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牡馬クラシックの頂点に位置づけられるレース。「競馬の祭典」と呼ばれ、東京芝2400mを舞台に3歳牡馬たちが一世一代の大勝負を繰り広げる。例年の施行時期は変わらないが、12年より2回東京開催の最終週に行われている。今年も2回東京は全12日間の日程。前半6日間がAコースで、7〜10日目がBコースを使用。そして11〜12日目がCコースとなっている。日本ダービーは12日目に行われる。よって今週はコース替わりで、Cコースを使用。同コース時の幅員は25〜35m。Aコースから6m外に仮柵が設けられている。Bコースからは3m外側に移動したことになる。
芝はイタリアンライグラスによるオーバーシードを使用している。JRAの発表によると、芝の生育は順調で全体的に良好な状態とのこと。全般的な傾向としては、馬場の内目を通った馬の方が有利だ。かなり外を回っての追い込みは苦しいはずだ。
過去10年、日本ダービーは一貫してCコースで行われている。その間、不良馬場で2回、稍重で1回レースが行われた。特にロジユニヴァースが勝利した09年は大変な不良馬場で、勝ち時計が2分33秒7と非常に時計を要した。通常、良馬場であれば2分23〜24秒台の決着が予想される。先週、オークスを勝利したミッキークイーンの勝ち時計は2分25秒0(良)。例年並みの時計の出方となっている。
スタートは正面スタンド前直線から。スタート後、平坦のホームストレッチを走り、ゴール板を一度通過。そこからグルリとコースを一周する。最初の1コーナーまでの距離は約350m。1コーナーから2コーナーにかけてはほぼ平坦。約450mある長いバックストレッチを通り、3コーナー手前にさしかかるところで緩い上り坂。3〜4コーナーにかけては下り坂になっている。最後の直線に入ると、途中からなだらかな上り坂(高低差2.1m)。東京競馬場全体の高低差は2.7mある。最後の直線距離は525.9mとなっている。
皐月賞よりも距離が400m伸び、舞台は中山から東京へ。小回りから広いコースになり、直線の長さもかなり伸びる。展開の紛れが少なくなり、馬の力がフルに発揮される舞台となる。ペースは平均からスローになることが多い。メンバー構成次第だが、引っ張る馬がいればそれほど遅くはならない。馬場がいい関係上、道中で13秒台のラップを踏むケースも少ない。後半の3〜4ハロンは11秒台が続くため、いい脚を長く要求される。
過去10年の脚質別成績は、逃げ馬が【0.2.1.7】。馬場の内側がいいとはいえ、簡単には粘り込めない。ただ、上位人気馬で逃げを打つケースも少ない。06年は4番人気のアドマイヤメインが2着に残った。力がある馬ならば逃げても問題はないだろう。
そして先行馬は【3.4.1.26】、差し馬は【5.3.7.76】という成績。好走馬の数は差しが多いが、勝率・連対率・複勝率はいずれも先行馬が上。追い込みは【2.1.1.39】で好走率は下がるが、キズナやディープスカイが勝利している。力がある馬ならば、脚質はどれでも問題ないだろう。
過去10年の枠順別成績は、1枠が【6.1.0.13】でトップの成績。昨年はワンアンドオンリーが、この枠を生かして好位につけて栄冠をもぎ取った。その他にはキズナや11年2着のウインバリアシオン、10年エイシンフラッシュなどが該当する。追い込み馬にとっては1回下げなければいけない枠だが、経済コースを通れる利点は大きい。最後の直線だけ進路を確保するために、外に出すことができればいい。勝ち馬は5枠より内に集中。6枠より外の優勝はない。特に7枠と8枠の成績はひと息だ。内枠が有利で、外目の枠は厳しい傾向と出ている。