ノーザンファーム早来
厩舎リポート

いつもに増して順調!ドラ1候補がズラリ!!

今年の取材日当日は昨年の比ではないほどの記録的な大雪に……。

昨年は朝日杯FSの勝ち馬グレナディアガーズ、2着馬ステラヴェローチェをピックアップしたが、今年は1m先も見えない猛吹雪。しかし未来のスーパーホースは、きっとそんな環境の中でも浮かび上がって見えるに違いない!例年通り牝馬の村上厩舎から紹介していこう。


村上厩舎(牝馬)村上隆博厩舎長

村上厩舎長

セットプレイ19
(父キタサンブラック)

順調に進んでいて5月中に移動できればと考えています。キタサンブラック産駒はうちの厩舎に2頭いて、共通しているのは骨量の多さ。現状ではスピード勝負より、長いところのイメージがあります。負荷をかけても精神的に落ち着いているし、追い込んでもドッシリ構えているのは大きな武器になるでしょう。状態次第でというよりは、最初からある程度長めの距離を走らせたいので、無理せず9月デビューを目標にしています

村上厩舎長

マルシアーノ19
(父キングカメハメハ)

今年に入って馬体が上に伸びてきました。2月中は焦らずにセーブして乗り込んだことで、幅が出てきて目に見えて良い体になってきました。ペースを上げて、刺激を与えようというところです。今は馬自身が体を作っている状態。最近のトレンドの6月デビューとはいかないと思いますが、本当にこれから先が楽しみな逸材です

今年は「体力的には過去一番」と自信を持って本州に送り込む。上記2頭以外に注目馬を聞いたところ、真っ先に出た名前が、テディーズプロミス19(父ディープインパクト)。
「一番早く使えるくらい仕上がりの順調さには自信があります。この時期に、こんなタフなディープ産駒を見たことがありません。この馬を基準にしたら、他の馬を褒めにくくなる」と笑って教えてくれました。
あとは、村上厩舎として初重賞勝利を飾った初仔のアドマイヤミヤビ19(父ロードカナロア)の名前も。「ミヤビをしのぐスピード感がある」と期待している様子でした。

山根厩舎(牝馬)山根健太郎厩舎長

山根厩舎長

シンハリーズ19
(父ミッキーアイル)

まだ410キロと小柄です。この先、成長がありそうなので、待ちながら調教している段階ですね。ただ他の馬との比較ではゆっくりでも、乗っている本数は多く、スピード感と素軽さは厩舎の中では目立つ存在。長い距離を我慢させて乗るよりは、マイルくらいを気持ちよく走ったほうが良いタイプです

山根厩舎長

ゴーマギーゴー19
(父ハーツクライ)

体高はそれほどでもないのですが、身が入っていて逞しく見えます。実際に動かしてみても、スピード感は抜群。ハーツクライ産駒は、ゆっくり長く脚を使うイメージの馬が多かったのですが、この馬は脚の回転が速く、見たことがないタイプです。乗り手の指示にも従順でスッとギアが上がるところも良いですね

一昨年に厩舎を開業。昨年が初年度だった山根厩舎は、小倉2歳Sをメイケイエールで重賞初勝利を果たすなど、順調なスタートを切っている。
そんな山根厩舎の2歳世代は軒並み動きのレベルが良いとのこと。「1番と2番は出ちゃったからな〜」と言いながらも、誰もが目が惹かれる存在だというカヴァートラブ19(父ディープインパクト)と、カロンセギュール19(父ルーラーシップ)の名前が挙がりました。

野崎厩舎(牝馬)野崎孝仁厩舎長

野崎厩舎長

ランニングボブキャッツ19
(父ヘニーヒューズ)

見た目通りの力強さがありますね。血統通りダートでの活躍が期待できそうです。パワーが並の馬とは違うので、この馬は間違いないと思います。ダートの中距離は、ノーザンファームが弱点とするカテゴリーでもあるので、牧場全体の主役にもなれる器だと思います

野崎厩舎に来たら、この馬について聞こうと最初から決めていました。それがレディスキッパー19(父ハーツクライ)。
「この馬だけ騒いで、あとは静かに取材を受けたいと思わせるくらい、すごい完成度をしていますよ(笑)」
と、こちらの期待に応えてくれた野崎厩舎長。今年は終始自信がある様子でした。他にはラルケット19(父ロードカナロア)に「少し注目してください」とのことでした。

岡厩舎(牝馬)岡真治厩舎長

岡厩舎長

オリエンタルポピー19
(父エピファネイア)

イヤリングから来た時は、早くにデビューできる印象ではなかったのですが、前の組に追いつき、さらには追い越して、今では厩舎のトップグループ。エピファネイアの仔に多い前進気勢を感じます。それでも距離はある程度あって良いのかなと思います。後方で脚を溜めて一瞬の切れ味を生かすタイプの馬。4月に移動して、新潟でデビューできたら良いかなと考えています

その他の注目は、サトノレイナスの半妹であるバラダセール19(父ハーツクライ)。3月末に移動して、お姉さん同様6月にもファンの前に姿をお披露目する可能性も十分ありそうです。
事務局の宮本さんのイチ押しは、ベルアリュールU19(父ドゥラメンテ)でした。

佐藤厩舎(牝馬)佐藤洋輔厩舎長

佐藤厩舎長

ヨゾラニネガイヲ19
(父ロードカナロア)

年末まではフラフラ走るところがあったのですが、今年に入って坂路でも真っすぐ走れるようになってきて、確かな成長を感じます。カナロアの仔は萎んでしまう心配があったのですが、見て分かるようにボリュームのある体のまま、ここまで来ることができました。まだまだ良くなると思いますが、ここまではとにかく順調。マイルでの活躍が見込めます

佐藤厩舎長

リッチダンサー19
(父ドゥラメンテ)

年明けは520キロあったのですが、ここにきて490キロ台になって、ようやく体が締まってきた印象です。自分の移動時期が分かっているのかもしれませんね(笑)。これは走ってもらわないと困ります。クラブの馬だからか、撮影にも慣れていますし、立ち姿にオーラを感じます

昨年も半兄を注目馬に挙げていただいたスイープトウショウ19(父キタサンブラック)。
「仕上がりは順調で、予定通りに来ました。キタサンブラック産駒ということで、まだ掴みにくいところはありますが、動きから良いものを持っていることは間違いないと思います」

木村厩舎(牡馬)木村浩崇厩舎長

木村厩舎長

クルソラ19
(父ハーツクライ)

もともと馴致していた人から“一番、気性が悪い”と聞いていた馬。イヤリングから来た時も、角馬場も曲がれないし坂路も右に行ったり左に行ったり。最初は、相当苦労させられると思ったのですが、思ったより悪くなりませんでした。むしろ何もしなくてもサーッと上がってくる脚を見ると、“まだトモも甘いのにひょっとして超大物?”と思わせる雰囲気はあります。とにかく今は我慢できているので、このまま我慢したらどれだけ走れるのか楽しみですね

木村厩舎長

コンドコマンド19
(父ディープインパクト)

クルソラ19とは真逆の優等生。乗り味も良いけど、とにかく性格が素晴らしく、絶対にバカなことをしないタイプ。学習能力が高くて、同じ失敗を二度しないですね。サンデーレーシングでも期待がかかる馬だと思いますが、その期待値通りの素晴らしい素質を持っていますよ

他の馬でかなり自信があると話すのが、ブルーダイアモンド19(父ドゥラメンテ)。半兄はアリストテレス。
「一昨年(サリオス他)、去年(ステラヴェローチェ他)と走ったので、今年は何頭かに引っ張ってもらって、少しひと休みかなと思っていましたが、予想以上に各馬が成長してくれた」
と自信を隠せない木村厩舎長。
「僕は嘘を言わないので」
そんな厩舎長の言葉で、締めさせていただきます。

伊藤厩舎 (牡馬)伊藤隆行厩舎長

伊藤厩舎長

シロインジャー19
(父ジャスタウェイ)

アクシデントなくここまで来ており、イヤリングから今まで常にトップ集団にいます。ピッチ走法というわけでもないのですが、見ていてもスピード能力は相当高いことが分かります。半姉がメイケイエール(父ミッキーアイル)ですから、距離は短いほうが活躍できるかもしれません

伊藤厩舎長

ルミナスパレード19
(父ドゥラメンテ)

今年は場長が変わったこともあって、全体的に運動量は増えたのですが、へこたれる馬も少なく順調にここまで来ました。その中でも同馬は、厚みのある馬体が一度も崩れることなく、ここまで成長してきたのは大きな強みですね。6月東京のマイル戦を目標に掲げています

「他にオススメの馬はいますか」と尋ねると、「コンドコマンド19」と木村厩舎の馬を挙げ、とぼけてみせた伊藤厩舎長。
しかし、もちろん自厩舎にも素質馬は溢れており、ウォークロニクル19アールブリュット19のキズナ産駒2頭は自信がある様子でした。あとは、ドナブリーニ19(父キタサンブラック)も期待値は高いようで注目です。

山内厩舎 (牡馬)山内大輔厩舎長

山内厩舎長

エクストラペトル19
(父イスラボニータ)

背中が柔らかく動かして良い馬です。最初は幼い体をしていたけど、乗り込むにつれて気持ちも入っていたし、体型も良くなってきました。厩舎の中でも進んでいるので、早期デビューは叶うと思います

山内厩舎長

タリサ19
(父Shalaa)

あまり馴染みがない血統ではあるのですが、早い時期から北海道の短いところを狙っていこうと決まっていたので、その目標通りに育ってくれました。ハードなトレーニングも克服してくれたので、POG向きかもしれません。短いところでしっかり活躍してくれそうです

「今年は大人しめに書いておいてください」と、控えめな山内厩舎長でしたが、「調教量を増やしたわりに乗り越える馬が多かったから、ひょっとしたら大物が隠れているかも」とも。
そんな中1頭挙げていただいたのが、ドバイマジェスティ19(父ハーツクライ)。半兄のアルアインも山内厩舎でした。
「アルアインが良すぎたから、どうしても厳しいジャッジになってしまいます。ただ、ここに来て成長曲線は大きく上に向いているので、このペースで上昇してくれれば秋は楽しみかもしれません」
あと穴っぽいところでは、ティッカーコード19 (父ミッキーアイル)が注目とのことです。

桑田厩舎(牡馬)桑田裕規厩舎長

桑田厩舎長

グリューネワルト19
(父ルーラーシップ)

3月下旬には移動できるほど順調にきています。調教を重ねる毎に気が入ってきており、見た目も動きもパワフルです。おっとりした気性が研ぎ澄まされていってる感じがしますね

桑田厩舎長

ティロレスカ19
(父ドゥラメンテ)

柔らかい走りをしていて大物感を感じさせます。距離が延びて良さが出るタイプですので、慌てて使うというよりは、しっかりと作り込んでクラシック王道を狙いたいですね。品も感じるし、ザ・サラブレッドという印象の1頭です

厩舎の勢いをつけるように初陣で予定しているのは、パンデイア19(父モーリス)「楽な手応えで坂路をすいすいと上がっており、状態に関しては文句ありません」と話してくれました。
もう1頭挙げていただいたのが、クロウキャニオン19(父キングカメハメハ)。「速攻タイプではありませんが、気は良いので初戦から力を出せそう」とのこと。血統的にも当然外せない1頭です。