私の競馬はちょっと新しい
第46回 放送作家 村上卓史さん
- 「中継のスタッフとしても、馬主としても競馬界に貢献していきたいです」
- 1966年生まれ、神奈川県出身。学生時代より放送作家として活動し、08年からはフジテレビ競馬中継「みんなのケイバ(現みんなのKEIBA)」を担当。また、日本国内やシンガポールで馬主免許を取得し、昨年はエンジェルツイートで東京2歳優駿牝馬を制した。
競馬中継でターゲットが大活躍
市丸:中央競馬のほうはいかがですか?
村上:馬主席に行くと名だたる方々がいらっしゃって、落ち着かずにこそこそしています(笑)。
市丸:JRA-VANで見ますと、これまで村上さんの名義で持たれた馬は3頭でしょうか。
村上:そうですね。ほかに社台のオーナーズクラブでミラクルペガサスという馬を持っていましたが、ハナ差2着が1回で勝てませんでした。今年は「1度はディープ産駒を」ということでローズマンブリッジという馬がいて、もう少しで入厩と聞いています。中央についてはあまりお話しできることがなく、申し訳ないのですが……。ただ、競馬中継のスタッフかつ馬主という人は、これまでそんなにはいなかったと思いますし、井崎先生には競馬場などで「どこにでも一番行ける人」と言われています(笑)。
市丸:馬主としての夢も大きく広がると思いますが……。
村上:まずは中央1勝ですよね、最高が未勝利戦の2着ですから。薗部さんが富士S(アブソリュート)を勝たれたとき口取りはさせていただいたのですが、やっぱり自分の馬で口取りしたいですよね、できれば自分の名義の馬で。
市丸:でも、シンガポールではエルドラド、そして地方競馬ではエンジェルツイートですから、中央も楽しみにしています。さて、JRA-VANについてうかがいたいと思いますが、どのように利用されていますでしょうか?
村上:結構使ってますね。以前はケータイばかりでしたが、08年に競馬中継をやるようになってターゲットも使い始めました。
市丸:フジテレビの競馬中継でターゲットが使われているわけですね。
村上:オッズがどう変動しているか確認することもありますし、出演者の方々から「こんな情報が欲しい」と言われたときなどには、ターゲットはたいへん活躍しています。
市丸:最近「こんなことがあった」というような例はありますか?
村上:たとえば、ゴールドシップの勝った菊花賞で「芦毛の菊花賞馬はいつ以来だ?」という話になったとき、ある程度はみんな覚えてはいますけれど(02年ヒシミラクル)、間違ってはいけませんから、ターゲットで確認するわけです。また、夜の中央競馬ダイジェストはアナウンサーの方が原稿を書かれているので知識はお持ちなのですが、1番人気が最終的に入れ替わっていたり、返還があったり、また「豪快な差し切り勝ち」と言っているけれど通過順はそこまででもないなどと確認したりと、さまざまな場面で役立っています。また、わたし自身が原稿を書く際にも、データの確認や、前走や昨年のレースを見て「こんな話ができるね」と考えたりするための、欠かせない資料になっています。
市丸:仕事以外で、たとえばご自身が馬券を買われる際には……。
村上:ターゲットから買っています。また、予想印も残すようにしていて、あとになって、このときこの馬に本命つけてたのかと振り返るなど、自分のためにも使っていますね。iPhoneのサービスがはじまって、より活用の幅が広がりました。また、セリに行った際には、自分ではなかなか買わないのですけれど、高額で取引された馬の血統を調べたり、気になる馬の父の種牡馬を調べることもあります。セリ名簿もありますが、両方あると便利ですね。
市丸:最後に、なにかメッセージや、今後の抱負などをお聞かせいただけますか?
村上:中継のスタッフとしても、馬主としても、競馬界になんらかの形でお返しができるように、少しでも貢献していきたいです。強い馬で名を挙げるのが一番なのでしょうが、なかなかそうは行きませんので、タレントさんに馬名をつけていただいたり、ツイッターで馬名を募集したりしてきましたが、これからもそういうことを続けていきたいと思っています。スタッフであり馬主であるという、ある意味、あいまいな立場なので、それを逆に利用していろいろとやっていけたらいいですね。
市丸:ますますのご活躍を期待しております。本日はありがとうございました。
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