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私の競馬はちょっと新しい
第28回 中央競馬調教師 角居勝彦さん

「いい馬を作り続けていくのが使命だと思っています」
角居勝彦さん写真
1964年生まれ、石川県出身。グランド牧場勤務から、中尾謙太郎厩舎、松田国英厩舎での調教助手を経て、00年に調教師試験に合格。開業後はデルタブルース(菊花賞)を皮切りにウオッカやカネヒキリなどG1馬を続々と送り出し、本年はヴィクトワールピサで日本馬として初めてドバイワールドC制覇を果たした。

最初はあきらめていた調教師への道

市丸:まずはドバイワールドC優勝、おめでとうございます。わたしも見に行っていたのですが、たいへん感動しました。

角居:ありがとうございます。

市丸:本日は少しさかのぼって、競馬の世界に入られたころのことからお話しをうかがいたいと思います。1982年に高校を卒業され、グランド牧場で働きはじめたそうですが、早いうちから競馬関係のお仕事を目指されていたのですか?

角居:いえ、そうではなかったです。競馬は素人が見ているという程度で。

市丸:それでは、牧場に行くきっかけというのは……。

角居:大学受験に失敗してからなのですが、親元を脱出するために(笑)。

市丸:そのときは、特に将来調教師になりたいとかではなく、まずは行ってみようと。

角居:そうでしたね。馬にさわるのも初めてでしたし、なにもかも新鮮だったと同時に、北海道の厳しさ、馬の仕事の厳しさを体感、経験しました。

市丸:それから、トレセンで働こうと思われたのは?

角居:3年ほど働いていたのですが、競走馬の牧場というのは、最終的に競馬場に入る馬を作っていくわけですよね。そういう意味で、競馬場にいる馬たちの実際の行動を見てみたい、という気持ちがだんだん強くなっていきました。

角居さんインタビュー写真2

市丸:それから競馬学校を経て、86年の10月から栗東の中尾謙太郎厩舎に入られました。それから調教助手をされていて、どんなことが勉強になりましたか?

角居:人の輪を大切にされていて、「厩舎企業」の中で皆が仲良く働けるようにしてゆく理論を持たれた先生でした。

市丸:その後、松田国英厩舎に移られました。

角居:松田先生には、G1へ向かって行く上での厳しい仕上げであるとか、チームワークの大切さを教えていただきました。今のスタイルのベースにもなっていると思います。

市丸:いつごろから調教師になることを意識されていたのですか?

角居:早くから「なれるものなら」とは思っていましたけれど、中尾先生から非常に難しい世界だと聞いていて、最初はあきらめていました。ただ、松田先生に「挑戦してみたらいいんじゃないの」と言っていただいて、それから試験を受けるようになりました。

市丸:00年、36歳で試験を突破されましたが、それから1年間は技術調教師として森秀行厩舎、藤沢和雄厩舎に所属されました。今の調教を拝見していると、何頭か一緒にトレーニングしているあたりなど、藤沢先生の影響があるように見受けられますが……。

角居:そうですね。ああいうスタイルの有意義さや難しさ、おもしろさも教えていただきました。また、競走馬を作る上で大事な調教だと思い、取り入れてやらせていただいています。

市丸:さきほど、ベースになっているとおっしゃられた松田先生から教わったことに、ほかの先生方の良いところを取り入れて、ということですね。

角居:そうですね。(技術調教師としての勉強は)最初は松田先生のところでも良いと言われていたのですけれど、開業するまでの1年、自分の新しい厩舎のために、いろいろな世界を見ていきたいと思っていました。また、松田先生にも(他の厩舎へ)出していただけて、いい勉強をさせてもらいました。

01年に開業されて、翌02年にはすぐにブルーイレヴンで初重賞、東京スポーツ杯2歳Sを勝たれました。

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