私の競馬はちょっと新しい
第49回 中央競馬騎手 浜中俊さん
- 「iPhoneアプリのレース動画は、かなり細かいところまで見ています」
- 1988年生まれ、福岡県出身。07年に中央競馬の騎手としてデビュー。翌08年には地元・小倉の小倉2歳Sで重賞初制覇。09年の菊花賞ではスリーロールスに騎乗し、G1初制覇を成し遂げた。そして昨年は、自身初となる年間100勝を達成するとともに、131勝で全国リーディングを獲得。本年も既にシンザン記念、京都牝馬Sで重賞2勝を挙げている。
目標はシンプルに「勝てるジョッキー」
市丸:その昨年は、目標の年間100勝を大きく上回る131勝を挙げられ、リーディングを獲得されました。
浜中:正直に言えば「獲れてしまった」という感想です。実感も沸いてこないですし、プレッシャーや重圧もわからないままに131勝を挙げたので、「獲ったんや・・・」という感覚ですね。
市丸:最後は岩田騎手などとの争いになりましたが……。
浜中:勝ち鞍の順位ではリードしていましたけれど、まったく勝っているというような気持ちはありませんでした。追われているのではなく、もっともっと追いついていきたいと、毎週コツコツと積み重ねていきました。終わってみれば、リーディングを獲れて良かったな、とは思いますし、その過程でまったく意識しなかったと言えばうそになりますが、強く意識したことはなかったですね。
市丸:結果的に獲れればいいけれど、とにかく頑張るという……。
浜中:リーディングよりも、G1を勝ちたいという気持ちが大きかったところもあります。阪神JF(1番人気・コレクターアイテム)、朝日杯FS(2番人気・エーシントップ)と人気馬に乗せていただいていたので、そこで勝ちたいという気持ちが強かったですし、勝てなかったことには本当に悔いが残ります。もちろん、リーディングはなかなか獲れるものではなく、素晴らしいことではありますが、個人的にはG1を勝てなかったことに悔いが残り、また反省するところだと思っています。
市丸:今年も、さきほどのショウナンマイティも含めG1を勝つチャンスは多くあると思います。
浜中:そういう大きいレースを勝って「G1勝ってないやん」とは言われないようになりたいですね。岩田さんのように、多く勝つジョッキーになっていきたいです。
市丸:目標とされる騎手は……。
浜中:シンプルに、勝てるジョッキーがいいですね。誰か一人ということではなく、それぞれ参考になるところを吸収して、自分の求める「勝つジョッキー」という理想に近づいていきたいです。
市丸:レースに騎乗される際、なにか重視されていることはありますか?
浜中:(なにが起きるかわからない)競馬ですから、決めつけて乗ることは絶対にしないです。「常識」や「許容範囲」はありますし、事前の作戦・戦術は必要なので、考えて乗ることはもちろんですけれど、その中で固定観念は持たずに乗るようにしています。
市丸:このところ、外国人騎手が常に何人かはいるような形になっていますが、外国人騎手から学ぶところはありますか?
浜中:もちろんあります。海外からトップクラスのジョッキーが来ているのですから、うまいのは当然ですし、またジョッキーとしては勝つことが一番で、実際にこれだけ結果を出していますから、学ぶところは多いです。
市丸:具体的には、どのあたりに注目されていますか?
浜中:まず馬のことを良く知っていますし、どういう競馬であれ勝ちにいくアグレッシブさ、そしてハートの強さも感じますね。
市丸:浜中さんも、人気薄の馬で思い切って行って残るレースをよく拝見します。
浜中:うまく行くこともありますし、結果として惨敗してしまうこともありますが、少しでも良い結果が残せるよう、そのときの最善の策を取っているつもりです。
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