私の競馬はちょっと新しい
第56回 中央競馬騎手 菱田裕二さん
- 「自分の感覚にはとらわれずに、データや結果を見るようにしています」
- 1992年生まれ、京都府出身。競馬学校卒業後、2012年に中央競馬の騎手としてデビュー。この年23勝を挙げて、中央競馬関西放送記者クラブ賞を受賞。本年は10月20日現在で43勝を記録し、デビュー2年目にして中央競馬全国リーディング19位(関西8位)と活躍中。
競馬とは縁のない家庭から競馬学校へ
市丸: | 騎手としてデビューされるまでの |
経緯をうかがいます。 | |
小学生のころは、サッカーをされていたそうですね。 | |
菱田: | 京都サンガの下部組織、 |
ジュニアのチームでプレーしていました。 | |
競馬を初めて見るまではサッカー一筋で、 | |
プロのサッカー選手になりたいと思っていました。 | |
市丸: | 菱田さんは伏見区(京都市)の出身で、 |
中学は藤森中学校に通われていたとのことですが、 | |
春の「駈馬神事」でも有名な | |
藤森神社があるところですね。 | |
菱田: | 競馬学校を受験する前に祈祷をしてもらいましたし、 |
今でも毎週の競馬の前、木曜や金曜には、 | |
今週も無事に乗れるようにと行っています。 | |
市丸: | そうでしたか。 |
その中学を卒業されて | |
競馬学校に進むことになりますが、 | |
サッカー選手から一転して | |
騎手になりたいと思ったのは、 | |
どのようなきっかけがあったのでしょう。 | |
ご両親の影響ですか? | |
菱田: | いえ、家庭で競馬の話題が出ることは |
一切ありませんでした。 | |
ただ、あるとき、G1が京都競馬場であるからと、 | |
確か天皇賞かと思いますが、 | |
「一度、広場に遊びがてらに行ってみよう」 | |
という話になったんです。 | |
市丸: | 最初に見た競馬の印象はどうでしたか? |
菱田: | それまで馬もほとんど見たことがなかったのですが、 |
見るものすべてかっこいいなあと思って、 | |
それまで味わったことのない衝撃を受け、 | |
感動しました。 | |
市丸: | それからすぐにジョッキーを目指したのでしょうか。 |
菱田: | 最初は |
「馬とふれあってみたい」というのが一番でした。 | |
KBS京都で競馬中継を見たり、 | |
図書館で競馬の本を借りてきたりして、 | |
それからはずっと自分の中でジョッキーになりたい | |
という気持ちを持っていました。 | |
市丸: | 乗馬クラブに通われたりは? |
菱田: | 両親が競馬をしないですし、 |
また、お金のかかるスポーツだということも | |
わかっていましたので、 | |
乗馬をしたいとはなかなか言い出せなかったです。 | |
市丸: | 競馬学校を受験しようと決められたのは |
いつごろでしたか? | |
菱田: | ジョッキーになりたいという気持ちを |
ずっと打ち明けられずにいたのですが、 | |
中学3年生になる前に | |
「今相談しないと間に合わなくなる」と思って、 | |
話をしました。 | |
市丸: | すぐに賛成してもらえたのでしょうか? |
菱田: | 最初は猛反対されました。 |
ただ、自分でランニングをしたり、 | |
努力している姿勢を見せているうちに、 | |
1回、馬に乗ってみたらいいのではないかと、 | |
父親から言ってくれました。 | |
そのとき、 | |
ちょうど京都競馬場の乗馬少年団の募集をしていて、 | |
中学3年のはじめから少年団に行きました。 | |
市丸: | 初めて乗ってみて、いかがでしたか? |
菱田: | 乗り始めたときは、楽しくて仕方なかったですね。 |
その後、競馬学校に入ってからは、 | |
ただ楽しいだけではない部分、 | |
馬に乗る厳しさを痛感することになりました。 |
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