特別編 中央競馬調教師 友道康夫さん(2/5ページ)|私の競馬はちょっと新しい

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特別編 中央競馬調教師 友道康夫さん

「人に恵まれて、ここまで来ることができました」
友道康夫さん写真
1963年生まれ、兵庫県出身。浅見国一厩舎、松田国英厩舎の調教助手を経て、01年に調教師免許を取得。翌02年11月に開業し、08年にアドマイヤジュピタ(天皇賞・春)でG1初制覇。16年のマカヒキ、18年のワグネリアンで日本ダービーも制している。

アンライバルドの敗戦で「ダービーは難しい」と実感

市丸:07年に通算100勝、そして翌年には春の天皇賞、アドマイヤジュピタでG1初制覇を達成しました。アドマイヤの近藤利一さんとのおつきあいは……?

友道:01年に免許を取って、02年、ちょうど今時分(夏)にノーザンファームに馬を見に行ったときに、近藤さんも来られていて、紹介していただきました。そのときは「よろしくお願いします」と言って別れたのですけれど、そのあと新井仁先生が亡くなられて、急遽11月に開業することになったんです。初めて挨拶をした翌週でしたが、そうしたら「俺がちゃんと馬を集めるから」と言ってくださって。

市丸:そんな経緯があったんですか。それでは初G1がアドマイヤジュピタというのは、感慨もひとしおだったでしょうね。アドマイヤジュピタはどんな馬でしたか?

友道:ちょっとムキムキした馬で、なおかつフレンチデピュティの子どもなので、距離はどうかと思い、デビュー戦は1400mのダートだったんですよ。そうしたら全然ついていけずにまったくダメした。そこから徐々に距離を伸ばすと良いところが出てきて、12月に阪神の芝2000mで初勝利を挙げると、結果的には春の天皇賞を勝つことになりました。

市丸:そこから、若駒S2着、すみれS3着、そしてゆきやなぎ賞1着ときましたが……。

友道:当時は調教師になったばかりで、なにがなんでもダービーへ行こうと思っていて、そこでちょっと無理使いをして骨折してしまったんですね。飛節にボルトを入れるような大きなケガで。その経験があるので、それからは大事に使っていこうと心がけています。

友道さんインタビュー写真3

市丸:そうだったんですね。ただ、復帰してからも1、2、1、1着でアルゼンチン共和国杯を勝ちました。それから休養を挟んで、日経新春杯4着、阪神大賞典1着ときて、春の天皇賞は3番人気。このとき、勝てそうな手応えは?

友道:強い馬もいましたし、また、前のほうで競馬をする予定だったのが、ゲートで出遅れて最後方からになって、「あれっ?」と思って見ていましたね。

市丸:しかし3〜4コーナー中間から徐々に上がっていくと、最後は際どい勝負を制しました。

友道:メイショウサムソンと。いや、やっぱりうれしかったですよね。初めてのG1でしたし、ましてや春の天皇賞、ぼくが競馬で初めて見たレースでもありましたし。

市丸:それから2年後にはついに皐月賞、アンライバルドでクラシック制覇を果たしました。アンライバルドはネオユニヴァース産駒ですが、どんな馬でしたか?

友道:すごいやんちゃな馬でした。小さいころ牧場でもそうだったという話を聞いていましたが、やっぱりトレセンに来てからもやんちゃで。でも、バネがあって瞬発力もありそうでしたし、すごく能力はありましたね。

市丸:いわゆる「伝説の新馬戦」(2着リーチザクラウン、3着ブエナビスタ)を勝ったあと、京都2歳Sは3着、そして若駒S、スプリングSと連勝しての皐月賞でした。

友道:能力は感じていましたし、ロジユニヴァース(デビュー4連勝中)という強い馬もいましたけれど、それでも自信を持って皐月賞には向かいました。また、クラシックを勝つというのは、やっぱり違いますね。

友道さんインタビュー写真4

市丸:そして日本ダービーは1番人気で迎えたわけですが……。

友道:あのときは具合も良くて期待していたんですけれども……。

市丸:ものすごい雨が降ってきまして。

友道:もう人生で最初で最後くらいの雨が降ってきましたよね。東京競馬場の検量室にいたら、厩務員から電話がかかってきて「どうしましょう?」って言うんです。なにがどうしましょうなのかと思ったら、「この雨で馬、出すんですか?」って、そのくらいの雨が降ってましたからね。「いや、出さなきゃしょうがないでしょう」って(笑)。

市丸:前のレースが内枠の1〜3番で決まって、もう外に出したら届かないような中で、アンライバルドは18番枠でした。

友道:本当にあのときは具合が良かったですし、自信を持って行ったんですけどね……。1番人気で負けてしまい、やっぱりダービーは難しいな、と思いました。ぼくはまた次の年、またその次と挑戦はできますけれど、あの馬にとっては1回きりですからね。ダービーを勝つには、運も含めていろいろなものが重ならないと難しいな、と。

市丸:「もっとも運がいい馬が勝つ」と言われるレースを、実感されたわけですね。

佐々木主浩オーナーのヴィルシーナでヴィクトリアマイルを連覇(13、14年)されました。

「私の競馬はちょっと新しい」インタビュー一覧

(取材・文:市丸博司/パソコン競馬ライター)
(写真:高橋章夫)

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