇

ドゥラメンテ
二冠制覇に挑むドゥラメンテ

共同通信杯2着からの直行で挑んだ皐月賞を、ケタ違いの末脚で突き抜けて優勝。初めての右回りだったせいか、4コーナーから最後の直線にかけて外に膨れてしまい、他馬に迷惑をかけると同時に距離をロスした。それがありながらもリアルスティールを豪快に差し切り、1馬身半抜けたパフォーマンスは強烈なインパクトだった。馬場自体が速かったため、歴代の皐月賞馬と比較して上位とはまだ言えないものの、超良血馬らしいスケールの大きさは感じさせる。今回は走り慣れた東京。デビューからすべて上がり1位を記録しているように、末脚がより生きる舞台だろう。荒々しい気性をコントロールし、平常心でレースができれば二冠制覇に近づく。

リアルスティール 逆転を信じて再び正攻法で

リアルスティール
巻き返しを狙うリアルスティール

脚を余したスプリングSとは対照的に、皐月賞では好ダッシュから鋭く飛び出して好位でレースの流れに乗った。平均ペースでも手ごたえ良く追走。最後の直線では完全に抜け出したものの、ドゥラメンテの豪脚に屈して2着に敗れた。正攻法の競馬で、力を出し切った上での結果だけに仕方がない。共同通信杯ではドゥラメンテに勝利しており、逆転の可能性にかけて今回、大一番に挑む。馬場の内側がいいだけに、前走同様ソツがないレース運びができれば十分勝機はあるだろう。できれば内目の枠を引きたいところだ。

サトノクラウン スタートを決めて、巻き返しを期す

サトノクラウン
名誉挽回を果たしたいサトノクラウン

前走皐月賞では1番人気に支持されたものの、スタートが決まらず後方寄りでの追走。ペース自体はそこそこ流れたが、4コーナーから最後の直線にかけての距離ロスは痛かった。外に張り出してきたドゥラメンテの影響も受け、苦しい競馬となった。着順は6着と誤算も、上がり3ハロンはリアルスティールと同じ。連勝は止まっても評価を下げることはできない。血統的には切れるタイプではないが、東京スポーツ杯2歳Sでは上がり33秒8をマーク。東京替わりに不安はない。本来は自在に立ちまわれるタイプであり、今度こそはレースの流れに乗りたい。

レーヴミストラル 3連勝で青葉賞を制覇

レーヴミストラル
青葉賞から一気に頂点を狙うレーヴミストラル

初勝利は3戦目となったが、その後はポンポンと3連勝。前走青葉賞では1番人気に応えて重賞初制覇を飾った。レースでは中団よりやや後ろで追走し、大外を回りながら最後の直線へ。スローペースだったため、横一線の追い比べが長く続いたが、ゴール手前でグイと抜け出した。半兄のアプレザンレーヴも青葉賞を制しており、本番では5着。皐月賞組を逆転するのは容易ではないものの、近年はウインバリアシオンやフェノーメノがダービーで2着と好走している。青葉賞そのもののパフォーマンスが強烈ではなくても、結果を出しているケースがあり、東京芝2400mを経験した点が強みとなるのだろう。相手は強くなるが一角崩しを狙う。

キタサンブラック 自分のレースに徹して粘り込み

前走皐月賞ではクラリティスカイにハナを行かせて2番手からの追走となったが、自分のレースはしっかりできた。スプリングSの勝因は展開の利によるものだが、決して弱い馬ではないことは一連の成績からわかる。クラリティスカイはNHKマイルCを制覇し、2戦目の500万クラスで2着に下したサトノラーゼンは、京都新聞杯を制した。切れるタイプではないが、先行して長くいい脚を使える。父ブラックタイドは、ディープインパクトの全兄。父系からは距離延長は全く問題がない。今回も自分のレースに徹して、粘り込みにかけたい。

サトノラーゼン 安定感あるレース運びで京都新聞杯を制覇

昨年7月にデビューするも勝ちみに遅く、初勝利は年明けの5戦目だった。しかし、昇級後にすぐに勝ち負けとなり、2走前のはなみずき賞を制して2勝目。返す刀で前走京都新聞杯も優勝し、重賞初制覇を飾った。デビュー以来、4着以下に敗れていない安定感がまずは光る。ディープインパクト産駒にしてはスマートなレースぶりで、好位追走から鋭い反応でサッと抜け出す形を持っている。前走はまさにその良さが出た。近年、京都新聞杯を制しダービーでも好走したキズナやトーセンホマレボシに比べると、もうワンパンチ欲しいところだが、底を見せてないのは事実だ。

タンタアレグリア 得意の条件で力を出し切る

3戦目となった東京芝2000mで見せた勝ちっぷりが強烈。ただ1頭次元が違う末脚で直線外から突き抜けた。次走のホープフルSは窮屈な競馬を強いられることになり7着。やはり左回りで広々とした東京コースの方が合っているタイプだ。ゆりかもめ賞で2着とすぐに巻き返し、その次に大寒桜賞で2勝目。前走青葉賞で2着と食い込んで、優先出走権を確保した。横一線の追い比べから内で抜けにかかったが、わずかにレーヴミストラルに及ばずという競馬だった。今回は皐月賞組が相手。自慢の決め手比べでも優位とは言えないが、自分の力はしっかりと出せるだろう。

ポルトドートウィユ ドゥラメンテと近親の良血馬

祖母にエアグルーヴがいる良血馬。皐月賞馬ドゥラメンテとは近親にあたる。デビューから期待され、着々とキャリアを積んできたが、ここの場に立つまでの道のりは平坦ではなかった。きさらぎ賞でルージュバックに敗れ、若葉Sでは1番人気に支持されながらも4着に敗退。皐月賞への出走を逃した。ダービー出走をかけた前走京都新聞杯でも1番人気で2着。結果的には賞金を加算することができ、目標は果たせたが煮え切らない競馬であったことも否めない。オープンクラスに入ってからの一連の走りを見ると、もう少し力をつけたい感じがある。今回、どこまで通用するか。

ミュゼスルタン 末脚は鋭く一発を狙う

昨年の新潟2歳Sの覇者。同レースでは1分33秒4のレコードで駆け抜け、アヴニールマルシェを下した。その後は骨折があり、今年のスプリングSまで休養を余儀なくされたが、7着ながら上がり3ハロンはメンバー中最速をマーク。スローペースで展開が向かなかったこと考えると悪くない内容。前走NHKマイルCもペースがあまり上がらず、内の先行馬が残る流れを外から差して3着。やはりここでも上がり3ハロンの33秒8は、メンバー中最速。負けて強しの競馬は見せている。距離延長がカギとなるが、展開次第では楽しみもありそうだ。

ミュゼエイリアン 皐月賞ではエンジンの差を痛感

前走皐月賞は勝負どころからリアルスティールを見ながら動くも、最後の直線に入るところでアッサリと置かれてしまった。毎日杯優勝の実績はあるものの、エンジン性能の差を感じさせられるレースっぷりだった。最近は好位につけることが多く、鋭い脚が使えてない。デビューから3戦は終いを生かす競馬を試みており、自在性自体はある。果たしてどのような乗り方がいいのかは難しいところだ。仮に今回、内目の枠を引くようならば再度正攻法の競馬になるだろうか。父スクリーンヒーロー、母父エルコンドルパサーはともにJCを優勝。東京芝2400mで上積みを期待したい。