ノーザンファーム早来 牧場インタビュー

アイムユアーズ17が愛着ある期待の1頭です

毎年のようにクラシック戦線を賑わせているノーザンファーム早来。特に近年、ノーザンファーム早来の牝馬が目覚ましい成績を残している。昨年、アーモンドアイが三冠を達成し、続けてジャパンカップも勝利。今年の3月には、ドバイターフも制覇し、世界に衝撃を与えた。

活躍馬はアーモンドアイに限らない。昨年の阪神JFでは、ダノンファンタジー、クロノジェネシス、ビーチサンバでワン・ツー・スリーを達成した。

「ここまですごかったら、話を聞かずにはいられない!」と、本誌はノーザンファーム早来で牝馬の調教厩舎を管理する、日下和博調教主任に直撃した!

桜花賞直後のインタビューとなりましたが、桜花賞は惜しいレースになりました。振り返ってみていかがですか。

日下主任

相手が思った以上に強かったですね(1着のグランアレグリアはノーザンファーム空港育成馬)。あの時計で走られたら……。ダノンファンタジーも自己最速の上がりを使っているし、阪神JF1〜3着馬は、3〜5着に来てたしね。よく頑張ってくれました。そう甘くはないということですね。

とはいえ、ドバイではアーモンドアイが世界に名を轟かせました。

日下主任

すごいですね。なかなかいない。またこういう馬に出会えたらと思いますね。アーモンドアイ以外も頑張ってくれました。同じレース(ドバイターフ)で、ヴィブロスが2着、ディアドラも4着でしたから。

世界の舞台で1、2、4着なんてものすごいことですよ。

日下主任

実はその3頭で秋華賞を3連覇(16〜18年)しているんですよ。牝馬が牡馬と戦える時代になったんだと実感しますね。

同様に、複数頭が好走したレースとして記憶に新しいのが、昨年の阪神JFですよね。早来牧場育成馬で、なんとワン、ツー、スリー!

日下主任

実際に阪神競馬場でレースを観戦していました。自分たちが管理していた馬で1、2、3着になる光景を見るのは……もう、絶景でした。見たくても見られないですよね。

G1でのワン、ツー、スリーは初めてですか。

日下主任

G1ではワン、ツーまでですね。ノーザンファーム全体としてだったら1、2、3着はありましたけど。快挙です。

そういえば以前、日下さんは「阪神JFで勝つのが一番うれしいかもしれない」とおっしゃっていました。

日下主任

牧場を出てから一番近いG1ですからね。勝てばクラシックの切符を手に入れることができるし、阪神千六を勝つのは強い馬じゃないとできない。そういったことを全部含めて、勝ちたいし、勝つとうれしいんですよね。

ただ、ここまで成績を残すと、調教主任として大変なことも多くなるのではないですか。

日下主任

主任といっても管理頭数が厩舎長時代の40馬房から130馬房に増えただけで、あとは特段変わりません。個人でできることは限られていますから。厩舎長に助けられながらやっています。

その厩舎長たちが、みんな結果を出していますよね。

日下主任

一昨年は佐藤厩舎がディアドラ。昨年は、岡厩舎がアーモンドアイ、野崎厩舎がリスグラシュー、村上厩舎がダノンファンタジーと、各厩舎でG1を勝ってくれていますね。今年の3歳にしても、コントラチェック(佐藤厩舎)、ラヴズオンリーユー(岡厩舎)が新たにオークスの切符を掴んでくれたし、まだまだこれからですよ!

オークス、秋華賞、そしてその先にもまだまだレースは続くわけですからね。それでは、2歳馬の話に移りたいのですが、日下さんから見て今年の2歳馬の手応えはいかがですか。

日下主任

手応えありますよ。予定よりも前倒しで調教を進められている馬が多いんです。それも無理やり早く進めているわけじゃなく、繁殖、イヤリングと各ポジションでしっかりとつくられている。うちらはオマケみたいなもの(笑)。だけど、育成も進歩していかないといけない。

そこで馬を見ながら調教のペースを上げたり、坂路の本数を増やしていって、例年より1カ月〜1カ月半くらいは早く進められているんじゃないかな。

それでは、そんな粒ぞろいの2歳馬の中で、日下さんイチオシの馬を教えてください。

日下主任

アイムユアーズ17かな。もともとお母さんを日下厩舎で携わっていたから、愛着があるんです。ここまで順調だし、オルフェーヴルだからといって気性的にきついところもない。期待の1頭です。

オルフェーヴル産駒も1発がありますからね。

日下主任

頑張ってほしいですね。それ以外も豊富ですよ。もう移動したキラモサ17(父ハーツクライ)もいいんだよね。順調にいけばゲート試験を受けて放牧に出すんじゃないかな。それと比較的仕上がりが早いクイーンビー2 17(父ハーツクライ)にも期待しています。

ハーツクライ産駒がいいようですね。

日下主任

キングカメハメハ産駒もいいですよ。まずはヒストリックスター17。ハープスターの妹になるんだけど、久々に「おっ!」と思える馬が出てきましたね。これまでキンカメの牝馬で超大物が出てきてないけど、そろそろ出てきてもおかしくないと思っています。今年は、他にもミスエーニョ17ミクロコスモス17も、キングカメハメハ産駒ですからね。

キンカメの種付け頭数も減ってきていますし、このあたりで大物牝馬が出てきてほしいですね。肝心のディープインパクト産駒はいかがですか。

日下主任

ディープ産駒も豊富ですよ。その中で1頭挙げるならステファニーズキトゥン17。これはいいんじゃないかな。早くから使えたらと思っています。

具体的に名前を挙げていただき、ありがとうございます。最後に、調教主任として日下さんの目標を教えてください。

日下主任

まずは全頭デビューすること。本当は全頭勝ってほしいけど、勝ち上がり率70%を目標にしています。その中から、クラシック戦線で勝負になる馬を出していきたいですね。

夢が広がりますね。

日下主任

あまり先を見すぎず、身近なところからコツコツとやっていきたいと思います。

ありがとうございました。

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