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過去10年のうち9年はサンデーサイレンス(SS)系種牡馬が連対している。SS系の勝率自体は5.1%と大きなアドバンテージはないし、出走頭数の多さで稼いだ好成績とも受け取れるが、連対率16.5%は主要系統中トップの数字。またSS系は、1〜3番人気時には15頭中6頭が連対(1勝・2着5回/連対率40%)、4番人気以下では64頭中7頭が連対(3勝・2着4回/連対率10.9%)と、人気にかかわらず上位争いできるのもポイントだ。
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日付L | 着 | 番 | 馬名 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|---|---|
2015.11.1 | 1 | 8 | ラブリーデイ | キングカメハメハ | ダンスインザダーク |
2015.11.1 | 2 | 14 | ステファノス | ディープインパクト | クロフネ |
2014.11.2 | 1 | 4 | スピルバーグ | ディープインパクト | Lycius |
2014.11.2 | 2 | 1 | ジェンティルドンナ | ディープインパクト | Bertolini |
2013.10.27 | 1 | 7 | ジャスタウェイ | ハーツクライ | Wild Again |
2013.10.27 | 2 | 9 | ジェンティルドンナ | ディープインパクト | Bertolini |
2012.10.28 | 1 | 12 | エイシンフラッシュ | King's Best | Platini |
2012.10.28 | 2 | 4 | フェノーメノ | ステイゴールド | Danehill |
2011.10.30 | 1 | 12 | トーセンジョーダン | ジャングルポケット | ノーザンテースト |
2011.10.30 | 2 | 7 | ダークシャドウ | ダンスインザダーク | Private Account |
2010.10.31 | 1 | 2 | ブエナビスタ | スペシャルウィーク | Caerleon |
2010.10.31 | 2 | 7 | ペルーサ | ゼンノロブロイ | Candy Stripes |
2009.11.1 | 1 | 3 | カンパニー | ミラクルアドマイヤ | ノーザンテースト |
2009.11.1 | 2 | 2 | スクリーンヒーロー | グラスワンダー | サンデーサイレンス |
2008.11.2 | 1 | 14 | ウオッカ | タニノギムレット | ルション |
2008.11.2 | 2 | 7 | ダイワスカーレット | アグネスタキオン | ノーザンテースト |
2007.10.28 | 1 | 1 | メイショウサムソン | オペラハウス | ダンシングブレーヴ |
2007.10.28 | 2 | 9 | アグネスアーク | アグネスタキオン | ベリフア |
2006.10.29 | 1 | 14 | ダイワメジャー | サンデーサイレンス | ノーザンテースト |
2006.10.29 | 2 | 10 | スウィフトカレント | サンデーサイレンス | Machiavellian |
ただ、ミスタープロスペクター系が2勝(馬券に絡んだ5頭は1〜5番人気)、ナスルーラ系も2勝(馬券に絡んだ3頭は5番人気以下)、その他のヘイルトゥリーズン系が1勝(1〜3番人気に推された3頭がすべて馬券圏内)、ノーザンダンサー系が1勝(唯一の1番人気メイショウサムソンが勝利)と、各系統から勝ち馬が出ている。
イメージとしては「連軸または3連複の軸なら人気サイドのヘイルトゥリーズン系〜SS系」、「ミスタープロスペクター系とノーザンダンサー系は人気なら買い」、「人気薄の激走を期待できるのはSS系とナスルーラ系」といったところだ。
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父馬の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
サンデーサイレンス系 | 4回 | 9回 | 4回 | 79頭 | 5.1% | 16.5% | 21.5% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 1回 | 1回 | 2回 | 18頭 | 5.6% | 11.1% | 22.2% |
ミスタープロスペクター系 | 2回 | 0回 | 3回 | 22頭 | 9.1% | 9.1% | 22.7% |
ナスルーラ系 | 2回 | 0回 | 1回 | 24頭 | 8.3% | 8.3% | 12.5% |
ノーザンダンサー系 | 1回 | 0回 | 0回 | 31頭 | 3.2% | 3.2% | 3.2% |
連対馬の父が芝2400m・G1で残した成績は以下の通りだ。
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連対馬の父 | 芝2400m・G1実績 |
---|---|
サンデーサイレンス | 不出走(日本ダービー、オークス、ジャパンCの勝ち馬を多数輩出) |
オペラハウス | キングジョージ1着 |
アグネスタキオン | 不出走(日本ダービー馬を輩出/兄は日本ダービー馬) |
タニノギムレット | 日本ダービー1着 |
ミラクルアドマイヤ | 不出走(兄は日本ダービー馬/父は凱旋門賞馬) |
グラスワンダー | 不出走(ジャパンC勝ち馬を輩出) |
スペシャルウィーク | 日本ダービー1着/ジャパンC1着 |
ゼンノロブロイ | ジャパンC1着 |
ジャングルポケット | 日本ダービー1着/ジャパンC1着 |
ダンスインザダーク | 日本ダービー2着(姉はオークス馬) |
King's Best | 愛ダービー11着(英ダービー馬を輩出) |
ステイゴールド | 香港ヴァーズ1着 |
ハーツクライ | ドバイシーマクラシック1着/ジャパンC2着 |
ディープインパクト | 日本ダービー1着/ジャパンC1着 |
キングカメハメハ | 日本ダービー1着 |
各国のダービーをはじめとする芝2400m・G1への適性が認められるラインナップ。種牡馬自身に2400mの実績がなくとも、G1級の活躍産駒を多数出している。
天皇賞(秋)の勝ち馬自身にも芝2400m・G1好走馬が多い。メイショウサムソン、ウオッカ、エイシンフラッシュは日本ダービー馬、ブエナビスタはオークス馬。また、ダイワメジャー、ジャスタウェイ、スピルバーグ、ラブリーデイは日本ダービーに出走している。トーセンジョーダンは天皇賞以前に芝2400m・G1を走っていないが、次走でジャパンC2着と好走した。
8歳になって本格化したカンパニーという特殊な例を除けば、芝2400m・G1の経験はかなり重要といえるだろう。
以下は母父の系統別成績。数・率ともノーザンダンサー系が一歩リードしている。
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母父の系統 | 1着 | 2着 | 3着 | 出走 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ノーザンダンサー系 | 5回 | 6回 | 2回 | 49頭 | 10.2% | 22.4% | 26.5% |
ミスタープロスペクター系 | 1回 | 1回 | 0回 | 18頭 | 5.6% | 11.1% | 11.1% |
ナスルーラ系 | 1回 | 1回 | 6回 | 38頭 | 2.6% | 5.3% | 21.1% |
サンデーサイレンス系 | 1回 | 1回 | 1回 | 45頭 | 2.2% | 4.4% | 6.7% |
その他のヘイルトゥリーズン系 | 0回 | 0回 | 0回 | 3頭 | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
その他の系統 | 2回 | 1回 | 1回 | 21頭 | 9.5% | 14.3% | 19.0% |
父SS系から出た天皇賞(秋)勝ち馬を見ると、ダイワメジャーは母スカーレットブーケ、ブエナビスタは母ビワハイジ、ジャスタウェイは母父Wild Againが米BCクラシック勝ち馬、祖母シャロンが米G1馬、スピルバーグは兄に米G1馬Flower AlleyやマイルCS勝ち馬トーセンラーがいる。父SS系ならば、母系や兄姉に活躍馬がいる良血配合を狙うのがセオリーといえそうだ。
父SS系以外の天皇賞(秋)勝ち馬は、オペラハウス×ダンシングブレーヴ(英2000ギニー)のメイショウサムソン、タニノギムレット×ルション(ムーランドロンシャン賞)のウオッカ、ミラクルアドマイヤ×ノーザンテースト(フォレ賞)のカンパニー、ジャングルポケット×ノーザンテーストのトーセンジョーダンと、これらは「父に長距離の、母父にはマイルへの対応力あり」といったイメージ。
父がミスタープロスペクター系の場合は逆になって、King's Best(英2000ギニー)×Platini(ミラノ大賞)のエイシンフラッシュ、キングカメハメハ(NHKマイルC)×ダンスインザダーク(菊花賞)のラブリーデイと「父にマイルの、母父に長距離の対応力あり」パターンとなるのが面白い。
過去10年の勝ち馬は、ダイワメジャーが父サンデーサイレンス15歳時、母スカーレットブーケ13歳時の産駒であるなど、父または母または双方が10歳を超えている時に生まれた子がほとんど。例外はトーセンジョーダン(父ジャングルポケットが8歳、母エヴリウィスパーが9歳の時の産駒)だけだ。
天皇賞(秋)で狙うべき馬としては、まず「父の芝2400m・G1適性」と「自身の芝2400mG1実績・経験」が必須条件。父馬または母馬が10歳以上の時の産駒であればベターだ。母父がノーザンダンサー系なら安定感が増す。以上を前提に、次の3パターンに当てはまるかどうかをチェックしたい。
(1)父SS系×優秀な母系……人気サイドを連軸または3連複の軸とする
(2)父ミスタープロスペクター系マイラー×母父が長距離系……人気サイド
(3)父は上記以外の長距離型×母父マイラー型
父SS系からはリアルスティール。父ディープインパクト×母父ノーザンダンサー系Storm Catで父10歳時の産駒。曾祖母が全欧古馬チャンピオンのミエスクなど母系も超一流で、自身に日本ダービー4着の経験あり。人気になれば連軸または3連複の軸として活用したい。アンビシャスは自身の芝2400mG1実績・経験、ルージュバックは父マンハッタンカフェの芝2400mG1実績などで見劣る。
父ミスタープロスペクター系からは昨年の勝ち馬ラブリーデイで文句なし。モーリスは父がジャパンC勝ち馬スクリーンヒーローという点はいいのだが、自身に2400mG1経験がなく、長距離型×長距離型の配合もネックとなる。
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父 | ディープインパクト Deep Impact 2002年 鹿毛(早来町) |
*サンデーサイレンス Sunday Silence 1986年 青鹿(米) |
Halo 1969年(米) |
Hail to Reason | Turn-to |
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Nothirdchance | |||||
Cosmah | Cosmic Bomb | ||||
Almahmoud | |||||
Wishing Well 1975年 |
Understanding | Promised Land | |||
Pretty Ways | |||||
Mountain Flower | Montparnasse | ||||
Edelweiss | |||||
*ウインドインハーヘア Wind In Her Hair 1991年 鹿毛(愛) |
Alzao 1980年 |
Lyphard | Northern Dancer | ||
Goofed | |||||
リアルスティール Real Steel(JPN) 牡 4歳 父10歳・母 6歳時産駒 2012年 鹿毛(安平町) |
Lady Rebecca | Sir Ivor | |||
Pocahontas | |||||
Burghclere 1977年 |
Busted | Crepello | |||
Sans Le Sou | |||||
Highclere | Queen's Hussar | ||||
Highlight | |||||
Storm Cat 1983年(米) |
Storm Bird 1978年(加) |
Northen Dancer | Neactic | ||
Natalma | |||||
South Ocean | New Providence | ||||
Shining Sun | |||||
Terlingua 1976年 |
Secretariat | Bold Ruler | |||
Somethingroyal | |||||
母 | *ラヴズオンリーミー Loves Only Me 2006年 鹿毛(米) |
Crimson Saint | Crimson Satan | ||
Bolero Rose | |||||
Monevassia 1994年 |
Mr.Prospector 1970年(米) |
Raise a Native | Native Dancer | ||
Raise You | |||||
Gold Digger | Nashua | ||||
Sequence | |||||
Miesque 1984年 |
Nureyev | Northern Dancer | |||
Special | |||||
Pasadoble | Prove Out | ||||
Santa Quilla |