競馬予想・競馬情報トップ > G1特集 > 日本ダービー(東京優駿) > 2015 > 血統分析
過去10年で7勝・2着6回・3着7回と、日本ダービーの主役であり続けているサンデーサイレンス(SS)および後継種牡馬の産駒たち。10年連続で馬券に絡んでおり、ワン・ツー・スリー・フィニッシュどころか掲示板独占というケースもあったほどだ。
出走数が多いためであって率としては飛び抜けているわけではないのだが、まずはSS系の中から買える馬・買えない馬をあぶり出すことが、日本ダービーの予想における常道だろう。
この表は右にスクロールできます。
父馬の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 7回 | 6回 | 7回 | 102頭 | 6.9% | 12.7% | 19.6% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 2回 | 0回 | 21頭 | 4.8% | 14.3% | 14.3% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 1回 | 2回 | 24頭 | 4.2% | 8.3% | 16.7% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 1回 | 1回 | 23頭 | 4.3% | 8.7% | 13.0% |
ナスルーラ系 | 0回 | 0回 | 0回 | 8頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
この表は右にスクロールできます。
日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2014.6.1 | 1 | 2 | ワンアンドオンリー | ハーツクライ | タイキシャトル |
2014.6.1 | 2 | 13 | イスラボニータ | フジキセキ | Cozzene |
2013.5.26 | 1 | 1 | キズナ | ディープインパクト | Storm Cat |
2013.5.26 | 2 | 9 | エピファネイア | シンボリクリスエス | スペシャルウィーク |
2012.5.27 | 1 | 10 | ディープブリランテ | ディープインパクト | Loup Sauvage |
2012.5.27 | 2 | 11 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
2011.5.29 | 1 | 5 | オルフェーヴル | ステイゴールド | メジロマックイーン |
2011.5.29 | 2 | 1 | ウインバリアシオン | ハーツクライ | Storm Bird |
2010.5.30 | 1 | 1 | エイシンフラッシュ | King's Best | Platini |
2010.5.30 | 2 | 8 | ローズキングダム | キングカメハメハ | サンデーサイレンス |
2009.5.31 | 1 | 1 | ロジユニヴァース | ネオユニヴァース | Cape Cross |
2009.5.31 | 2 | 12 | リーチザクラウン | スペシャルウィーク | Seattle Slew |
2008.6.1 | 1 | 1 | ディープスカイ | アグネスタキオン | Chief's Crown |
2008.6.1 | 2 | 7 | スマイルジャック | タニノギムレット | サンデーサイレンス |
2007.5.27 | 1 | 3 | ウオッカ | タニノギムレット | ルション |
2007.5.27 | 2 | 16 | アサクサキングス | ホワイトマズル | サンデーサイレンス |
2006.5.28 | 1 | 2 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2006.5.28 | 2 | 6 | アドマイヤメイン | サンデーサイレンス | ヘクタープロテクター |
2005.5.29 | 1 | 5 | ディープインパクト | サンデーサイレンス | Alzao |
2005.5.29 | 2 | 7 | インティライミ | スペシャルウィーク | ノーザンテースト |
SS後継種牡馬から出た1〜3着馬は10年間で17頭。各種牡馬のGI勝ち鞍や生涯成績をまとめると、以下の通りとなっている。
この表は右にスクロールできます。
種牡馬 | 現役成績 |
---|---|
スペシャルウィーク | 日本ダービー・ジャパンC/17戦10勝・着外1回 |
フジキセキ | 朝日杯3歳S/4戦4勝 |
アグネスタキオン | 皐月賞/4戦4勝 |
ネオユニヴァース | 皐月賞・日本ダービー/13戦7勝・着外1回 |
マンハッタンカフェ | 菊花賞・有馬記念・天皇賞(春)/12戦6勝・着外3回 |
ステイゴールド | 香港ヴァーズ/50戦7勝・着外13回 |
ハーツクライ | 有馬記念・ドバイシーマクラシック/19戦5勝・着外6回 |
ディープインパクト | クラシック三冠・ジャパンCなど/14戦12勝・失格1回 |
ブラックタイド | スプリングS/22戦3勝・着外10回 |
共通項を探せば、まずは2400m以上のGI勝ち鞍。早期引退を余儀なくされたフジキセキとアグネスタキオンを除けば、各馬の主戦場は芝2400m以上だったといえる。着外数の少なさも特徴で、何度も負けているステイゴールドとハーツクライもGIでの僅差2〜3着は多く、ある意味では大舞台での安定感は示してきた。唯一の例外がブラックタイド(産駒マイネルフロストが3着)だが、これは「ディープインパクトの兄」という血統で何とか3着に踏ん張った、といったところだろうか。
SS後継種牡馬の産駒について、母父の系統別成績を調べてみる。ミスタープロスペクター系が未勝利である点、「その他の系統」からはオルフェーヴルの1着があるだけという点が特徴だ。
この表は右にスクロールできます。
母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサー系 | 4回 | 3回 | 3回 | 46頭 | 8.7% | 15.2% | 21.7% |
ナスルーラ系 | 1回 | 2回 | 1回 | 19頭 | 5.3% | 15.8% | 21.1% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 0回 | 1回 | 9頭 | 11.1% | 11.1% | 22.2% |
ミスタープロスペクター系 | 0回 | 1回 | 2回 | 15頭 | 0.0% | 6.7% | 20.0% |
その他の系統 | 1回 | 0回 | 0回 | 13頭 | 7.7% | 7.7% | 7.7% |
また、SS後継種牡馬の産駒で連対を果たした馬は、母系からマイル適性を受け継いでいる点に注意したい。
この表は右にスクロールできます。
連対馬 | 母父などの現役時成績 |
---|---|
インティライミ | 母父ノーザンテーストは1400mG1勝ち馬 |
ディープスカイ | 母父Chief's Crownは米BCジュヴェナイル勝ち馬 |
ロジユニヴァース | 母父Cape CrossはマイルG1勝ち馬 |
リーチザクラウン | 母父Seattle SlewはダートのマイルG1勝ち馬 |
オルフェーヴル | 兄ドリームジャーニーは朝日杯勝ち馬 |
ウインバリアシオン | 母父Storm Birdは1400mG1勝ち馬 |
ディープブリランテ | 母父Loup Sauvageは仏2000ギニー2着/近親に阪神JF勝ち馬 |
フェノーメノ | 母父Danehillは1200mG1勝ち馬 |
キズナ | 母父Storm Catは米BCジュヴェナイル2着 |
ワンアンドオンリー | 母父タイキシャトルはマイルCS、安田記念勝ち馬 |
イスラボニータ | 母父Cozzeneは米BCマイル勝ち馬 |
ちなみに母父SS系という馬は29頭が出走し、勝ち星ゼロ、2着が4回。1番人気7着のフサイチホウオー、2番人気5着のロゴタイプやトゥザワールドなど期待を裏切ることも多く、頭では買いづらい存在だ。
続いてSS系以外の種牡馬から出た1〜3着馬を見てみよう。
2007年1着のウオッカと2008年2着のスマイルジャックは父タニノギムレット(日本ダービーを勝つなど8戦5勝・4着以下なし)、2013年2着のエピファネイアは父シンボリクリスエス(有馬記念を勝つなど15戦8勝・着外なし)。ウオッカの母父ルションはマイルG1勝ち馬で、スマイルジャックには朝日杯勝ち馬マルゼンスキーの血が入っているほか、自身もマイル重賞を後に勝利する。エピファネイアの母は桜花賞2着のシーザリオだ。つまり、ここでも「父の2400m以上適性および安定感」×「マイル適性」の重要性が浮かび上がっている。
ノーザンダンサー系から出た1〜3着馬は計4頭。父は、キングジョージ勝ち馬オペラハウス、伊ダービー馬ホワイトマズル、JCダート勝ち馬クロフネ、米クラシック二冠馬Big Brownと、スタミナ&パワー型の種牡馬たちだ。
ミスタープロスペクター系ではKing's Best(英2000ギニー勝ち馬)産駒エイシンフラッシュが1着、キングカメハメハ(NHKマイルC)産駒のローズキングダムが2着、ベルシャザールが3着。いずれもKingmamboの血を引いたマイラー系種牡馬で、この系統には注意が必要だ。またエイシンフラッシュはノーザンダンサーの5×6、ローズキングダムはノーザンダンサーの5×5×5、ベルシャザールはノーザンダンサーの5×5×4のインブリードを持っていた。
日本ダービーでの本命は、まずSS後継種牡馬の産駒では「父に2400m以上のGI勝ちあり/大崩れのなかったタイプ」×「母父や母系からマイル適性を受け継いでいる」というタイプ。ちなみにSS後継種牡馬から出た日本ダービー勝ち馬は、すべて1〜3番人気だった。
合致するのは父ディープインパクト×母父Storm Catのリアルスティール。キズナと同じ配合であり、嫌う理由はない。
SS系以外から馬券に加えるとするなら、ヘイルトゥリーズン系は「2400m以上適性および安定感×マイル適性」という配合、ノーザンダンサー系は「スタミナ&パワー型」、ミスタープロスペクター系は「Kingmamboの血を引きマイルG1勝ちのある種牡馬でノーザンダンサーの血も濃いほうがいい」といった点をチェック。
逆転の可能性を秘めるのは父キングカメハメハでノーザンダンサーの血を引くレーヴミストラル。父スクリーンヒーローの安定感に目をつぶればミュゼエイリアン(母父エルコンドルパサー)も面白い。
ドゥラメンテは母父SSがネックで、2〜3着ならあるのだが……。サトノクラウンは父Marjuがマイラーという点がマイナス材料だ。
この表は右にスクロールできます。
父 | ディープインパクト Deep Impact 2002年 鹿毛(早来町) |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to |
---|---|---|---|---|---|
Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
Mountain Flower | Montparnasse | ||||
Edelweiss | |||||
*ウインドインハーヘア Wind In Her Hair 1991年 鹿毛(愛) |
Alzao 1980年 |
Lyphard | Northern Dancer | ||
Goofed | |||||
リアルスティール Real Steel(JPN) 牡 3歳 父10歳・母6歳時産駒 2012年 鹿毛(安平町) |
Lady Rebecca | Sir Ivor | |||
Pocahontas | |||||
Burghclere 1977年 |
Busted | Crepello | |||
Sans Le Sou | |||||
Highclere | Queen's Hussar | ||||
Highlight | |||||
Storm Cat 1983年(米) |
Storm Bird 1978年(加) |
Northen Dancer | Neactic | ||
Natalma | |||||
South Ocean | New Providence | ||||
Shining Sun | |||||
Terlingua 1976年 |
Secretariat | Bold Ruler | |||
Somethingroyal | |||||
母 | *ラヴズオンリーミー Loves Only Me 2006年 鹿毛(米) |
Crimson Saint | Crimson Satan | ||
Bolero Rose | |||||
Monevassia 1994年 |
Mr.Prospector 1970年(米) |
Raise a Native | Native Dancer | ||
Raise You | |||||
Gold Digger | Nashua | ||||
Sequence | |||||
Miesque 1984年 |
Nureyev | Northern Dancer | |||
special | |||||
Pasadoble | Prove Out | ||||
Santa Quilla |