ノーザンファーム早来 厩舎リポート

ディープ産駒だけじゃない!各厩舎の「ドラ1級エース」はどの馬だ!?

例年通り今年も午前中に調教を見学。午後は8つあるすべての厩舎を回って、注目馬を見させていただき、各厩舎長、スタッフの方に話をうかがった。牡馬の厩舎→牝馬の厩舎という順番で紹介!

山内大輔厩舎長

山内厩舎(牡馬)
山内大輔厩舎長

ラドラーダ17 (父ダイワメジャー)

「この馬は、他の馬と完成度が違いますね。ダイワメジャーの仔ですが、兄たちと比べても1番性格は穏やかです。その中でも、4歳上のティソーナがメジャー産駒になるので比べられる部分が多いのですが、2歳時の頃を比べると、こっちのほうがいいと思っています。この馬は自信がありますね。筋肉質だけど重々しくないのでマイルまでは余裕でクリアしてくれるはず。このお母さんはすごいんだなと、改めて思いましたね」

ジャッキーテースト17(父スクリーンヒーロー)

「一昨年にうちの厩舎にいたジェネラーレウーノが、スクリーンヒーロー産駒の基準になるんですけど、そこと比べるとまだ物足りないかな。まぁ、皐月賞3着馬ですからね。まだ背中が緩いぶん、伸びしろがあると信じて、秋を目標にゆっくりと仕上げたいと思います」

(編)……山内厩舎で話を聞いておかないといけないのは、タピッツフライ17

「グランアレグリアはピリピリする性格だったようだけど、今年は男に出た影響で堂々としている。脚の速さは言うまでもありませんね」

走る能力が姉と同等にあって、性格面で問題がないと聞けば……。誰もが指名したい逸材。
今年のドラフト1位候補であることは間違いないはず。

他では、午前中の調教から抜群の動きを披露していた、カールファターレ17(父ヘニーヒューズ)。

「うちで一番動きます。最終的にはダートだとは思いますが、これだけスピードを出せるんだから、芝も行けるかもしれませんね」

穴で面白そうな存在です。

それ以外には、短距離路線を進むことになる可能性が高いようですが、スピード感抜群で函館デビューを目指しているヴィリエルバクル17(父キンシャサノキセキ)。
ラドラーダ17タピッツフライ17の2頭は、6月いきなり東京で出走する可能性大。目が離せません!

熊瀬亮太さん

桑田厩舎(牡馬)
厩舎スタッフ熊瀬亮太さん

グリューネワルト17 (父トゥザワールド)

「新種牡馬のトゥザワールドの仔ですが、この馬はお母さんが強く出ていますね。1つ上のディアンドル(父ルーラーシップ)が1200mで4連勝中です。この仔も短距離向きだと思います。最初に来たときは小さかったけど、今では476キロありますし、早めに使ってもらいたいですね。短距離でどんどん勝てると思っています」

ジンジャーパンチ17 (父ディープインパクト)

「進んでいる組ですが、素質が高いのは間違いないと思いますし、現状からもう2段階くらい成長できるはずです。キレもあるし、うちの看板馬になってほしいですね。ディープの仔らしく神経質なところもありますが、このレベルなら平均的だから心配ないでしょう。夏にゲートを受けた後は様子を見ることになると思いますが、秋にはデビューしているのではないでしょうか」

(編)……この日は不在だった桑田裕規厩舎長が、グリューネワルト17とどちらを出そうかと迷っていたというのがトゥーピー17(父ダイワメジャー)。

「気性的に変なところがありません。というより、どっしり構えていて若駒離れしていますね。短いところかもしれませんが、調教で動くし、デビュー時期も早くなりそうです」

その他には、「背中が良いし、このまま成長してくれれば期待できる」と、プチノワール17(父ブラックタイド)の名前もいただきました。

伊藤隆行厩舎長

伊藤厩舎(牡馬)
伊藤隆行厩舎長

キングスローズ17 (父ディープインパクト)

「お兄ちゃん(サトノアーサー)より体がコンパクトで、芯がしっかりしています。こっちに来たときは、今より小さかったので、焦らず体をつくってきました。成長速度が上がっていくのは、これからでしょう。今はあまりバランス良く見せませんがお兄ちゃんもそんなフォームで走って、デビュー戦を能力だけで勝ちました。この血統ですから、潜在能力は相当ありますよ」

ヴァンフレーシュ17 (父リアルインパクト)

「牧場スタッフたちの間でも、リアルインパクト産駒はいいと聞くのですが、この馬もかなりの才能を感じます。特にスピードがあるのがいいですね。こっちに来たときが450キロで、今は495キロ。早期(6月)デビューが有利な今の競馬には、成長時期の早さは大きな武器になると思います。お母さんもいた高橋文雅調教師のところに入厩します」

(編)……他にオススメ馬として名前を挙げていただいたのは、8月の新潟を目指しているWaveband17(父Gleneagles)。
6月の阪神でデビューできそうなスペシャルグルーヴ17(父キングカメハメハ)。大型馬で、運動神経のよさが光るゴレラ17。阪神1400mを狙っていきたいというコズミックショア17でした。

林宏樹調教主任

木村厩舎(牡馬)
林宏樹調教主任

ヴィルシーナ17 (父キングカメハメハ)

「気持ちがまだ幼稚園児≠ナムラがある。気分がいい日は自分からスイスイ動いて行っちゃうけど、気分を損なうと加減してしまうところがあるんですよ。
今日の調教で、皆さんが坂路小屋で見ていたでしょ。いつもより人が多かったから、何か違和感を察してブレーキをかけようとしたんだよね。それは頭が良いってことでもあるし、そこは月日が経過すれば解消できる部分だと思います。今はまだ子どもだから。
兄のブラヴァスは、レース前半でなだめることに苦労していることから分かるように、こっちにいた時も、ゆっくりのキャンターができなかった。でも、弟は大丈夫そう。兄と同じく中京デビューできればいいかな。兄は3着だったけど、弟は初戦から1着を獲りたいですね」

イルーシヴウェーヴ17 (父ディープインパクト)

「体も小さいし、まだ馬体も緩いんだけど、ヴィルシーナ17や他の馬が苦労する時計を、いとも簡単に叩き出しています。競走能力は相当高いんだろうね。それだけ能力を感じるだけに、もっとこうなってほしい、ああなってほしいという欲が出てしまいます。
デビューは秋頃をイメージしています。これから子どもっぽさが抜けていく時期だと思うので、順調に成長していってほしいですね」

(編)……「今年はPM2・5が酷くて……。景色がくすんでいるもん」と苦労されているなか、丁寧に詳しく話していただいた林主任。他のオススメ馬を聞いたところ、シルヴァースカヤ17(父ハーツクライ)の名前が出ました。
毎年、話題になる血統で、今年はディープではなく、ハーツクライ産駒。その点を林主任に聞いてみると、

「お父さんが変わっても、いい馬ですよ。スピードは、(半兄の)シルバーステートのシル≠フところまで来ています(笑)。これがバ≠ワで来ると、逆によくない。
シルバーステートが残念だったのは、初戦を落としてしまい、2戦目をレコードで勝ったこと。ディープ産駒だと、能力以上に走りすぎちゃうから、その点ハーツだと、制御できるんじゃないかな。そこが今回、期待しているところですね。
デビュー時期に関しては、悩んでいるところです。6月の阪神デビューも選択肢には入っています」

この血統への思い入れが深いのか、「走らせないとダメ」と強い言葉で締めくくった林主任。今年もシルヴァースカヤ産駒はリストから外してはいけないようです!

村上隆博厩舎長

村上厩舎(牝馬)
村上隆博厩舎長

ドナウブルー17 (父キングカメハメハ)

「1つ上のドナウデルタ(父ロードカナロア)は、脚の回転が速くてマイル向きだなと思わせていたけど、この仔はタイプが違って距離の融通は利くはずです。
まだ小さいけど、来たときはもっと薄くて小柄でした。それが最近、幅も出てきたし、これからもっと成長していく手応えがあります。8月から9月頃のデビューを目指しています」

アイムユアーズ17 (父オルフェーヴル)

「お母さんも扱っていたので、思い入れのある血統です。そして、良い馬が出ました! シルエットはお母さんによく似ていますね。時折ヤンチャな面をのぞかせますが、それもだんだん落ち着いてきました。順調に進んできていますから、あと1カ月くらい乗り込んで、早い時期に競馬場で見てもらえればと思っています」

(編)……昨年、村上厩舎長に話をうかがったときに、このような事実を教えていただきました。

「僕が競馬場に行くと、携わった馬が全然勝てないんですよ。あのブエナビスタだって、見に行ったら2着だったんですから……」

そんな村上厩舎から、昨年ニューヒロインが誕生しました。それが阪神JFの覇者であるダノンファンタジー。

「ようやく、僕の運も開けました。阪神JFは現場にいましたから、もう大丈夫です。長かった〜!!」

それなら、今年の年末も見に行けますねと話を振ると、「アイムユアーズ17で行きたいですね!」と高らかに宣言してくれました。

村上厩舎では、他にも期待馬が続々。まだ成長途上で、これから変わって化けそうなグルヴェイグ17(父キングカメハメハ)。
エタリオウの半妹であるホットチャチャ17(父ディープインパクト)は走りにバネがあるとのこと。
シーズアタイガー17(父ダイワメジャー)も、完成度が高く、注目の1頭のようです。

野崎孝仁厩舎長

野崎厩舎(牝馬)
野崎孝仁厩舎長

ドナブリーニ17 (父ディープインパクト)

「気性的に繊細で危ういところがあるので慎重に進めています。血統的にも早いというわけじゃないので、焦らず進めているところです。
ただ、デビューが年明けとかになることはないと思っています。10月くらいのデビューになるのではないでしょうか。
今まで母の産駒を扱ってきていないので、比較はできないのですが、柔らかい走りをするなというのが最初に持った感想です。さすがだなと感じました。これだけの値(セレクトセール2017当歳で3億7000万円)が付いた馬です。競馬場でしっかり能力を出してほしいですね」

(編)……他の注目馬としては、リスグラシューの半妹になるリリサイド17(父ロードカナロア)。

「リスグラシューとはタイプが違いますが、動きはスムーズですし、仕上がりは早いと思いますよ」

とのこと。それ以外に、北海道デビューを視野に入れているというタイタンクイーン17(父オルフェーヴル)の名前も挙がりました。

佐藤洋輔厩舎長

佐藤厩舎(牝馬)
佐藤洋輔厩舎長

クイーンビーII 17 (父ハーツクライ)

「1番順調に進んでいる組にいますよ。血統的には、そこまで目立つ名前じゃないので見ておいてください!≠ニいうタイプではないけど、面白い存在になる≠ニは自信を持って言えますね。どれだけ厳しいトレーニングをしても、へこたれないんですよ。
やったぶんだけ、しっかりと飼い葉を食べて翌日にはケロッとしていますから。私たちの中で、日に日に評価が上がっています。距離は中距離以上が合っていそうです。早めのデビューを目標にしているので、今のところは楽しみしかないですね」

(編)……佐藤厩舎でクイーンビーII 17と同様に早いのが、中島場長のインタビューにも名前が出てきたステファニーズキトゥン17(父ディープインパクト)。こちらは東京か北海道のどちらかでのデビューが目標のようです。

デグラーティア17(父キングカメハメハ)は、背中の使い方が上手く、マイル以上の距離で活躍できるとのこと。そして「大穴ならこの馬がいいと思いますよ」と、ピースアンドウォー17(父Tapit)の名前が挙がりました。

岡真治厩舎長

岡厩舎(牝馬)
岡真治厩舎長

オーサムフェザー17 (父ディープインパクト)

「順調には来ているんですが、正直言ってもう少し体重が欲しいところでもあります。最初は硬さがあったのですが、乗り込んでいって柔らかさが出てきました。やっぱり持って生まれた能力は高いですね。10月の京都でデビューできればと思っています。1400mからだんだんと距離を延ばしていくというイメージを思い描いています」

エルダンジュ17 (父ロードカナロア)

「厩舎の中でも1番目立って動きが良いですね。早めに移動して、6月の阪神を目標にしています」

(編)……今年の厩舎取材の締めくくりは岡厩舎。昨年話題を独占した、年度代表馬アーモンドアイを輩出した厩舎です。

「あそこまで強いと別次元というか、適当な言葉が出てきません」

と話す、岡厩舎長。ドバイターフを勝ち、いよいよ日本馬初の凱旋門賞馬となるか。来年、岡厩舎長からどんな言葉が飛び出すか、楽しみに待っていましょう!

ちなみに、ロードカナロア産駒の走る馬の見分け方≠ノついて聞いたところ、

「春先に一気にお尻がグイグイと成長していく馬が活躍している気がします。ですので、この時期(3月上旬)に見分けるのは難しいんです。アーモンドアイも、POG取材時はそこまで目立つ存在じゃありませんでしたから」

今年、岡厩舎にいるロードカナロア産駒は、エルダンジュ17のみ。ここから一気にお尻が成長していくか、注目して見たいと思います。

その他の注目馬は、「大人しくて手がかからなく、イヤリングで来たときから体力が備わっていました」と、厩舎長が自信を持つキラモサ17(父ハーツクライ)。
この馬の名前は、日下調教主任のインタビューページでも出てきていましたね。お2人からの絶賛コメントがあるということは、走るに決まっているはず!?
中京を目標に、準備されているようです。

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