私の競馬はちょっと新しい
第45回 ダーレー・ジャパン 加治屋正太郎さん
- 「日本の競馬と馬産地を盛り上げることが、成し遂げなければならない目標です」
- 1977年生まれ、鹿児島県出身。北里大学獣医学部卒業後、日本軽種馬協会を経て08年にダーレー・ジャパン(株)に入社。「ノミネーションマネージャー」として種牡馬に関する業務全般に携わり、日本競馬と馬産地のさらなる発展を目指し活躍中。
世界各地を飛び回るノミネーションマネージャー
市丸:我々ファンからいたしますと、どのようなお仕事があるのかわからない部分もあるのですが、具体的にはどのようなことをされているのですか? たとえば、ダーレー・ジャパン・ファーム生産馬の配合を考えたり……。
加治屋:そういった役割も少し担っていて、意見を言うこともありますが、ほとんどの配合に関しては、別の担当が行っております。
市丸:そうしますと、他の牧場からの種付けの申し込みが加治屋さんのほうに……。
加治屋:そうなります。ノミネーションでの仕事としましては、まずは種牡馬をどのように成功させるか方針を立てることと、お使いいただける牧場様とコンタクトを密に取って、なるべく良い繁殖牝馬を集められるようにすることです。
市丸:牧場へ営業に行かれることもあるのですか?
加治屋:ええ、足を運ぶこともありますし、お電話でも配合の依頼や問い合わせなど、気軽にしていただけるようにしております。また、競馬場に出向いたり、海外に行って種牡馬を見てくることもあります。弊社は世界各地にスタリオンを設けておりますので、そちらの種牡馬の動向にも常に注目して、日本に適性のありそうな馬については導入できるようにアプローチすることもあります。
市丸:ドバイへは……。
加治屋:ドバイではスタリオンを構えておりませんので、まだ行ったことはありません。イギリス、アイルランド、オーストラリア、アメリカ、このあたりが中心になります。
市丸:日本の競馬場へ出かけられるのは、生産馬が出走したときですか?
加治屋:それもありますし、弊社の種牡馬の産駒が重賞レースなどに出走するときには見に行きます。京成杯オータムHは残念ながら行けなかったのですが、これからまたG1戦線で活躍してくれると思いますので、そのときには応援に行くのが楽しみです。
市丸:こちらでは種牡馬を繋養されていますが、生産や育成はまた別のところに……。
加治屋:こちらはダーレー・ジャパンの「スタリオンコンプレックス」という種牡馬だけを繋養する牧場です。生産、育成に関してはこの(富川)周辺に数カ所の分場を設けて行っています。
市丸:ダーレー・ジャパン・ファームで生産された馬では、ストーミングホーム産駒のサドンストームが京成杯オータムHと同日のセントウルSで5着でした。
加治屋:休み明けで体重が増加していましたが(プラス16キロ)、良いレース内容でスプリント戦にも対応できるところを見せてくれましたので、これからが楽しみですね。
- JRA公式データの充実度はそのまま!なのに、携帯画面でも見やすい!
- 基本情報からお役立ち機能、お楽しみ要素までしっかりご用意しています