私の競馬はちょっと新しい
第14回 中央競馬騎手 池添謙一さん
- 「数字に関しては引退するまで満足することはないと思います」
- 1979年生まれ、滋賀県出身。98年に新人騎手最多勝となる38勝を挙げるとともに、北九州記念では重賞初騎乗初制覇。02年の桜花賞・アローキャリーを皮切りに09年までG1・11勝。昨年はドリームジャーニーとのコンビで春秋グランプリ制覇を成し遂げた。
デュランダルがいなければ今の自分はないと思います
市丸:そのアローキャリーの次の年、03年にはデュランダルでマイルCSとスプリンターズSを勝たれましたが、どんな馬だったのでしょう?
池添:すごく気が強く、荒かったのですが、乗ったら素直な馬でした。
市丸:秋のセントウルSではじめて騎乗して、このときは3着でした。
池添:次はポートアイランドSかスプリンターズSか、という話だったのですが、スプリンターズSにぜひ行って欲しい、そしてもう1回乗せてくださいとお願いしたのを覚えています。
市丸:かなり後ろから行く馬で、ファンとしては、はらはらしながら見ていることが多かった馬でしたが(笑)、乗られていてどうだったのでしょうか?
池添:スタートがあまり速くない馬で、以前に乗られていた豊さんや河内さん、蛯名さんが追い込みという競馬を教えておられたので、そういうスタイルになっていました。ただ、乗っている自分もゴールするまでは、はらはら、ドキドキしていました。
市丸:すごい瞬発力で、いつも上がり33秒台前半とかの脚を使っていましたね。気持ちいいとか、乗った人じゃなければわからない感覚というのもありますか?
池添:1番でゴールを駆け抜けたときは、ものすごく気持ちよかったですよ。ただ、みんな交わしきるまではドキドキしています。交わさないことには勝てないですから。
市丸:続けては使えない馬でしたね。
池添:爪があまり丈夫ではなかったので……。でも、それまで乗った追い込み馬で、あれだけ走る馬はデュランダルが初めてだったので、いろいろと教えてもらいました。転換期というか、デュランダルがいなければ今の自分はないと思います。
市丸:瞬発力が「頂点」にある馬に乗って、その後にこの馬と比べてどうだとか判断がつくようになったり。
池添:いえ、ほかの馬と比べることはないですね。ただ、走る馬はこういう背中をしているんだ、ということを知ることができました。
市丸:デュランダルは05年に引退しましたが、そのときは悔しい気持ちでしたか?
池添:マイルCS3連覇がかかっていて、プレッシャーもありましたが、デュランダルならできると思っていたので(8着)、とても悔しかったです。また、現役続行だと思っていたのですが、レース後に引退だと聞いてダブルでショックでした。
市丸:GIで3勝2着3回。香港マイルにも出走(5着)しましたし、素晴らしい競走成績でした。種牡馬としても現3歳が初年度産駒ですが、すでに重賞(小倉2歳S)を勝ってます。今後が楽しみですね。
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