市丸：今年から番組の前半にJRA-VANのデータを利用したコーナーができましたね。

小倉：最初は、データに否定的な意見をされると番組としては辛いかな、と思いましたが、そのあたりは皆さんさすがで、データがどれだけ確かなものかや、経験則や自分の感じたことを補足してくださったり。リニューアルしてから３ヶ月になりますが、データプラス現場の生の意見、という形で楽しんでいただけていると思います。

市丸：小倉さんご自身はいかがですか？

小倉：データは「予想」というより「楽しみ」のひとつとして見ていたのですが、紹介したターゲットのデータ通りになったり、JRA-VAN NEXTのデータマイニングの上位馬同士でズバリだったりすると、どんどん参考にしたくなります。ターゲットは、どのデータに注目するかというセンスもあると思うのですけれど……。

市丸：前々回の須田鷹雄さんもおっしゃっていましたが、同じデータでも注目のしどころによって結論がまったく違ったりしますからね。実際の馬券には、どういった形で反映されていますか？

小倉：買いたい馬が７頭も８頭もいて困ったぞ、というときに切れる馬を探したり、逆に「これはいいな」という馬がいれば加えたりしています。「勝ち検」の視聴者で、これまでデータに興味がなかった方にも「データっておもしろいじゃないか」と思う人が出てきてくれているのではないでしょうか。

市丸：番組以外でもJRA-VANは利用されていますか？

小倉：今ちょっとパソコンの調子が悪くて使えないのですが、ケータイサービスは利用しています。レースでは上位馬や自分が買った馬しか見ていなかったりしますが、編集長の方々がすごく負けている馬に注目されてるときにケータイを使って調べたり。あと、馬券を買うお手伝いで、３連単フォーメーションの点数を調べたり、便利ですね。

市丸：最近注目されているデータなどございますか？

小倉：サンデーサイレンス系の種牡馬が気になっています。マンハッタンカフェとかネオユニヴァースとか、今年はディープインパクトの子供もデビューしますけれど、同じサンデー系でも個性がありますよね。アグネスタキオンの産駒はものすごく瞬発力があって、マンハッタンカフェは長距離砲ばかり出るのかと思ったら意外に違ったり。

市丸：そのあたりは競馬にゲームから入られた、という影響も大きい感じですか？

小倉：そうですね、血統は気になります。今はキングカメハメハも見逃せないですけれど、特にサンデー系がこれからどういう動きを見せるのか注目していますし、もっともっと馬券にも役立てていきたいです。

市丸：「勝ち検」とデータの話が中心になってしまいましたが、最後に午前の「中央競馬中継」についてもうかがえますか？　今年から水野由加里さんがパートナーになりましたね。わたしのまわりには水野さんファンが多くて、「いよいよ登場だ」と。

小倉：視聴者の方は女性９、男性１くらいで見ているなんて話もありますし、皆さん注目はそこですよね。

市丸：いやいやいや、小倉さんを見ている方もたくさんいらっしゃると思います（笑）。

小倉：それならうれしいですけれど（笑）。土曜日の午前は、競馬を楽しみにしていた人にとっての「はじまり」なので、楽しくやろうよ、と話しました。以前からパドックを担当されたりして競馬をご存じなので、フリーでしゃべることに長けているというか、「思いの丈」を語ってくれるので、そういった良さを出していければ、と思っています。

市丸：いじめたりしないように（笑）。本日はありがとうございました。