私の競馬はちょっと新しい
第10回 旅打ちライター 井上オークスさん
- 「自分が見てきたものを生かしてリアリティのある競馬小説を書きたいです」
- 佐賀県生まれ、愛媛県出身。大学在学中にエッセイコンテストに応募したことをきっかけにライターとしてデビュー。現在は新聞、雑誌等での執筆活動のほか、テレビやイベントにも出演するなど多方面で活躍中。趣味は競馬のあるところ全国各地を飛びまわる「旅打ち」。
「一発逆転ファイナルレース」の配当で韓国へ取材&旅打ちに!
市丸:ブログなどを拝見していると、馬券が男らしいというか、「1万円ガン!」とか多いですよね。
井上:(読者の方に)わかりやすいのがいいと思っているのと、あと「かっこつけ」なんですよ。陰では「100円買い」とかしているのですけれど、人に見せるとなるとつい。
市丸:以前、ずいぶんと儲かってそのお金でどこか行かれたと聞きましたが。
井上:行ったのは韓国ですね。そのとき当たったのは3連単の7頭ボックスで……。1番人気、2番人気は切って、11万馬券でした。
市丸:7頭ボックスって何点に……、210点かな。でも、その点数だと人気馬はボックスに入れられないですよね。それは「来ないだろう」と?
井上:「来ないで」って(笑)。高知の最終……、「一発逆転ファイナルレース」でしたし。
市丸:高知の最終レースってそういうレース名なんですね。
井上:勝ち星から遠ざかっている馬同士を集めたレースなので、ジョッキー人気とかしがちなんですよ。
市丸:それで韓国に行かれたのは……。
井上:「国際女性騎手招待競走」(今年8月9日)です。
市丸:かなり大きなイベントのようですね。
井上:コリアンオークスの日に合わせて行われたんですけれど、宮下瞳さん(愛知)が勝って、わたしが号泣したという(笑)。
市丸:人気馬だったのですか?
井上:いえ、5番人気くらいだったかな?(Ima Firecracker・6番人気) あまり人気はなかったんですよね。前が激しくなったのを、後ろで冷静に乗っていた宮下さんが直線一気で。
市丸:かっこいいなあ……。騎手の方とプライベートでは?
井上:飲み歩きました、マッコリを(笑)。
市丸:さきほどお話しにあった、ミスターピンクのマカオですが……、どうでしたか? マカオの競馬場には行ったことがないのですけれど。
井上:結構大きいですよ、芝コースもありますし。あと、皆さん腕があってレベルは高いですね。
市丸:内田騎手はマカオではどうだったのでしたっけ。リーディングとか……。
井上:マカオではG1を勝たれたんですよね。リーディングを獲ったのは釜山の方で、7ヶ月の参戦で。
市丸:すごいですよねえ……。マカオは騎手の取材とか「ずかずか」入っていけるような感じですか?
井上:パドックの中に入っても大丈夫な感じで、面白いですね。
市丸:話は戻りますが、スポーツ紙でG1予想もされていますよね。
井上:2年間ハズレ続けて、やっと今年の宝塚記念で当たりました。単勝1点買いなのですけれど。
市丸:単勝1点というと、人気サイドではないのですよね?
井上:人気馬を買うときは「11万賭けます」とか……。去年の宝塚記念でメイショウサムソンに。
市丸:2着……、それ、マジメに痛いですよね。原稿料で……、済まないですよね。そのころ「井上さんの『◎』は来ない」とか言われませんでしたか?
井上:言われましたよ!(笑) 騎手のファンの方とか、どうも騎手の方にも言われていたみたいですけれど……、ようやく当たって良かったです。
市丸:その「単勝1万円」というような買い方になるきっかけは?
井上:はじめて「優駿」で「優駿的馬券生活」という連載をしたとき、「原稿料の中から1万円で勝負してください」というオーダーがあったんです。それなら「1点のほうがかっこいいな」と。
市丸:お話しを聞いていると、「この馬がかわいい」とかそういう路線にはいかない感じですよね?
井上:他人とは違うことをしようと(笑)。
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