私の競馬はちょっと新しい
第14回 中央競馬騎手 池添謙一さん
- 「数字に関しては引退するまで満足することはないと思います」
- 1979年生まれ、滋賀県出身。98年に新人騎手最多勝となる38勝を挙げるとともに、北九州記念では重賞初騎乗初制覇。02年の桜花賞・アローキャリーを皮切りに09年までG1・11勝。昨年はドリームジャーニーとのコンビで春秋グランプリ制覇を成し遂げた。
ドリームジャーニーでグランプリ3連覇を目指す
市丸:昨年はドリームジャーニーで宝塚記念と有馬記念、春秋グランプリ制覇を達成されました。まずは今週(2月18日取材)、京都記念が今年初戦になりますが……。
池添:過去最高の体重になって、いい形で帰ってきてくれたと聞いています。太いのではなく、まだ成長しているのではないかと。
市丸:ブエナビスタとの対決は、ファンはかなり楽しみにしていますけれど……。
池添:意識はしていないです。マークできるならそうしますけれど、ドリームジャーニーは自分の競馬に徹してどれだけ頑張ってくれるかというタイプですから、リズム良く走らせて……、あとは59キロですね。
市丸:2歳のときに朝日杯FSを勝っていて、池添さんが乗られたのは一昨年の安田記念からですが、最初の印象はいかがでしたか?
池添:安田記念の追い切りで初めてまたがって、いい馬だなと感じました。前の年に菊花賞で3000mを使った反動が大きかったらしく、安田記念は戻ってきている段階だったのですが、「次はよくなる」と感じたのでぜひ乗せてもらいたいと思いました。
市丸:実際に小倉記念は圧勝しましたね。
池添:強かったですね。本当は(武)豊さんの予定だったらしいのですが、もう1回乗れることになって、これはチャンスだと思いました。この小倉記念が、その後この馬に全部乗せて頂ける事になった理由だと思います。
市丸:朝日チャレンジCも連勝して、天皇賞は10着。どうも府中では成績が出ていないですが……。
池添:左回りがあまり良くないですね。新潟で新馬を勝ち、ダービーでも5着には来ているのですが……。内にもたれて、直すのに引っ張ってブレーキをかける形になってしまうんです。右回りだと大丈夫なんですが・・・。
市丸:それから、一昨年の有馬記念4着を経て、昨年はグランプリ2勝。なにか変わったところなどあったのですか?
池添:体質がしっかりしてきました。ソフトな仕上げをしていたのですが、それでは古馬になって通用しないと先生(池江泰寿調教師)が感じられて。今なら馬も耐えられると、直前もびっちり仕上げるようになって、それに伴って成績も残せるようになりました。朝日杯FSは能力で取っていたもので、去年から成長しているのではないかと思います。
市丸:グランプリひとつ目の宝塚記念はいかがでしたか?
池添:直前の追い切りに乗った時、めちゃくちゃ具合がよかったので自信はありました。あとは天気だけ……、雨の多い時期ですから、なんとか切れ味の生きる良馬場でできれば、と。去年は宝塚記念が一番の状態で、次に有馬記念だったと思います。
市丸:有馬記念は前半は結構なハイペースになって、ただ途中からは緩むような流れになりましたが……。
池添:ただ、そこでほかの馬が動いていったので、乗っている側の感覚としては「流れている」と感じていました。
市丸:宝塚記念と違って、道中はほぼ最後方でしたね。
池添:途中から動く競馬もできるので、ペースによっては、動くか、我慢して直線勝負かの判断をしようと考えていました。あとは折り合いだけですね。結局、レースでは流れていると感じましたから、我慢して後方からの競馬に。落ち着いて乗れたと思います。マツリダゴッホやフォゲッタブルが動いていったのも見えましたし、自分はその後についていって、いい形で競馬ができました。
市丸:ブエナビスタが前にいましたが……。
池添:前にいたのはわかりましたが、向正面では見えなくて、4コーナーで内に見えました。ただ、そのときには自分の手応えと脚色が違ったので、勝てると思いましたね。ただ、交わしきってからも食らいついてきましたし、大した馬だ、強い馬だなあ、と。
市丸:この春は、さきほど大阪杯から天皇賞と宝塚記念、というお話でしたが、海外遠征などはどうですか?
池添:自分が「行きたい」と言ってどうなるものでもないので(笑)。まずは春、グランプリ3連覇はぜひ達成したいです。
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