ノーザンファーム空港 厩舎リポート

各厩舎長の"イチオシ"を聞いた!

今年も午前中は調教を見学し、午後は厩舎を回った。各厩舎期待の面々を、馬体を見ながら解説していただいた。

東谷智司厩舎長

A−3厩舎(牝馬)
東谷智司厩舎長

ルシルク17(父ディープインパクト)

「5月生まれですが、体が驚くほど立派。加減していたらブクブク太ってしまうので、能力に合わせて、ハードなメニューを組んでいます。先日(シルクの)会員さんが10口買ったから、と訪ねて来られました。友達がアーモンドアイを持っていたから、自分も……と力が入っているそうです。この馬で、多くの人を喜ばせたいですね」

トップセラー17 (父ルーラーシップ)

「心肺能力が高くて息の戻りが早いです。他の馬と同じメニューをやっても、1頭だけ楽々こなしていて、全然堪えていない。なので、早くレースに使って、実戦を交えて成長していったほうがいいと思っています。ルーラーシップの仔ですが、今のところゲートにも不安はありません」

(編)……他に注目馬を聞いたところ里見オーナーも絶賛していたサトノユリア17(父ロードカナロア)の名前が挙がりました。フラニーフロイド17(父ダイワメジャー)、スネガエクスプレス17(父リアルインパクト)はともに、馬格があって早期デビューが予定されているとのことでした。

大木誠司厩舎長

A−1厩舎(牡馬)
大木誠司厩舎長

ウィンターコスモス17 (父ディープインパクト)

「最初は力が足りなかったけど、年が明けてグンと良くなってきました。軽い感じでバネが効いた走りをしますが、まだ後ろが弱いので、これからまだまだ成長するでしょう。ディープの仔は前向き過ぎる馬が多いけど、この馬は気持ちが入りすぎず、自分のペースで走れるところが長所だと思います」

プリームス17(父ノヴェリスト)

「1番進んでいる組ですね。ノヴェリストの産駒は短いところで結果が出ているけど、前向きな気性によるもので、本質は長いところ向き。この馬は父の産駒らしからぬ落ち着きがあるので、血統のままに距離の融通は利くはずです。馬の態勢は整っているので、我々も早く競馬場で見たいです」

(編)……どちらかと言うと今年は謙虚……それ以上に弱気なコメントが多かった大木厩舎長。その理由を尋ねると、「そんな良いことが続くわけがない。一生分の運は使ったよ」とのこと。
A−1厩舎では、一昨年はレイデオロ、昨年はワグネリアンで2年連続ダービーを制覇。だからこその慎重な言葉選びなのかもしれません。
だけど、一昨年も大木厩舎長のテンションは淡々としていた気が……。
「俺の言葉は当てにならないから」と話しながら笑顔で去って行きました。

佐々木淳史厩舎長

R厩舎(牡馬)
佐々木淳史厩舎長

リビングプルーフ17(父ルーラーシップ)

「走りに対して前向きで、フォームも柔らかいですね。ルーラーの産駒はこの時期、頼りない面が残っているのですが、現段階でしっかりしているなと感じます。ただ、トモがまだ高いので、そこは成長の余地を残していますね。しっかりしているので、4月には移動予定。レースを使いつつ成長していくイメージです。血統的にはテトラドラクマの下ですので注目度は上がっているかと思いますが、その期待以上の成績を残してくれると思いますよ」

チェリーコレクト17 (父ハーツクライ)

「ハーツの仔なのと、年末の感じから時間はかかるかも≠ニ覚悟していたのですが、暖かくなって一気に馬が変わりました。緩い馬は崩れちゃうんですが、体幹がしっかりしているので立ち上がっても崩れないんです。男馬らしい我の強さを持ち合わせているので、競走馬としては良い気性。6月に1つ勝って、一息入れてさらに成長を促すイメージを抱いています」

アパパネ17 (父ディープインパクト)

「この血統を手掛けるのは初めてなので、兄たちと比較はできないのですが、血統表を見なくても、豪快で大きな走りをする良い馬だと思います。この血統は気性面が難しいというのは聞いていました。実際、1歳の時に悪くなりそうだったんですが、しっかりと教育したら、そういう面を見せなくなりましたね。ポテンシャルが高いことは間違いないですから、意思疎通がしっかり取れる馬に成長していってほしいです」

(編)……取材時に気になったのは、午前中にアパパネ17と一緒に周回していたコンドコマンド17(父ディープインパクト)。
この馬に関しては、「今が成長期で成長の余地をまだ残していますが、間違いなく素質は高い。GWの頃には見た目からして違う馬になっているはずです」とのこと。
ちなみに、この2頭に関しては、きさらぎ賞を勝ったダノンチェイサーと比べても遜色ないそうです。そんな言葉を聞いたら、期待しないわけにはいきません!

他ではモスカートローザ17(父ロードカナロア)、パレスルーマー17(父オルフェーヴル)、シーイズトウショウ17(父ジャスタウェイ)の名前が挙がりました。

飯野義勝厩舎長

A−2厩舎(牝馬)
飯野義勝厩舎長

ショウリュウムーン17(父ジャスタウェイ)

「お母さんはマイル前後で活躍(チューリップ賞勝利)したのですが、この仔は精神的にも落ち着いているので、もう少し長めの距離が良さそう。6月阪神の1800mをイメージしています。調教でも常に一生懸命走ってくれるので、レースが今からでも待ち遠しいですね」

ツルマルワンピース17(父オルフェーヴル)

「半兄のブラストワンピースの再来……とは性別も違うので言えませんが、脚が速いことはふだんの動きから間違いないところ。イヤリングから移動して来たときに、扱いが難しそうな雰囲気があったので、大事にしてきた結果、今は落ち着いています。このままテンションが上がらず、競走能力をレースですべて出し切ってくれれば、兄の名に恥じない結果が出てくれるはずです」

リアアントニア17 (父ディープインパクト)

「6月の新馬戦を狙っていきます。牧場の中でも一番、成長が早いんじゃないですか。1歳の頃から、大人びた走りというか、素質が開花しっ放しという雰囲気です。ダノンファンタジーと同じ中内田厩舎。昨年は東京に連れて行って、グランアレグリアに敗れているので、今年は阪神じゃないですかね。どっちに行っても勝てると思っていますけど(笑)」

(編)……取材をした感触として、最も印象に残った牝馬がリアアントニア17。ニヤニヤが止まらないと、頬を緩めて話す飯野厩舎長が印象的でした。

そんな1頭に注目が集まりますが、他にも素質馬揃い。スターアイル17(父ディープインパクト)、タンザナイト17(父キングカメハメハ)の名前も要チェックです。

佐藤信乃介厩舎長

B−1厩舎(牝馬)
佐藤信乃介厩舎長

ローマンエンプレス17(父ロードカナロア)

「厩舎の中でも早いほうで5月には移動を目標にしています。馬格にも恵まれているし、背中の使い方が上手ですね。落雪とかでテンションが上がっちゃうなど、まだ子どもっぽい部分は残していますが、2歳馬なので自然と解消されていくでしょう。走り始めたら集中して無駄な動きをしないので、距離もマイル以上。長めのカナロア産駒です」

シェルズレイ17 (父ディープインパクト)

「こっちは秋デビューになりそうですね。短距離一辺倒ではないですよ。お兄さん(シャイニングレイ)も古馬になって、スプリンターへと変貌した変わり種。この仔も気が入ると変わるかもしれませんが、POG期間中は王道で戦っていくでしょう。体も非常に柔らかいです」

(編)……他では平田厩舎に入るレッドメデューサ17を推していただきました。ダイワメジャー産駒で早くから結果が望めそうです。

樋口政春厩舎長

B−2厩舎(牡馬)
樋口政春厩舎長

チャーチクワイア17(父スマートファルコン)

「気合を入れて言うところじゃないかもしれませんがダートです!(笑)本当はすぐにでも使いたいのですが、適した番組もないので、北海道の1700mあたりかな。緩い感じはないし、堂々としています」

エフティマイア17 (父エピファネイア)

「走る姿勢もいいですし、新潟で使い始めたいですね。お母さんが桜花賞、オークスを連続して好走しているように、距離の融通も利きそう。適応能力の高さがこの馬のセールスポイントと書いておいてください」

(編)……午前の坂路調教でも「エピファネイア産駒の代表」との声が飛んだエフティマイア17。エピファネイアとエフティマイア……、父と母の名前が似ているな〜と思ったりもしたが、意外とそういうインスピレーションが好結果を生むかも?

他ではエノラ17(父ロードカナロア)、ファイナルスコア17(父ブラックタイド)が注目。

高見優也厩舎長

C−1厩舎(牡馬)
高見優也厩舎長

リッスン17 (父ディープインパクト)

「全体的にしっかりしています。お兄ちゃんたちより軽さがありますね。来たときは敏感なところがあったけど、大人になるにしたがって解消してきました。(6月の)東京、阪神ってタイプではないけど、秋まではかからないです」

ラテアート17(父カレンブラックヒル)

「スピード能力が極めて高いですね。お父さんをイメージしていただければ、それでいいと思いますよ。距離はマイルまでかな。お母さんの仔が、なかなか結果が出ていないので、代表産駒になってくれることを願っています」

フラーテイシャスミス17(父マジェスティックウォリアー)

「ベストウォーリアの全弟ということでダートのイメージが強いですが、芝でもOKの感触があります。筋肉量が豊富でムチムチしているけど、走るとスピードに乗っている。乗り味もいいし、優秀な仔です」

(編)……昨年、イチオシだったシュヴァルツリーゼが弥生賞で2着に入り、皐月賞の出走権を確保。アドマイヤマーズ、サトノルークスと、C−1から皐月賞に3頭出走。今年もこの3頭が……という期待もしてしまうほど、来年のクラシックを賑わす逸材がC−1厩舎にいるのは間違いなし!。

足立稔厩舎長

S−1厩舎(牡馬)
足立稔厩舎長

シーディドアラバイ17(父エピファネイア)

「健康優良児。1番順調な組で鍛えられています。日常は子どもっぽい面を見せているので、これから心身ともに成長していくでしょうが、早期デビューを狙っています」

ルージュクール17(父ロードカナロア)

「541キロと大型馬なので後ろの緩さはまだあるけど、キ甲も抜けてきていい感じになってきました。早来育成の1つ上(ロークアルルージュ)は新馬勝ちしたけど、スタートから追いっ放しだったのに、それでも勝ちました。この仔は父もカナロアに変わっているし、ちゃんとキレもある。矢作先生に鍛えてもらって、早くにデビューさせたいです」

(編)……「飛びぬけた馬は見当たらないけど」と前置きしたうえで、他にオススメしてくれたのがメジロツボネ17(父ディープインパクト)。

「出した2頭よりは成長は遅いけど能力は間違いなく高い。上(グローリーヴェイズ)は古馬になって重賞を勝ったけど、クラシックに乗っていても不思議ではなかった馬。弟は9月にはレースに使えるよう準備しています」

兄を飛び越えるような成績を残すかもしれません。

細田誠二厩舎長

B−3厩舎(牡馬)
細田誠二厩舎長

マルティンスターク17(父ブラックタイド)

「来たときから完成度の高い馬でしたが、さらにグングン成長して早めに移動できる態勢が整っています。スタミナもあるし、バネもある。大物は出ていないけど勝ち上がり率は良い血統なので、兄姉以上の活躍を期待しています」

スウィートリーズン17 (父ディープインパクト)

「6月の阪神で勝って秋に備えたいと思っています。すごい馬とぶつからなければ、すんなり予定どおり進むと思うんだけど。血統的にも期待が高いですし、初戦はあっさりと書いておいてください(笑)」

(編)……早めに始動する馬が多い空港牧場において、とりわけ順調度の高さを感じたのが、こちらのB−3厩舎。
ムーンライトダンス17(父ハーツクライ)、センティナリー17(父キズナ)あたりも楽しみとのことでした。ピックアップしておいたほうがよさそうです!

伊藤賢厩舎長

C−3厩舎(牝馬)
伊藤賢厩舎長

アロマティコ17(父エピファネイア)

「シンボリクリスエスの牝馬は難しかったけど、うちに2頭いるエピファの仔(メジロシャレード17)は比較的扱いやすい。お母さんも能力、乗り味は抜群だったけど、この時期はまだまだで実際3歳の夏を越えて、成績が上がりました。その点、この馬は完成度が違う。私は、サンデーRのツアーの時から目をつけていたので、これは楽しみですよ」

ピラミマ17 (父ディープインパクト)

「この血統は上の牝馬2頭も育成させていただいたのですが、その中でも断然ナンバーワン。5月生まれなので、まさに今が成長期です。一度勝って秋か、秋まで成長を待って初戦を使うかは、この後の状態次第かなと思っています。好走にもいろいろあって、能力だけで勝つ場合もある。この馬なら早くデビューさせても、それで勝ててしまいそう。それだけの素質を持っています」

(編)……「あれは完成度が違いすぎる」と、伊藤厩舎長が絶賛していたのがA−2厩舎のリアアントニア17

「ただ、ピラミマ17はどこかで追いつき、追い越せると思っています。それが桜花賞に間に合うか、オークスに間に合うかといったところだと思います」

同じシルクの牝馬ということで、お互いが刺激を受けあう存在です。

中川晃征厩舎長

C−5、S−3厩舎(牝馬)
中川晃征厩舎長

ミスアンコール17(父ディープインパクト)

「まだ402キロと小さいので、成長を促しながら調教は乗っているところ。ディープの牝馬としては扱いやすいし、スピードは文句なし。あと20キロくらい増えてレースに出ると思うけど、本音を言うと、あと50キロほしい。それだけです。体さえ大きくなれば自信があります」

シュガーショック17(父ディープインパクト)

「来た時は小さかったけど、こっちのほうが成長速度は早めで、年明けから一気に良くなりました。動きはディープらしく軽快。まだ2頭とも、非力な面があるので、基礎体力をつけながら、秋に向けて万全に作っていきたいと思います」

ミュージカルウェイ17 (父ディープインパクト)

「シルクの値段設定を見ても、馬体を見ても血統を見ても、走ってもらわないと困りますよね。ミュージカルウェイの中では1番体があるから走るんじゃないかな。(全姉の)ミッキークイーンは、走るとは思っていたけど、3歳時は馬体が緩くて、素質だけでオークスを勝った。その点、順調に使えそうなのが強みですね」

(編)……「POG本って後で読み返して走っていなかったら恥ずかしいんですよ……。だから、あまり盛らないで書いてほしい。目立たないように、ひっそりでお願いします」と、中川厩舎長にはお願いされたので、控えめなコメントが並んでいるように思えます。
それだけに、ミュージカルウェイ17に絶賛の言葉が並べられていたのは印象的。「ミッキークイーンより走る」という言葉のインパクトは絶大!これ以上の褒め言葉は見当たらないのでは?

続いて同じ中川さんが担当するS−3厩舎です。

サファリミス17(父ディープインパクト)

「夏場のデビューを目指して、早いうちに本州に移動します。うちのディープの中では、1番早い組。結果を出すと、後は楽になりますから。距離はマイルくらいが良さそうです」

ヴィヤダーナ17(父ダイワメジャー)

「1200m、1400mの距離にも対応できると思いますが、この馬の本質は距離が長くても平気なタイプ。マイルくらいから始めるんじゃないでしょうか。乗り味も良いし心肺機能も高い。これからトモの筋肉がよりついてくるでしょうが、この時期の牝馬ということを考えると、体は相当できあがっています」

(編)……こちらの厩舎で早い組はアニメイトバイオ17(父キングズベスト)。母より距離が短めとのことなので、2歳の早い時期のポイントゲットを狙う人にはオススメかもしれません。リコリス17(父ジャスタウェイ)も「東京コースが合いそうなので、秋の中山や夏の新潟まで待つくらいなら、6月に走らせたいです」とのことでした。

島田崇厩舎長

C−6厩舎(牝馬)
島田崇厩舎長

メジロアリス17(父ダイワメジャー)

「乗り味は良く、初っ端から勝ちそうな雰囲気があります。メジャーの仔にしては真面目です。安田隆行先生に管理してもらう短距離馬ですから期待値は高いですよ」

ドバイマジェスティ17 (父ディープインパクト)

「ディープの割に硬いと思っていたのですが、春になってらしさ≠ェ出てきました。今年は特に暖かいですから、ここから一気に開花するはずです。お兄さん(アルアイン)も距離適性に幅があるし楽しみです」

カメリアローズ17(父キズナ)

「脚さばきが軽くてパワー型というよりは弾むような軽いフットワークをしています。馬体はふっくらしていて芝向きです。距離ももちそうですよ」

(編)……毎年期待されている血統のシユーマ17は今年もディープインパクト産駒。乗り味も良く、夏にいけそうとのこと。毎年指名している人は、今年もお忘れなく!

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