特別編 中央競馬調教師 友道康夫さん(3/5ページ)|私の競馬はちょっと新しい

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特別編 中央競馬調教師 友道康夫さん

「人に恵まれて、ここまで来ることができました」
友道康夫さん写真
1963年生まれ、兵庫県出身。浅見国一厩舎、松田国英厩舎の調教助手を経て、01年に調教師免許を取得。翌02年11月に開業し、08年にアドマイヤジュピタ(天皇賞・春)でG1初制覇。16年のマカヒキ、18年のワグネリアンで日本ダービーも制している。

「我慢」が生んだシュヴァルグラン、ヴィブロスの活躍

市丸:それから佐々木主浩オーナーのヴィルシーナでヴィクトリアマイルを連覇(13、14年)されましたが、佐々木オーナーとは近藤さんを通じてですか?

友道:はい、何度か食事の席でご一緒させていただいていました。(現役時に自厩舎だった)ハルーワスウィートの子どもがいるという話になったとき、そうしたらハルーワスウィートは現役のときから応援していたということでしたので、「ではぜひ買ってください」と(笑)。それで最初のファルスターは、いったん地方に行ってから戻って中央1勝だったんですけれど、次がヴィルシーナで。

市丸:ヴィルシーナはクイーンCを勝ってから2着が続いて……、桜花賞、オークス、秋華賞、エリザベス女王杯まで全部2着、なかなかいないですよね。

友道:ジェンティルドンナ(牝馬三冠馬)がいましたからね。馬には勝たせてあげたかったし、オーナーもG1を獲っていなかったので、なんとかしたいという思いもありました。

市丸:翌年は大阪杯6着のあと、ヴィクトリアMで待望のG1制覇となりました。

友道:あのときもホエールキャプチャとの写真判定(ハナ差)で、負けたかなあ、と思いましたけど。マジメで、精神力で走っているような馬でした。体はものすごく良かったというわけではないのですが、気持ちが強く、すごい精神力をしていましたね。

市丸:佐々木オーナーは「大魔神」とも呼ばれて誰もが知っている、アスリートとしても素晴らしい方ですが、どんなオーナーですか?

友道:野球の選手として現場でやられていた方なので、「現場のことは現場の人間がわかる」という考えをされていて、馬のことに関してはぼくらに全部任せてくれています。ヴィルシーナの弟のシュヴァルグランは3歳の秋に菊花賞に使えるくらいの賞金を稼いでいて、ご本人は行きたかったようですが、「まだそこまでの力はないし、使ったらダメージもあるので、ここは我慢して、古馬になってから期待しましょう」と言ったら、「わかった」と我慢していただいて。

市丸:その我慢から、古馬になって活躍があったわけですね。この馬もしばらくG1では2着、3着という感じでしたが、ついにジャパンC(17年)を制しました。あれも強い競馬でしたね。

友道:キタサンブラックという強敵がいましたが、あのときは枠順も良かったですけれど、ジョッキー(ボウマン騎手)もうまく乗ってくれて。1年前のジャパンCは8枠(17番)で3着だったので、内枠に入ればチャンスもあると話していたら、1番枠を引いて、本当にジョッキーが完璧に乗ってくれました。

市丸:この春の天皇賞は2着でしたが、秋はどんな予定ですか?

友道:去年と同じローテーションで、京都大賞典から、ジャパンC、有馬記念という予定です。

市丸:ほかに佐々木オーナーの馬といえば、ヴィブロスがドバイを勝ちました(17年ドバイターフ)。

友道:秋華賞を勝ったあと、オーナーはジャパンCという話をされていたのですが、そのときも「ちょっとまだ……」という話をして、年内は休ませて来年にしましょう、ということになりました。

友道さんインタビュー写真5
ヴィブロス

市丸:それで中山記念からドバイというのは……。

友道:ぼくの頭の中に「ドバイ」というのはちょっとくらいしかなかったんですよ。ただ、年末くらいにお会いしたとき、オーナーがドバイに行きたいと言われたんですね。それで、そのときは「考えます」と。考えますとは言ったものの、400キロそこそこの小さい馬で、どうかなあ、と思っていました。ただ、年明けに馬を見に行ったら休ませている間に本当に馬が良くなっていて、当時の秋田場長と、これならドバイに行っても大丈夫だという話になって、「行きますか」と。昨秋はジャパンCで待ってもらったので、今回は行きましょう、と。

市丸:実際に行って、馬はどんな様子でしたか?

友道:ドバイに馬が着いてから4〜5日後に行ったのですが、助手から「飼い葉も食べて落ち着いている」と聞いていた通りで、栗東にいるときより落ち着いて、ふっくらしていました。姉のヴィルシーナがふだん落ち着いていたのに対し、ヴィブロスは普通の牝馬というか、テンションが高めでしたけれど、ドバイでは落ち着いてました。

市丸:今年もドバイでは2着でしたが……。

友道:去年は毎日雨で涼しかったのが、今年は何十年ぶりかという暑さだったそうですが、そんな中でバテもせずに、ドバイが合っていたんでしょうね。馬もすごかったですし、オーナーがドバイと言ってくれなければ最初の遠征もなかったので、良かったですね。

友道さんインタビュー写真6

16年にはマカヒキでついに日本ダービーを勝ちました。

「私の競馬はちょっと新しい」インタビュー一覧

(取材・文:市丸博司/パソコン競馬ライター)
(写真:高橋章夫)

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