私の競馬はちょっと新しい
第16回 競馬予想家 亀谷敬正さん
- 「JRA-VANのある競馬じゃないと面白くないんです」
- 1976年生まれ、東京都出身。競馬ゲーム「ダービースタリオン」をきっかけに競馬ライターとなり、血統を中心としたさまざまなデータから独自の理論を構築。21歳から「競馬予想TV!」(フジテレビTWO)に出演。数々の著書を世に出している。
平日は徹底的に法則を調べる
市丸:競馬予想家としては多くの著書を出されているし、インターネットでもサイトを持って活躍されていますが、一週間の時間の使い方とか教えてもらえますか?
亀谷:月曜から木曜までは、毎日調べ物してますね。週末の出走馬のことはなるべく考えません。雑誌で一ヶ月後のレース予想記事を書かなきゃいけないときは仕方がないので検討しますが。
市丸:調べ物というのは?
亀谷:戦術の検証です。これこれこういうケースではこんな馬が面白い、みたいな法則を探すんですよ。できるだけ余計なものを排除して、単純に法則だけを探していく。そして、金・土に出馬表が出たら、その法則に当てはまる馬を自動的に抽出する。木曜日までは、思い入れとかが入らないように、また「次走はあれが狙い」みたいなことを考えなくてすむように、出走予定馬の情報やVTRを見ないんです。
市丸:それって、普通のファンと逆だと思うんだけど(笑)。普通は月曜に競馬週刊誌を買って、毎日スポーツ紙を買って、参考レースをグリーンチャンネルで見たりして、徐々に自分の中で買う馬を決めていくという…。
亀谷:そのほうが面白いとは思うんですよ(笑)。一頭の馬を追いかけたり、一週間かけて情報をじっくり見たりする方が絶対楽しいですよね。
市丸:ということは、競馬予想家として、それでは儲からないから敢えてストイックに情報を排除しているということ?
亀谷:いや、そんなにかっこいい理由じゃないです(笑)。法則を常に考えて、それを実行するのが好きなだけで。
市丸:それじゃあ、その法則の中から、ここで披露してもいいものを何か教えてもらえますか?
亀谷:すぐに実行できるものとしては、たとえば未勝利戦ですね。ミスタープロスペクター系のダート血統の馬が初めてダート戦に出てきたとしましょう。もし、その馬が芝で好走していて初ダートなら消したほうがいい。買うべきは、芝で先行したけど大敗したような馬です。
市丸:これはどういう理由なんでしょう?
亀谷:芝で好走しているミスプロ系って、芝適性が高いと考えるべきなんです。芝で大敗しているような馬のほうがダートに向いている。ダート戦でどっちが人気になるかというと、芝で好走している馬ですよね? だから、この法則を考えるだけで儲かるし、面白いんですよ。おすすめです。
亀谷さんと言えば安藤勝己さんの取材をライフワークにされていて、アンカツさんの本も何冊か出されてますね。これは、どんなきっかけで?
- JRA公式データの充実度はそのまま!なのに、携帯画面でも見やすい!
- 基本情報からお役立ち機能、お楽しみ要素までしっかりご用意しています